(隊長作)

2008年10月26日(日)  17:00   - 231 -    訪問者数

    オルカ・フィルハーモニー管弦楽団   角田鋼亮指揮
    愛知県芸術劇場コンサートホール

     R・シュトラウス   交響詩「ドン・ファン」
     モーツァルト     ピアノ協奏曲第23番 (Pf:田村響)
     チャイコフスキー   交響曲第6番「悲愴」

  zvmzvmzmvmzvmzmvmzmvzvmzvmzmvzmvmzvzmvzmvzmvzvmzvmzvmzvmmz

  昨年7月オルカ・フィル第1回定演の感情大注入演奏に感銘を受け、
  今回無事第2回定演にも馳せ参じることができました。
  素晴らしいオケの誕生と、その成長過程。
  いつまでも見守ってみたいのですが、いつまで西国にいるか分からぬ身。   (隊長作)

ですが、行ける限りは東海関西の優秀なオケを探し続けます。
  
  今日も本題に入る前に、名古屋グルメ話。
  台湾ラーメン、駅弁、あんかけスパ、天ぷら、名古屋コーチン
  と書いてきましたが、今回は味噌かつ。

  かつて東京にいた頃、敢えて「矢場とん」東銀座店で食した味噌カツについて
  書いた事があったが、名古屋本場の味噌かつを書くのは今回が初めて?
  味噌かつ有名店を紹介するんでは能がない、少しズレた所を書く事こそ面白い。   

名古屋駅北東に隣接する
松阪屋7階「味のテルミナ」にある、
「けやき」をご紹介。

名古屋に限らず、東海地方は味噌が大好き。
東海各方面で、とんかつ屋があれば、
味噌カツが間違いなくある。

八丁味噌を使ったコッテリした味噌味もあれば、
地場の味噌やダシを旨くブレンドした
「味噌風味」とんかつも多い。

  どの店も「味噌かつ」はお座成りメニューでなく、たとえ脇役ポジションだとしても、
  味噌かつは店の沽券に関わるとばかりに、ハイ・グレードな味で勝負してくる。
  
  そんな味噌かつエリアにおいて、最近目にするのが「ねぎ味噌かつ」。   

ねぎ味噌かつ

食べてみると「なるほど!」と思うこと請け合いで、
味噌のクセが強いほどネギが味をまろやかにする。

ネギというと、キツイ味を想像される方が多いでしょうが、
味噌かつを覆い尽くすほどたっぷり盛られたネギは、
柔らかい味わいの品種を使っている。

カツ丼や親子丼に白ネギが入っていたり、
青ネギの微塵切りがまぶしてあるように、
カツとネギは良く合う。

  そこへクセのある味噌が良く馴染み、大量のネギがいともあっさり頂ける。
  そうそう、ネギラーメンが好きな人は、きっとイけるクチなんではなかろうか。
  
  ねぎ味噌かつはここだけではないが、間違いなくここは外れないので、
  名古屋にお立ち寄りの際は是非、ねぎ味噌かつもどうぞ。   

みそおでん

味噌ダレがたっぷりかかった
おでんも低価であるので、
名古屋っぽいものを
食べたい人はグゥーッ!

(隊長作)
  

  さてさて、オルカ・フィル、鯱集団の第2回定演。
  第1回定演は名古屋市民会館で控え目に誕生しましたが、
  第2回は堂々と愛知県芸術劇場。
  ここはワンワン・ホールだから「よしなさいっ!」って、ビートきよしみたいに
  言いたいのですが、名古屋の人は愛知県芸劇が好きなんだろね。
  きっと演奏する側は、気持ち良く演奏出来るんでしょう。
  
  1・2階のセンターゾーンは観客でぎっしり。
  3階も相当数埋まっていて、全体では8割は埋まっているでしょうか。
  早くもオルカ・フィルの名声は、高まってきているようです。
  開演前の行列は名大オケの行列を思い出させる程で、
  ロン・ティボー第1位ピアニストの田村響効果もあるのか?
  
  日頃、名フィル定演で散々文句言ってますが、それでも名フィルは
  プロだけあって、ワンワン・ホール対策をしている。
  どうしているかと言うと、音を切り気味に発音しているようなんですね。
  初中このホールで演奏する事によって、ノウハウを蓄えているみたい。
  アマオケにそこまで気を回せと期待するのは、少し酷かな。
  でもね、意識して発音を短めにすると、丁度良い輪郭に仕上がると思います。
  (隊長作)
せっかく細部まで練り上げて演奏できてんだから、
もやもや混濁して聴こえてくるのが残念。
  
  ドンファン。
  小さいミスはそりゃあるが、全体的に上手い。
  根拠不明の自信に満ちているのが可笑しくって、でもそんなポジティブな姿勢が
  少しも嫌味でなく、音楽の面白さが分かり出した人たちの集団、ってな空気ぷんぷん。
  
  リヒャルトはホルン大活躍で、ハズす事も多いのが仕方ないほど難しい所が満載。
  アマオケ奏者にとっては萎縮しがちなホルンなのに、いろんなもものを吹っ切った
  演奏は見事。リヒャルト特有のウィーン風、弦が「うにょおん」とポルタメントする
  ムードが上手く醸し出されていた。   

勢いあり、歌心もありと、初っ端
「ドン・ファン」から良かった。

消音器が転げ落ちる珍事も微笑ましく
思うほど演奏に覇気があって、いつもの
私だったらああいった珍事に鼻白む
もんなんですが、そんなこと他愛無い事、
瑣末な事と鷹揚に思えたほど良かった。
強いて云えば、リズム。

  符点音符をもっとつんのめるようにリズムを取って欲しい。
  取っているんだろうが、もっと極端に取って丁度良いくらいに聴こえるんですよ。
  
  モーツァルトのピアノ協奏曲第23番。
  第2楽章が始まる前に遅刻者を大量に入れてしまい(最上階)、その遅刻者達が
  バタバタと、しかも座席を物色するズゥズゥしさから、演奏が始まらなかった。
  
  寄りによって静かに始まる第2楽章前に入れなくてもいいのに。
  私は遅刻したら、絶対楽曲の途中から入場しない。
  迷惑だったが、本当に迷惑なことが最後で起きる・・・。
  
  第3回定演で競演予定があるのなら、ガツンと重量系なピアノ協奏曲を聴いてみたい。
  例えば、ブラームスの第1協奏曲だとか、ラフマニノフの第5協奏曲(最近編曲された
  交響曲第2番の改作版)とか、ベルワルドのピアノ協奏曲とかね。
  
  (隊長作)
「悲愴」
いやぁ〜、これは可哀そうだった。

  相当の練度に練度を重ね、心身ともに直情的に打ち込んだ大熱演だっただけに、
  その崩壊はあまりにも無惨だった。この演奏会を聴いた人はもうお分かりでしょうし、
  演奏に参加された方はどのような思い出になっているんでしょう?
  
  全国どこででもアクシデントは起こりますが、名古屋は特に「フライング拍手」が多い。
  この多さはちょっと異常で、何かしら悪意とか陰謀めいたものを感じますよ、私は。

  「悲愴」の最終結部、あの地の底へ沈んで行くような悲愴なラスト。
  ベースの低音と、その音が深淵に溶け込んでゆくまでが「悲愴」の
  演奏全体なのに、この深淵の深みを覗き見る前に拍手が起こる。
  静寂の空間に全観客が凍りつく演奏だったのに、音楽がこれっぽっちも
  分かっていない拍手によって、「悲愴」の深淵は惨憺たる状態となった。
  
  さすがにこの静寂の中を拍手した事はまずかったか、と思ったのか、
  中途半端に拍手がフェードアウトして、更にまた拍手が鳴り直す、
  といった状況が、何もかもをバカにしたような行為となった。
  ほんとにフライング拍手した人は、演奏者と観客全員に謝罪しても仕切れぬほど。   

どよ〜んデスヨ(▼ε▼)

これからも「悲愴」を採り上げる
演奏会は続々とあろうが、
ラストが静寂で包まれるための対策も、
十分に練られるべきだろう。

演奏会当日までに、
どれだけ多くの人達が努力と
困難を重ねて辿り着いた演奏か
知っての行為なのか?

あそこで拍手が起こってしまったばかりに・・・。
「バカなっ!」


   前へ  HOMEへ  次へ

  *** 過去の 「悲愴」 な コンサート感想

    * 今井治人指揮 ウェストフィールド管弦楽団 ショスタコ9番&「悲愴」


  *** オルカフィル第1回演奏会 の コンサート感想

    * オルカフィル 角田鋼亮指揮 
       名古屋市民会館 ワーグナー「タンホイザー」序曲、
       ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番、 チャイコフスキー交響曲第5番














inserted by FC2 system