(隊長作)

7月21日(月祝)  14:00   - 217 -    訪問者数

    新交響楽団   山下一史指揮    東京芸術劇場

     ニールセン   交響曲第2番「四つの気質」
     イベール    交響組曲「寄港地」
     ドビュッシー  交響詩「海」

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第7回東京遠征2日目。
2日目と言っても最終日なんですが、
何となく重々しいでしょ。

今回の目的はまさに、
この「新交響楽団」を聴く事。
むかし聴いた事があるのかアヤフヤなんで、
一回しっかりと聴いてみたかった。
(隊長作)


  このオケは、アマオケに関わる方で御存知ない人はいないくらいで、
  歴史実績ともアマオケに君臨するような存在(ちょっと、よいしょ)。
  

かつては芥川也寸志が指揮していた楽団で、
彼らが初演したショスタコーヴィチの
交響曲第4番などもCDとして発売されている。

もちろん持っていますが、演奏内容は
初演なだけに、安全運転。
  (隊長作)

新響のこれからのラインナップは凄いです。

  次回10月13日こそドボ8ですが、
  09年1月25日はショスタコ第4番と芥川也寸志の珍しい作品、
  09年4月26日はマーラー第6番と、超大作が続けて登場。
  (隊長作)
きっとその次は、プロコフィエフの第4番を1930年版と1947年版の
連続演奏とかで、かましちゃってくれちゃうんじゃないかな(妄想的観測)。

  それは兎も角、ニールセン2番、ショスタコ4番、マーラー6番と、
  難曲大曲の連続山脈でノリに乗っている名門オケと云ったところでしょうか。
  
  今回の定演は、実に第202回。
  1956年創立というから、52年の歴史です。
  どこのオケだって、時間が経てば歴史も出来るけど、ここのオケのように
  挑戦に次ぐ挑戦の歴史を持ったオケは少ないでしょう。
  どうして今まで聴きに来なかったのか不思議だが、
  これからは行く機会も増えそうですよね。
  今回の演奏会は、そんな未来もあるんで、多いに期待して聴いた。   

芸劇

演奏会場は、今回も今後も芸劇。
さすが、安定した音響環境であることが
分かっている。ちと安住し過ぎて詰まらないかも
しれないが、手堅く安定したホールで
毎回演奏会をする、
ということは客観性も生まれて非常に良い。

だって、毎回演奏会場が違えば、
せっかく秀演だったとしても
ホール音響の劣悪で台無しになったり、
楽曲によっては演奏が響き過ぎて
何が何だか分からなくなる演奏に
なりかねないから。

  芸劇が最高、とまでは云わないが、国内でも屈指の安心して聴ける音響だし、
  最後部席でさへ迫力感は劣化しない。なおかつ交通アクセスが素晴らしい。
  このメルマガを初めてから換算しても、芸劇は36回も訪れており新鮮味は皆無だが、
  それだけ芸劇には魅力的なコンサートが多いし、それを行おうという志が高いオケが
  このホール選択しているんだと思う(ダスビだって、読響だって、芸劇だもんな)。
  
  さて、感想。
  一般のアマオケに比べて、随分ベテランさんが多いことに驚き。
  百戦錬磨の歴戦の勇士って感じで、非常に安心して聴けた。
  演奏は非常にオーソドックスで、かつプロ並の安定感。
  さすが今回のような通好みのプログラムを押し立ててくるだけはある。
  
  意外に思ったことは、ニールセン交響曲が前プロだったこと。
  これは暗に文句を言ってるわけですが、私の大好きな、
  このためにやって来たニールセンを前座でやってしまうとは、何事か。

  ただし文句言えないくらい、爽快に演奏しちゃったんですよね。
  前プロだからって練度が低かったり、おざなりなんて事が全くなかった。
  前座に演奏してヘボやったら承知せぇへんで、と思って聴き始めたので、
  いろんな意味で肩透かしでした。
  
  この交響曲第2番「四つの気質」は、血液型発見前の一般通念である血液の質で
  人間の性格を四つの分類していた点を全四楽章に取り込んでいる。
  
  第1楽章、胆汁質(怒りっぽい)。
  第2楽章、粘液質(鈍くて冷静)。
  第3楽章、憂鬱質。
  第4楽章、多血質(明るいが気まぐれ)。
  
  もしニールセンが現代人なら、四つの血液型(A型、B型、O型、AB型)
  で交響曲を作り上げたりして、もしもそんな交響曲があったら、
  かなりの人気が出るのではないだろうか。

  四楽章は非常に明確に描き分けられていて、解かり易くもありつつ、
  それでいてニールセン独特の個性も発露されていて、第4番の次に聴くには
  丁度良い秀作なのでは無いでしょうか。
  (わたし個人の思い入れでは、断然「第5番」がお薦めです)
  

芸劇の模型

休憩を挟んだら、フランス音楽。
イベールとドビュッシーの「海」繋がり。
これまた難しいに輪をかけた作品ですが、
私は門外漢。

「海」の有名なシーンに少しトキメキましたが、
大方はチンプンカンプン。

私とは異なる嗜好の人が
ニールセンを聴いている時の気持ち、
少し分かりました。



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  *** 過去の 『ニールセン交響曲第2番』 なコンサート感想

  *  名古屋シンフォニア管弦楽団 吉田行地指揮 /&ブラームス交響曲第4番

  *  ヴァンスカ指揮 読売日響 /&ニールセン交響曲第3番&ベートーヴェン「レオノ−レ」序曲第3番

  *  石川真也指揮 管絃樂團“響” /&ブラームス セレナード第1番

















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