(隊長作)

2010年2月21日(日)  14:00   - 296 -    訪問者数


     オーケストラ・エレティール   上垣聡 指揮
     杉並公会堂

      オッフェンバック  「天国と地獄」序曲
      Rシュトラウス   「薔薇の騎士」組曲
      メンデルスゾーン   交響曲第3番「スコットランド」


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  昨年6月以来の荻窪。
  ブックオフが内装リニューアルしてたり、古書店「象の足」に寄ったりして、古本三昧。

  この「象の足」は杉並公会堂より西に少し
  行ったところにある、品揃え抜群な古本屋。

  店内は綺麗だし、ジャンル別に陳列もされていて、バランスもなかなか。
  駅前に大型ブックオフが鎮座しているのはキツイだろうが、
  本好きなら豆に寄りたくなる。

杉並公会堂で聴く前に、今回寄ったのは
荻窪ラーメンの超有名店「中華そば丸信」。

荻窪ラーメンの中で私が最も好きなのは
「丸福」なんだけど、あんまり評判は
良くないみたいだね・・・。

でも、それでも荻窪でラーメン喰う時は、
やっぱり丸福(駅北口東の商店街の中)
が好き。

  そして隊長が一番よく行っている荻窪ラーメンが、「丸信」。
  無茶苦茶旨い、というわけでも無いそうですが、ワンタンメンを
  何故か食べたくなるそう。

  実際この日も満席で、ちょっと待ってから相席で順番が来る、という盛況振り。
  食べ終わったころ入口を見ると、順番を待つ人々が十人近くはいて、
  慌てて引き上げたほど。

  昔ながらのラーメンでして京都のコッテリ系や、味噌系に慣れた味には
  淡白すぎる。わたしは最近、名古屋の台湾ラーメンとか、味噌系ラーメンとか、
  魚介系ラーメンに満足しているので、中華そばスタイルを貫いている丸信には
  「?」なんですが、これで育ってきた人には「やっぱりこの味!」なようです。

魚貝ベースの出汁の醤油あじ、
シナチク、のり、ホウレン草が
加わっているのが東京らしい。

チャーシューが意外とジュウシィで、
老舗にありがちな堅いチャーシュー
ではなく、とろっとろで旨い。
(隊長作)
 

  

さてさて、エレティール。

オーケストラ・エレティールは2006年9月に一度聴いており、
あの時はなんと新田ユリの指揮でニールセンの第4番を聴いていた。
しかも場所も同じ杉並公会堂。古い時の公会堂かな?
と思ったが、建替え後の新公会堂だった。

2006年9月18日、エレティールのニル4不滅の感想
http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai7/dai126.html

06年のプログラムはニールセンの他に、
伊福部の交響譚詩とモーツァルト第31番「パリ」。
当時からプログラムにひと手間加えるオケだったようだ。

今回もメイン、スコットランドが難しい事は十分理解できるが、
それだけに甘んじる事なく、中プロで薔薇の騎士に
挑戦してしまうことに感じ入った。

  実は同日同刻、ザ・シンフォニカがすみだトリフォニーで、マーラー9番を
  やってしまう演奏会があり、どっちにするかギリギリまで迷っていた。
  しかし最近マーラーを聴く機会に溢れ、贅沢な話だが希少性から言ったら
  薔薇の騎士かな、と思った。

  今の自分の好みも、マーラーより薔薇の騎士だったし。

  序曲は有名な「天国と地獄」序曲、フレンチ・カンカンで足を上げて
  整列踊りするアレね。意外とリズム取りが難しい事が実演を聴くと分かる。
  しかもソロが多いし、有名曲=ミーハーな選択と言っていられない隠れた難曲。

本日最大のお愉しみ曲、ローゼン・カヴァリエ。
一言で言えば、もう少し色気ある
ポルタメントが欲しかった。

勿論、十分な「にゅわぁーん」といった感じは
あったのだが、そこがウィーン音楽の難しいところ。

日頃、クライバーとかカラヤンのバラ騎士を
聴き慣れている耳には、やっぱり違和感があった。
テンポがスローで、踏み締めるような歩みなのだが、
ウィーンの音楽は優雅で気高くもありつつ軽やか。
軽みな足取りは浮遊感を生み出し、一足一足が
重力を感じさせないような進め方。

  そんな雰囲気を醸し出してこそ、ウィーン音楽、リヒャルトの描いた
  ばらの騎士なんだと思う。

  そんなこと言ったって、まずは第一歩。
  ばらの騎士をばらの騎士らしく演奏するなんて、究極に難しい話。
  この難曲を採り上げて、挑戦してくれた第一歩が嬉しい。
  これからも同曲があちこちで、何度も採り上げられて、各オケが切磋琢磨
  してくれたら、日本でもそこそこなばらの騎士が出てくるかもしれない。

  メイン、スコットランド。
  この曲もテンポが遅く、これは指揮者のスロー好きな解釈なようだ。
  指揮者は上垣聡さんね、自分はハイテンポが好きだから、これからは避けとこ。

  スローテンポが好きな指揮者はままいるが、ハッキリ言って、冒険者だよ。
  遅ければ遅いほど音楽のアラが目立つんだけど、分かってるのかね?
  遅い演奏で感動させる巨匠は多いが、あれはハーモニーが極上に美しい土台が
  あったればこそ。

  縦の線があやしかったし、ある程度のテンポ設定にしてないから奏者が弾きつらそうだった。

敢えて遅くしないと弾けない、
なんてオケでは決してない水準なんだから、
ガンガン攻めるタイプの指揮者に
振ってもらったら、全然違う演奏が
成り立っていたのでは?と残念。


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  *** 過去の 『オーケストラ・エレティール』 なコンサート感想。

    * 伊福部昭:交響譚詩、ニールセン交響曲第4番「滅びざるもの(不滅)」他























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