(隊長作)

2009年10月24日(土)  16:00   - 282 -    訪問者数


     日本フィルハーモニー交響楽団   ラザレフ 指揮
     サントリーホール

     チャイコフスキー  幻想的序曲「ハムレット」
     モーツァルト    ピアノ協奏曲第27番
     プロコフィエフ   交響曲第3番「炎の天使」


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  2009年における、11回目の上京。
  このあと11月も上京したので、09年の上京は12回、東京で聴いた演奏会は19公演だった。
  09年全体で行った演奏会が49公演だったので、実に4割近くが東京公演だった。
  これじゃ折角東京からはるばる離れて暮らしているのに、何にもならない。

  例年なら東京だけでなく、神奈川などのコンサートも聴くのに、
  09年は東京オンリーだった。ミューザ川崎や横浜みなとみらいの
  コンサート・スケジュールも豆にチェックしたい。
  

ラザレフ&日フィルで始まった
プロコフィエフ交響曲ツィクルス。
今回が第3弾、交響曲第3番の登場です。

前回の第2番もそうでしたが、
プロコ2・3・4・6番がナマで
聴けれるなんて、まったく夢のよう。
(隊長作)



  しかも爆音爆裂系本場の味ラザレフと来てるんだから、こういった好企画ツィクルスは
  将来、伝説化するでしょう。むかし、ロジェストヴェンスキー&読響が
  ショスタコ・ツィクルスをやった事なんて、未だに語り草となってるもんな。
  特に第4番演奏会なんて。

  そうすると今回のラザレフ=プロコだって、きっと語り草になるだろうに、
  客の入りはあと一歩。第九だと満席になるのに、こういった本当の伝説は
  空席の目立つ演奏会のときに起こっているものなんかなぁ?

  今回は新幹線で日帰り行程。ですから、とんぼ返り。
  私と隊長の二人で5万円前後も交通費を使って、チケット代がB席5千5百円。
  総計約6万円(二人分)もする演奏会でして、我々にとっては痛い出費です。
  東京に住んでいたら、チケット代と千円ちょいの交通費だけなのに。
  地方暮らしのクラシック・マニアはホント、つらいもの。
  いつか将来、関東に住む日が来たら、カネと時間のありがたみをしみじみと
  噛み締めて、もっともっとコンサートに通い詰めるだろう。
  

さて、東京駅を降り立ったら、
地下鉄丸の内線(赤い線)に乗り換えて
国会議事堂前駅へ。
  



  ここで降りると国会議事堂はもとより、総理官邸、山王日枝神社、
  話題となった消費者庁と、プチ観光ができます。
  外堀通りから六本木通りを六本木方面に曲がればアークヒルズの巨容が現われます。

  日本各地のコンサート・ホールを見て来ましたが、ビル群の中に埋まったような
  構成のホールはサントリー・ホールだけではないでしょうか。
  そしてやっぱりサントリー・ホールに近づくとワクワクしてしまう自分がいて、
  苦笑してしまいます。

  キリンとサントリーが統合したら、ホール名は将来どうなるんでしょうね?

  (隊長作)   (隊長作)   (隊長作)   

  プロコフィエフだけのプログラムだったらどんなに楽しいことでしょう!
  だけどそれじゃぁ商売は成り立たないのでしょう、
  今回もチャイコとモーツァルトの余興つきです。

  とは言っても、工夫がしてあります。
  チャイコフスキーはそうそう演奏されない「ハムレット」だし、
  モーツァルトのソリストは日の出の勢い、田村響(ロン・ティボー優勝者)。

  田村はモーツァルテウムに留学している事もあってか積極的にモーツァルトを
  採り上げているが、感動すること全くなし。オルカ・フィルとのラフマニノフ(第2番)
  を聴いた時は、これは良いピアニストだと直ぐに感じただけに、
  ブラームスとかラフマニノフなんかの重量級コンチェルトの方が
  特性を発揮できるんじゃないか?と思う。

  モーツァルトの協奏曲。
  好きな人にはたまらない、天国的な極上の音楽なんだろうけど、
  お腹いっぱいのマチネーにはつらい美しさ。
  学校の授業でもそうだったけど、給食後の5時限目授業は睡魔との闘いであった。

  そんな状況のときにモーツァルトのコンチェルトを聴くんですよ。
  新幹線の長旅で疲れた体をモーツァルトはやさしく包んでくれました。
  あっというまに演奏が終わってしまったような気がしてなりません・・・。

  (隊長作)   (隊長作)   (隊長作)   

  ひとねむり、いや、すっかり疲れも癒されて、万全な体制で
  プロコフィエフに望めました。

  こういった配慮を込めて中プロにモーツァルトを配していたとしたら、
  ラザレフのプログラミングは凄いですね!!(違うだろうけど)
  ラザレフによる第3番は全体的に遅めのテンポで、じっくりと細かい
  パッセージまで演奏させるスタイル。

  瞬間的にはテンポを煽ったりした事もあり、来たぞ来たぞ!!と
  興奮するのも束の間。
  すぐインテンポ(遅め)に戻し、テンポの激しい変動を好む私にとっては、
  がっかりするスタイルだった。
  

そうは言っても、ぷろこの3番。
今いる空間に、あの憧れたプロコ3番が
鳴り響いている!

この夢のような演奏会を、
楽しまずにいられようか。

隅から隅までプロコ一色。
ロメジュリや5番などでなく、CDでしか
聴けなかった第3番が燦燦と鳴り響いている。

  それだけでもう胸がいっぱい、と思うほど純粋な愛聴家でもない。
  ココ迄はゆったりでもいいけどここからは捲くし立てろよ、ここの裏旋律や伴奏を
  もっと際立たせた方が格好いいのに、とあれこれ考えながら聴いてしまう。

  でも、そんな事が現実に出来てしまえているコンサートの現場にいるわけで、
  やはりそれだけでもう幸福なのかもしれません。

  後期ロマン派以降の作品全体に言える事ですが、CDで聴くよりライヴの方が
  断然面白い。あまりに複雑に書き込まれてしまったスコアを、どのように料理するか。

  指揮者と奏者の組み合わせ次第で出来上がる音響の組み合わせは無限大であり、
  何度聴いても新しい発見があり面白い。楽器間音響のバランス、テンポ指示の相違性、
  歌い回しや対位法の位置づけ。

  特にあまりライヴで聴いていない作品ほど、CDで聴き込んできた音響世界と
  違っているだけで夢のような発見や感動が起こり、しかもそれが好きな作品ときたら、
  もうほんとにたまらんものがある。
  

アンコールは「シンデレラ」の黒いワルツ。
最高潮に達したところで演奏は
終わってしまったし、原曲でも
ワルツはここで終わりなんですが、
このあと零時の時計が鳴り響いてシンデレラが
靴を落としてゆくクライマックスがあるんですよ。

それはもう大興奮なシーンなのに、誰もが
その直前のワルツしか演奏しない。

  どうして原曲ではアタッカで休みなしで突き進む零時の鐘を続けてやらないんだろう。
  ラザレフだったらやってくれるかも?とワクワクドキドキして聴いていたんですが、
  彼もワルツ止まりで切り上げ終演。この曲を採り上げてくれた事自体は嬉しかったが、
  その後の素晴らしさをラザレフは知っているだろうにどうして!
  という気持ちが拭えなかった。

  次回は第4番。2010年3月12日、13日。
  出来ることなら、初版と改訂版の両方を演奏して欲しい。


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  *** 『ラザレフ & 日フィル』 な過去コンサート感想。

    * プロコフィエフ交響曲第2番 他






















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