(隊長作)

10月12日(日)  13:30   - 228 -    訪問者数

    水星交響楽団    齊藤栄一指揮    愛知県芸術劇場コンサートホール

     ドヴォルザーク      交響曲第9番「新世界より」
     ストラヴィンスキー    バレエ音楽「春の祭典」

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このメルマガは2004年2月の
コンサート感想から始まっているんですが、

本日の水星交響楽団は今回で
演奏会鑑賞5回目。

私が日頃プッシュしているアマオケ、
ダスビダーニャやアイノラ、フライハイト(いずれも4回)
を抜いて、突撃ランキング単独トップになりました。
  
  どうしてこんなに、水星響を聴いてしまうか?全ては「選曲の妙」に行き着くからなんです。
  私が聴きに行ったコンサートはどれも選曲が素晴らしく、
  「巨人&ウォルトンVコン」(04年2月)
  「ブル9&ペトルーシュカ」(04年9月)
  「プロコ5番&ガイーヌ」(05年2月)
  「コープランド3番&バーバーVコン」(06年3月)。
  この中で一回だけコンサート感想をアップしていない回がありますが、
  どうしてアップしなかったかなんて、野暮な事は聞きっこなし。
  
  だけどね、今までの演奏会感想はいずれも厳しい目な感想書いてんです。
  選曲があまりにも私好みなので聴きに行ったんですが、大好物な料理ほど
  吟味が厳しくなるように、評価は高くはありません、でした。
  そんな微妙評価の水星響が、名古屋公演に打って出た。
  どうして、名古屋に来たんだ?
  途轍もなくウェルカム企画だけど。
  
  ちなみに名古屋にやって来る他地域の楽団は、夏の東大音楽部が有名。
  しかし社会人アマオケが名古屋に来る、というのは珍しい。
  東日本の地方オケが大記念演奏会を東京でやる、というのはそこそこあるが、
  東京のアマオケがわざわざ名古屋に来るとは、はてさてそんなにあったかしら?
  
  でも、すっごく良かったから、是非これからもやって欲しい。
  移動費や各種手続き・交渉は大変なんでしょうが、恒例化して欲しい。
  案内図
プログラムにはアンケートが折り込まれていて、
面白い項目があった。

「東京で活動する私たちが名古屋公演を
開いたことについて、どう思われますか?」

プログラムに同団運営委員長の名古屋選定事情が
載っていましたが、関西や仙台でなく、
敢えて中途半端な名古屋、ってのが実に不思議。

名古屋人って強烈に東京に憧れを抱いていますから、
これは意外と戦略的で頭脳派選定かもしれません。
  
  「水響は次回の演奏会でR・シュトラウス「家庭交響曲」、
   シューマン交響曲第2番、モーツァルト交響曲第26番を演奏します。
   お考えに合うものに○を付けてください。」
  a.絶対に聴きに行く
  b.名古屋に来るなら聴きにいく
  c.特に興味がない
  
  この演奏会日時は、来年09年の5月9日18時(予定)。
  この日は、N響がムストネン指揮でシベリウス第6番を演奏する日。   (隊長作)

しかも同日同刻の18時開演。
  だったら翌10日15時公演の同プロを聴けばいいじゃないか、
  と即座に思われる人がいるかもしれませんが、5月10日午後は
  星陵フィルが、ニールセン第4番「不滅」をミューザ川崎でやっちゃう日なんです。
  星陵フィルの開演時間は現在未発表ですから、こうなったら夜公演を祈るしかありません。
  
  もしくは水星響が15時公演に変更してくれれば助かるのですが、
  予定日時を発表してしまっていますから、難しいんでしょうね。
  
  でもね、こうやって地方から東京へ行ってでも聴こうとしているクラヲタは結構いるもんです。
  だから自分達の公演日時と何が重複するか、綿密にリサーチした方が良いですよ。
  単なるN響だったら捨ててもいいけど、ムストネンの指揮はきっと当たります。   

アムステルダムコンセルトヘボウ

と言うのは、わたくし、オランダはアムステルダムにてムストネン指揮の
シベ6を聴いて大感激した自慢話を持っているんです。

N響だとどこまでムストネンに附いてこれるか不安ですが、
ムストネンのシベ6は十八番です。
星陵フィルさんが川崎18時開演にしてくれたら、
水響もN響も星陵も聴けるんだけどな。
なんとかならないもんかなぁ・・・。
  
  今回の水星響in名古屋は、地元名古屋のオストメールフィルや
  東海学園響の協力があって演奏会に漕ぎ着けたようです。
  こういう連携プレイって素晴らしいですよね。
  東京のアマオケ実力や、かくなるものか!
  
  逆に、オストメールが東京に乗り込んで、名古屋の実力どんなもんじゃい!
  そんな交流が各都市間で行われたら、きっと文化は興隆するでしょう。
  実際、名古屋の実力はトップレベルなんだから、東京を荒らし回ってやりゃあいいのに。   (隊長作)

正直、驚くだろう。
  
  わたし的には、東京のダスビ、アイノラ、フライハイト、千葉フィル。
  東海のオストメール、オルカ、名古屋ブルックナー管、伊勢管。
  関西の京都フィロムジカ、けいはんなフィル。
  この辺りが地域を超えて、遠征公演や合同演奏会をやってくれたら、さぞかし面白い。
  
  彼らはお互いの存在自体を知りあっているのか、疑問。
  どうしてもオケメンの休日は練習・演奏に明け暮れるんでしょうが、
  東西のまだ見ぬライバルをを知れば、おのが立ち位置や今後の進む道が見えてくる、
  総合力もアップすると思うんですが、ね。
  

愛知県芸術劇場

さて、そんなアマオケ大遠征時代の
幕開けとなるか?!水星響の演奏会。

前プロが「新世界より」という大胆なブチかまし
なんですが、これがもう熱いアツイ。

曲が曲だから盛り上がらざるを得ないんですが、
それにしても全力投球。数年前の水星響を知る
私としては、まったく進化してしまった技術と覇気に
本当、感慨ひとしお。
  
  東京から名古屋へ殴り込み!という勢いが団員を昂ぶらさせているんでしょうが、
  このあとハルサイが控えている事を忘れてしまったかのような盛り上がり。
  こういった計算抜きでぶつかって来る演奏は、どうにも心が揺さぶられます。
  冷静な計算で組み上げられた精緻な演奏も難しいですが、後先省りみず
  感興の趣くままに突き進む音楽は、文句なしに心に響きます。
  
  メイン・ハルサイは、アマオケではありそうで実に少ない演目。
  当然あの複雑怪奇なリズムや不協和音の前に、「ハルサイをやる」という夢は
  夢のままで終わるのが今まででしたが、このオケは夢を実現していた。
  
  ゴツゴツした取っ組み合うようでもあるハルサイでしたが、一音一音がブッ放され
  軋み歪みつ蠢く音楽は、ハルサイのプロトタイプを聴くようで、実に面白かった。
  
  ちなみにこの演奏会に行くまで、メインが新世界だと勝手に思い込んでいた。
  13時半からお目当てのハルサイを聴き、新世界は無視して、伏見しらかわホールで
  演奏するアンサンブル名古屋のシベリウス第3番を梯子する計画でした。
  
  ところが実際は前プロ新世界、メイン・ハルサイの順番。
  お陰でシベ3は聴き損ねたけど、新世界が期待以上に良かったし、
  ハルサイはとことん面白かったしで、大満足な水星響演奏会とあいなりました。
  
  11月24日(日)、東京はすみだトリフォニーで同一プログラム演奏会
  があるそうなので、関東の人は是非、行って聴いてみてください。
  あの演奏から更に一ヶ月以上精進するんでしょうから、さぞかし旨くて
  強烈な演奏に仕上がっているでしょう。

  ちなみに私の11月24日は大阪、豊中市民管のニールセン3番を愉しむ予定です。
  水星響も頑張って、ステンハンマルとかパリーを採り上げて下さい。   (隊長作)

そうしたら、少なくとも私だけは大満足であります。


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  *** 過去の 「春の祭典」 なコンサート感想

    * ロジェストヴェンスキー指揮  読売日響

    * 飯森範親指揮  東京都交響楽団














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