金魚(隊長作)

ベートーヴェン  交響曲第4番   - 17 -  (2004年7月)
   訪問者数 ベートーヴェン  交響曲第4番


C・クライバー指揮  バイエルン国立管弦楽団
(オルフェオ C 100 841 A )輸入盤

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  今頃(7月24日)クライバーの件、知りました。
  しかも「のだめ」のHPで知るとは、俺もヤキが廻ったな。
  天の邪鬼を自認している私の感想は、皆さんもお気づきかと思いますが、
  それなりに感慨深いものがあります。
  友人がバイブルのように捧げ持っていたCDが、今にして懐かしいです。
  
  私も思い出深いエピソードがあるんですけど、
  海賊盤などは書く事を差し控えないとネ。
  
  隊長はコンサート魔を起源としているだけあって、クライバーは
  「ばらの騎士」(東京公演初日)を、やっぱり聴いてます。
  数日間の公演途中でクライバーが演奏キャンセルするかもしれない対策として、
  公演初日を選んでいたという執念の入れよう。
  我が家でもクライバーの「ばらの騎士」LDは大変お世話になったので、
  機会があれば書いてみようと思ってます。
  
  なんだか未だにデマではないのか、と希望を抱いていますが、
  今夜は彼のどの演奏で偲べばいいのかと思いあぐねております。
  
  rurururururururururururururururururururururururururururururururururururururur
  
  どうやらクライバーの訃報は本当のようだと諦めもついてきたので、
  彼への想い出を今日は述べさせて頂きます。
  
  反主流派を自認する我々としましては、クライバーなんぞ真っ先に目を
  背けたくなるほど偉大なスターだったのですが、こう迄素晴らしい快演を
  やられちゃうと耳は意に反して釘付けになっちゃいます。
  
  隊長は実演にも接してますし、CD・LDもそこそこ持ってますが、
  私はそんなに語るほどクライバーの盤を聴きこんでない。
  でもね、強烈な印象はあるんだよ。
  みんな、あるんだろうけど。
  
  浪人生時代、予備校から帰り道、乏しいお小遣いを握り締めてCD屋で
  物色するのが楽しみでした。
  そんな或る日、店内のBGMで掛かっていた音楽「ブラ2」の
  溌剌さ・軽やかさ・弾けんばかりの躍動感、もうお分かりですよね。
  この盤は海賊盤だったので、あまり書くことは致しかねるんですが、
  その音楽の指揮者がにっくきカルロスと知って愕然としたものです。
  ホント、まだネンネでした。
  
  それまでの私は反主流派を自認するあまり、クライバーを避けてました。
  クライバー、ナニスルモノゾ。
  そんな屈折した感情(屈折だらけですが)が、目からウロコ、耳からミミクソでした。
  
  だからと言って、そうそう盤数が多くないのがこの人の残念な所で、
  クライバーの代表盤を聴き漁るには時間は掛かりませんでした。
  超絶的と言いましょうか、人間が作ったシロモロとは思えない「ローゼン・カバリエ」。
  友人達と喧々諤々と論争した「ブラ4」のリズム拍節。
  昨年の感心致しかねる田園。   桜(隊長作)

ですが今、この年になって聴き応えのあるのが、今日のCD「ベト4」です。
  ベートーヴェンの中でも燻し銀的存在のこの曲を取り上げていることにまず心が開かれます。
  それでいて音楽のナント推進力の溢れたことよ。
  これほど心ウキウキにさせてくれる演奏はあったかしらん?
  ベートーヴェン派で無い男まで、ベートーヴェンの凄さを知らしめてくれる
  指揮者の力量とは、こういう所に正にあります。

  もし天国とかアノヨとかあったら、ベートーヴェンの前で振っている事でしょう。
  ベートーヴェンがその演奏に対してどういった反応をするのか、考えてたらキリ無いです。
  
  ここが凄い、あそこが素晴らしいと文で書いても空しくなるほど、音楽の力は絶大。
  弊誌の読者諸兄の大方は既聴でしょうが、ベト4だから未聴だった人がいたら、ゼンは急げデス。
  
  さて、クラ・オタとしては、ここからが肝心。
  今後のカルロスの秘蔵盤がチェリビダッケの時のように白日に晒されるのは何時なのか?
  これって死者にたいしては冒涜この上ないんですが、
  クライバーが「ノン」と云った遺産を我々は欲してしまう。
  チェリはきっとアノヨで怒ってるだろうなぁ。
  でもカルロスなら愛する家族の為なら苦笑いしてるでしょう。
  
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