(隊長作)

2009年7月18日(土)  14:00   - 270 -    訪問者数

    オーケストラハモン   橘直貴 指揮   東京芸術劇場

     オネゲル       交響曲第3番「典礼風」
     R・シュトラウス   アルプス交響曲

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  土曜日コンサートというのは、ありがたい。
  大抵の距離なら前夜出発すれば土曜日コンサートは聴けるし、
  一泊して日曜帰宅すれば月曜からの仕事にも影響しない。

  これが日曜14時コンサートだとそうはいかない。
  16時過ぎに終わって、そこから5時間とか8時間とか掛けて帰宅すると、
  もうクタクタだ。日曜日以内で帰れれば御の字で、それでも翌日からの
  仕事に影響しないでもない。今回は土曜の14時、東京。さて、どう行くか。
  (隊長作)

   夜、ドライブするのが好き。
  夜のテールランプに誘われて、滑るように流れる走行が楽しい。
  そんな嗜好もあるので、今回は金曜夜出発、土曜朝関東到着。
  神奈川の平塚に駐車してJRで上京するので、名づけて「平塚作戦」。

  夜9〜11時は通勤帰宅マイカーもあって流れは普通だったが、
  深夜ともなれば道路はガラガラ。国道1号線をひたすら東へ進む。
  最近は高速道路へ交通量も逃げてくれたのか、国道1号線はかなり空いている。

  静岡県内の1号線は大半にバイパスが発達しており、
  このバイパスは高速道路並に整備されている。
  車線が往復一車線づつしかないのがネックで、ときどき
  超安全運転軽自動車なんかが現われると渋滞となるが、そんなことは滅多にない。

 何度か休憩&小仮眠を取りながら、
 土曜早朝には箱根の山を超える。

 たしかに箱根の山はクネクネした山道だったが、
 世に言うほど大した事もない。

 熱海・小田原と順調に過ぎて、
 駐車目的地平塚に朝十時到着。

  平塚から都心圏がJRホリデーパス2,300円があり、平塚だと一日駐車場に停めても1,300円。

  3,600円+ガソリン代が高いかどうかは東京からどれだけ離れているかにもよるが、
  JR各駅列車でも青春18切符取扱期間外なら大いに有効ではないだろうか。
  ちなみに往路は楽しくて疲れも小さかった。

  復路は道に迷った挙句、雨の夜道となったこともあり、「二度とやりたくない」作戦となった。
  事故もなく、無事に帰れて良かった。

  平塚−品川間を電車で熟睡。
  途中途中の車中仮眠も併せても、睡眠時間3時間ちょいだが、
  気分がハイになっているので何だか楽しい。
  非日常的、非現実的な事をしていると、私は嬉しくなってしまう性分らしい。


 さて、今回は東京芸術劇場。

 今春4月の新交響楽団
 (マーラー悲劇的)定演以来。
 池袋というのは好きな街なのだが、
 考えてみると「食べに行きたい」店がない。

 リサーチが足りないのだが、居酒屋もレストランも
 チェーン店や大手外食産業系列が多く、

  地場のコツコツやっている老舗が目立たない。ちょっと奥に行くと怖いのも難だネ。

  オネゲルの「典礼風」はCDも持っているけど、ほとんど聴いていないし、
  演奏会ナマも初めて。

  ナマ演奏だと感興も違うかと期待したが、思っていた通り全然解からない。
  仮にも百人前後いるオケの選曲会議を経てきたんだから、そこそこの楽曲だとは
  頭では分かるのだが、実際聴いてみてもどこがどう良いのかサッパリ。

  人によってはプロコフィエフやアッテルベリの方が難しいのかも知れないが、
  (隊長作)

 私的にはオネゲルは難しいし嗜好性が真逆。
  面白いのは私(隊員)と隊長の受け止め方。
  我々はショスタコ・プロコ・ニールセンなど大いに気が合うのだが、
  私は最近アッテルベリとかパリーなど北欧・英国音楽に傾いている。
  隊長は永年聴いて来なかった室内楽(ブラームスなど)が気に入り始めている。

  そんな二人が揃いも揃って、オネゲルは拒絶反応。
  私はオラトリオ「火刑台上のジャンヌ・ダルク」が好きなので、少しは
  素養もあると思っていただけに、「典礼風」が解からなかったのは残念だった。
(隊長作)
そうは云っても、今回のメインはアルペン。
  6月末のアルペン(ルスコアール管)に引き続いてだし、同じ楽曲を
  わざわざ東京まで聴きに来るのは正直大変だったけど、その大変さを
  乗り越えたくなるのがアルペンの持つ魔力。

  将来、関東に移住しても、名古屋辺りでアルペン演奏会があるのなら、
  各駅列車で聴きに行くと思う。東京から大阪まで一般国道を走るのは、
  遠すぎる。各駅列車、東京−大阪間というのも、遠すぎる。

  ルスコアール管で聴いたばかりなので、どうしても比較して聴いてしまう。

  まず、鉄板。
  ルスコは圧倒的な鉄板5枚(うち一枚は超特大)で
  視覚的に度肝を抜かれたが、
  ハモンは鉄板3枚。

  この鉄板はアルペン演奏中でも
  最高潮に騒々しいシーンで
  打ち鳴らすので、正直「鉄板の音」が
  埋没する。

  だからこそ、ルスコのように視覚的に訴えた効果は絶大だったのに、
  ハモンは費用対効果を重視したようで視覚的にも聴覚的にも埋没したままだった。

  どうせ聴こえやしねぇもんに、カネは懸けられない。
  たしかに一理あるが、それだけではないものが、実際の演奏会では発生する。
  あの、ルスコの超特大鉄板を素手の両手で揺さ振った迫力と意外性は、
  演奏会というエンターテイメント性から考慮すると、唸らせられるものがある。

  逆に、今回のハモンのような「鉄板3枚版」を視聴覚すると、
  より一層あの演奏会の驚きが再認識できた。

  鉄板競争では後れを取ったハモンだが、
  オルガンではハモンが圧勝。

  東京芸劇のパイプオルガンは
  いろいろ云われているが、
  芸劇のパイプオルガンは
  実に鳴りっぷりが良い。
  (隊長作)
 

  この辺までリサーチした上で芸劇を選択していたのだとしたら、ホール選別の点では
  ハモンが勝ったとも云える。

  アルペンを聴きたいがために、連続して東京に行ったわけだが、こうして聴き比べてみると
  いろいろな点が違ったりしていて、本当にライヴというのは面白いものだと、
  改めて感じた。



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  *** 過去の 『ハモン』 なコンサート感想。

    * 冨平恭平指揮 ブルックナー 交響曲第6番(原典版)

    * 長田雅人指揮 マーラー 交響曲第2番「復活」


  *** 過去の 『R・シュトラウス アルプス交響曲』 なコンサート感想。

    * アシュケナージ指揮  N響

    * 大友直人指揮  京都市交響楽団

    * ル・スコアール管弦楽団 千葉芳裕指揮




















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