(隊長作)

2008年6月21日(土)  19:00   - 211 -    訪問者数

    名古屋ブルックナー管弦楽団   小松一彦指揮    愛知県芸術劇場

     ブルックナー    交響曲へ短調(第00番)
     ブラームス     交響曲第3番

  urwruwurwuruwurwuruuruwurwuruwurwuurwuruwruwuruwruwurwuruwurwuwruurwuruwruw   

年1回のブルックナー祭、イン・ナゴヤ。
昨年のブル2に引き続き、
今年も行って来ましたよ、ブルックナー管。

面白いよねぇ、東京にも大阪にも
ありそうで無かった、ブルックナー管が
名古屋にある。

あれほど朝比奈が関西で植樹したブルックナーが、
結局はちっとも根付いていないこの寂しさ。

  朝比奈、朝比奈と称えられ尊ばれてきたが、その遺志を継ぐものは関西には居ないのか?
  
  ところが名古屋ではブルックナーを演奏するアマオケがある。
  不思議なものだ。
  今回の第00番で、ブルックナー・チクルスも残すところあ、
  あと第1番のみ。
  ちなみに私は第1番が大好きな思い出の一曲なので、CD紹介までしています。
  
  ブルックナー交響曲第1番お薦めCD
  http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/cd/cd5.html


  今回はほとんど聴いてこなかった第00番の
  ナマが聴けるってんで、しっかり予習しました。
  CDはインバル盤しか持ってなかったので、
  それを繰り返し繰り返し1週間、
  毎日ビミョーなブル00を聴いてきました。
  この曲の感想そのものは、実に語り辛い。
  
  今年は早くもブルックナー交響曲を6曲も聴いている。
  第2番、スクロヴァチェフスキー読響(4月5日)。
  第4番、ブロムシュテットN響(1月12日)。
  第7番、ミュンフンN響(2月9日)。
  第8番、高田馬場管(1月13日)。
  第8番、蒲郡フィル(6月1日)。
  第9番、クリスティ名フィル(6月7日)。
  
  ベートーヴェンならいざ知らず、やっぱり演奏頻度は貴重なブルックナーを、
  こまめに通って半年で6回も聴けた。
  そして今回は生まれて初めての第00番の生演奏だ。
  そんなでもないんだけど、やっぱり自分はブルックナーが好きなんだ。
  
  第00番の特徴を挙げることは非常に難しいが、強いて申せば
  第2楽章が面白い。
  フルートが「ぴっ、ぽっ、ぱっ、ぽっ」と吹いたかと思うと、
  オーケストラが大仰に「ヴァーヴェーヴォー」と歌い返す。
  そんな妖精と大熊のダンスみたいな旋律は、後年のブルックナーを髣髴とさせる。
  
  勿論それ以外にも、ときどき、ハっとするシーンは出てくるが、
  その官能の本流が脈々と流れ続けることがない。
  それだけに、敢えてこの第00番を採り上げて下さった功績は大きいが、
  練習や楽曲理解は大変だったろうと思う。
  

CD予習をしていて、正直、
この曲を深く理解した上に
愛情込めて演奏する過程は
大変だろうなと思った。

通常のブルックナー節はまだまだ未熟だし、
それゆえに真のブルックナー・ファンは
幼年期のアントンを見つけたような
興奮があるのかもしれない。

しかし、それでも楽団全体が
この曲に没頭することは、大変だろうなと
思っていた。
  
  実際演奏を聴いて思ったことは、驚いた点。
  この第00番までも、しっかりと完璧に、
  思いを込めて演奏してしまう愛情に、   (隊長作)

これは驚いた。

  彼らの演奏を聴くと、私のブルックナー愛なんて、全然及ばないと、
  小さくなるばかり。
  ただ、やっぱりこれだけの生演奏に出会えても、
  素晴らしい曲だとまでは感じられなかった。
  いつの日か、私にもこの曲に嵌り込める日が来るのだろうか。
  
  不満だったのは、この後にブラームスの第3番があったこと。
  せっかくのブルックナーの余韻を楽しみたいのに、ブラームス。
  しかし珍しい第3番なので、やっぱり聞いてしまった。
  
  感想は私(隊員)と隊長で真っ二つに割れた。
  自由な演奏をこよなく評価する隊長は、面白かったと。
  古い人間だと認めざるを得ない私は、ブラ3の終楽章のあのテンポ陥しは、
  共感できなかった。
  いや、ムカついた、というほど合わなかった。
  ブルックナー演奏は正常だっただけに、ブラ3の、しかも終楽章での
  突然の大変身には、戸惑い傷つき、怒ってしまった。
  (隊長作)

それこそが、指揮者の思う壺だったのかもしれない。


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  *** 過去の 『名古屋ブルックナー管弦楽団』 なコンサート感想 ***

  *  ベートーヴェン交響曲第8番 & ブルックナー交響曲第2番


















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