魚(隊長作)

4月18日(日)  14:00   - 17 -   訪問者数

駅の看板 遠藤浩史指揮  厚木交響楽団
厚木「復活」合唱団 ほか  みなとみらいホール

マーラー  交響曲第2番「復活」

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  厚木交響楽団第50回達成記念「復活」特別演奏会です。
  こういうキリ番演奏会で何を採り上げるかで、そのオケの状況が
  垣間見れるんですが、ここんところの厚響はイイ線いってます。

  第50回演奏会では「幻想」とモーツァルトの40番をやってました。
  プログラムに書いてあったのですが、団創立27年と定演50回を記念し
  て「復活」をやろう!という特別チームが主導したようです。

  「復活」は独唱・合唱・パイプオルガンが必要なため、気軽にやれる曲ではありません。
  マーラー初期の大名曲かつ人気曲でありながら、演奏頻度が頻繁とは言えない。
  それだけに、こういった有志による熱いプロジェクトには頭が下がる思いです。
  彼等の尽力で「復活」の生演奏というお零(こぼ)れに預かれる訳だから、
  こんな私だってこういう時は礼節を忘れませんよ。
  
  厚響はここ数年、私好み♪
  プロコの5番、團伊久磨の5番、ブル7、タコ12とメチャ弾(はじ)けてます。
  団内での選曲調整がさぞかし大変だろうと思います。
  こういった曲と釣合を取らんかのように、チャイ1やブラ2・ベト7をやっています。
  保守系と革新系の鬩(せめ)ぎ合いを想像するんですが、実際はどうなんでしょ?
  選曲に活気があるオケは、演奏も上手いし、なんといってもヤル気に溢れてる。
  我が家から厚木は遠すぎるのが、大きな難点。
  
みなとみらい 当日の演奏は、やっぱ気合入ってました。

最強音において、いくらか乱暴になったのは
残念だったが、相当念の入った演奏で、
この曲が好きな人々が沢山いるんだろうな、
と嬉しくなった。


  指揮者遠藤浩史の曲へのアプローチもこだわりがあり、しかもそれが好印
  象に繋がるというイイ流れになっていた。
  
  また、独唱2人を舞台右端最奥部に配置するという徹底さ。
  通常ならコントラバスやテューバがいる所ネ。
  第1楽章終了後もマーラー指示を守らんがためか十分以上の間隔を空け、
  その間に合唱団を入場させていた。
  かなりのマーラー・オタク群がいると感じましたぞ!(誉めてます)
  
  終楽章の合唱は感動的しましたなぁ。
  そりゃアマチュア合唱団なので、スウェーデン放送合唱団みたいには
  いかないけど、なかなかの迫力と高揚感が味わえた。
  合唱が済々と謳い伸びるところなんかは、客席がピーンと硬直するほど圧巻。
  
  かつて「大管弦楽」を初めて聴く人に対し、「これぞ大管弦楽じゃ!」と
  感得せしめるには何がいいだろう?という討論があった。
  「やっぱりベートーヴェンの第9だろう」とか
  「ブラ1だ」
  「いやカルミナ・ブラーナだ...」といろいろ話が弾んだ。

厚響パンフ しかし「復活」が出てきて、みんな納得してしまった。
「あ!それそれ」っていうヤツ。

マーラー8番も同様に大編成だが、初心者には些(いささ)か不適当でしょう。
ベートーヴェン第九もいいが、「どうじゃー」とビックリさせるには如何なもんでしょう。
第九はあまりにも有名になり過ぎて、これだけは体験済みっていう人が多い。
その点「復活」なら、オケの大活躍も堪能できるし、山あり谷ありのとこ
ろへ女性独唱、二重唱ときて大合唱が加わる。

  パイプオルガンも加わって、まさに何かが「復活」してゆく瞬間を味わえよう。
  舞台裏で別働隊がドンチャンやったり、打楽器群の動きも視覚的に面白い。
  もちろん旋律だってキャッチーだし、音楽的にも申し分ないのは言うまでも無い。
  私の席の前に、出演者のお母様とその御連枝の方々、といった奥様連中が
  4人が陣取っていました。
  演奏前の奥様方はお喋りに来たかのように健啖を戦わせ、随分ヤキモキしましたが
  演奏が始まれば彼女達は音楽に魅せられた様子だった。
  終演後は、「素晴らしい合唱でござぁましたわねぇ!」と大層な喜びよう。
  
  初心者(推測)にも十分効果的な音楽なんだな、と実感した次第でした。
  
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