(隊長作)

2008年6月15日(日)  14:00   - 210 -    訪問者数

    半田市民管弦楽団   長田雅人 指揮    半田市福祉文化会館

     フンパーディンク  「ヘンゼルとグレーテル」 前奏曲
     ヴェルディ     「アイーダ」 大行進曲
     プッチーニ     「ジャンニ・スキッキ」 私のお父さん
     プッチーニ     「蝶々夫人」 ある晴れた日に
     プッチーニ     「トスカ」 星は光りぬ
     プッチーニ     「トゥーランドット」 誰も寝てはならぬ
     プロコフィエフ   「ロメオとジュリエット」 より7曲

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変わったコンサートに、行ってみた。
どう変わっているかと云うと、行った事が無い町、
愛知県半田市。
最近少しづつ、愛知県郊外を巡回している。

次に指揮者、長田雅人。
この人は、アマオケ界ではすっかり有名な
オーケストラ・ダスビダーニャの指揮者。

ダスビという名器があるからこそあれだけの演奏を
成し遂げているのか、それとも自力なのか。
少し趣味悪いけど、全然違ったアマオケで
どんな演奏をやってくれるのか、舌なめずり。
  
  そして、プッチーニ。
  口数の少ない私ですから、みなさん私のプッチーニ好きには気付かなかったでしょう?
  実はプッチーニは20世紀作曲家と云う事と、あの卓越したオーケストレィションが   (隊長作)

大好きなんでして。

  イタオペの「歌、歌、歌」だけでない、オーケストラ伴奏も確固とした
  響きや構成の素晴らしい所が、大好きなのであります。
  少しイッチャッテル世界もときどき垣間見えたりして、
  ワクワクさせてくれます。
  
  極め付けが、プロコフィエフ。
  最近ソフトバンクCMですっかりお馴染みとなり、少しミーハー過ぎる   (隊長作)

「ロメジュリ」。
  CMで使われている旋律も良いけど、ロメジュリはもっともっと面白くて
  格好良くて悪の香りがプンプンしてくる曲もあるんだよー。
  ちなみにプロコのバレエ音楽なら、「放蕩息子」がお薦め。
  

そんな数々のチャーム・ポイントに
してやられ、半田に行ってみました。

開演前のホール前広場は、
長蛇の曲がりくねった列・列・列。
入場できるんかいなと不安でしたが、
入ってみるとそうでもなかった。

しかし、アマオケのコンサートとしては、多め。
地域に愛されたオケなんですね。
  
  フンパーディンクは黙殺して、まずはアイーダ。
  トランペットが有名なソロを歌いますが、これは根性の座った演奏。
  普通なら心臓バクバクな状態でしょうが、見事に吹き抜いてくれます。
  純粋に、大した度胸だなと感心。
  
  続いてソプラノとテノールが登場。
  プッチーニのヒット・ナンバーを歌いだす。
  私が好きなプッチーニは「マノン・レスコー」。
  次は「トゥーランドット・コム」で次が意外と「ジャンニ・スキッキ」です。
  ですからジャンニは「私のお父さん」ばかりが登場することは、不満。
  どちらかというとアリアより、はちゃめちゃ喜劇の方が面白く、
  超高速テンポで捲くし立てるシーンはプッチーニの真骨頂です。
  
  久々にテノール&ソプラノのアリアを楽しみましたが、
  残念なのは二人の声量の差。
  ソプラノは少し特徴的で上品で可愛らしい性質、でも声量が弱い。
  テノールは惚れ惚れとする声量だが、ソプラノを思いやることなく
  独善的に歌い捲くる。
  こういうデュエットはどちらにとっても不幸だし、心象が悪い。
  一人一人なら良かったろうに、もう少し仲良くやって欲しい。
  
  「トスカ」も「星は光りぬ」より好きな箇所がある。
  第一幕終わりで、スカルピア男爵が伴奏と異なる悪事の企みを
  フツフツと歌うところが格好良い。
  その曲はCDやDVDなどのトラック名では、「警官3人、車1台」という
  笑える邦訳なんですが、教会でテ・デウムが歌われパイプオルガンが荘厳に響く中、
  スカルピアの悪の雄叫びがオドロオドロしく、聖と悪の対比がなんとも言えない。
  合唱やオルガンが要るから、簡単には出来ないんだよね。
  

さ、お楽しみはラストの
プロコフィエフ「ロメジュリ」。
長大なバレエ音楽からの抜粋7曲だが、
難しい曲ばかりをチョイス。

このバレエは基本ドンチャカ音楽だが、
悲劇でもあるわけで、
線の薄い哀しくも美しい曲も多い。

選曲者は相当なロマンティストと見ました。
弦が高音で弱音で、感情を込めて歌わす
ハイレベルな選曲が多かった。
  
  それ故に演奏は難しく、もっと大爆音で誤魔化しが効く楽曲も混ぜれば
  いいものを、「どうして、そんな厳しい道を選ぶの?」と思うばかり。
  ロメジュリは、大音響で不協和音バリバリで名家同士の軋轢を表現した
  音楽が不可欠だが、ロメオとジュリエットの儚くも悲しいラブストーリーを
  繊細な不協和音で紡いでしまった演奏だった。


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  *** 過去の 『プロコさんのロメ・ジュリ』 なコンサート感想 ***

  *  現田茂夫指揮 ウインドミルオーケストラ / ショスタコ第5番 & ロメジュリ

  *  田久保裕一指揮 中野区民交響楽団 / リムスキー=コルサコフ「シェエラザード」 & ロメジュリ

  *  スクロヴァチェフスキー指揮 読売日響 / バルトーク管弦楽のための協奏曲 & ロメジュリ

  *  トゥイナー指揮 東京フィル / 新国でのバレエ

















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