(隊長作)

ショスタコーヴィチの交響曲第8番  - 36 -  (2008年8月)     訪問者数


マリピエロ   交響曲第6番「弦楽のための」 (1947)


  コンドラシン指揮 モスクワ・フィル

  ( MELODIYA 74321198412 )(輸入盤)

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  次回の土曜日は、京都市響でショスタコーヴィチの第8番を聴きに行きます。

  そんな訳で最近タコ8のCDを聴いているんですが、
  コンドラシン盤の勢いは凄まじいですね。
  当然コンドラシンのショスタコはバイブルみたいな演奏だから
  全曲持ってるんですが、今までは第11番が最高!と思ってました。
  今もその気持ちに変わりは無いけれど、第8番演奏も負けず劣らずです。
  
  コンドラシン盤を聴いて、冷静にいられる人はいないんじゃないだろうか。
  あの後ろからせっ突かれる様なアッチェレランドは悶絶もんで、
  テンポ運びの変幻さは天才的です。
  特にスネア・ドラムが攻撃的にカチカチの音で叩き出す様は、
  まさにショスタコを演奏するためのような演奏技法。
  
  第8番CDは、たった一つ難を云えば、録音が悪い事。
  悪いと言ったって、ステレオ録音だし、音が潰れているとまでは行きませんが、
  冒頭は少し歪んでいて船酔いしそう。
  私はモノクロ録音や録音が悪い演奏盤は好まないんですが、この盤だけは
  そんな些細な事は忘れてしまう。
  
  第8番は頭でっかちな曲だ。
  コンドラシン盤の第1楽章はテンポ・アップが桁外れなので速い演奏だが、
  それでも24分も掛かっている。
  しかしこの第1楽章の充実したドラマトゥルギィは最高傑作の戯曲を
  観ているようで、しかもコンドラシンの突撃ルポルタージュのような
  従軍カメラマンによる演奏を聴いていると、まさに第二次世界大戦の真っ只中に
  突き落とされているような錯覚すら覚える。
  
  第2・第3楽章の轟音と怒りの音楽も、全く衰えぬハイテンション。
  まさに嵐が過ぎ去った後のように、第4楽章が続くが。
  この曲の真意はここから始まる事がわかる。
  こういった演奏をしてしまうから、コンドラシンは不朽の指揮者になったのだ。
  
  終楽章の透徹した高音。
  最期の最期まで、微動だにさせない緊迫感が続き、
  曲が終わった時は心身ともにすごい疲労だ。
  しかしこの曲を聴き通した後の、なんという高揚感。
  本当に素晴らしい演奏だ。


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