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コンサート感想


2010年8月21日(日)18:30  愛知県芸術劇場
東海学生オーケストラ連盟合同演奏会 / 寺本義明 指揮
 ムソルグスキー(リムスキー=コルサコフ編) :  交響詩「はげ山の一夜」
 ラフマニノフ : ピアノ協奏曲第2番
 ストラヴィンスキー : 「火の鳥」1910年原典版

(隊長作)



いまだに東海圏以外では、台湾ラーメンが盛んにならないのだが、
久々に食いたくなった。丁度、東海学生オーケストラ連盟が名古屋で
コンサートをやるので、一石二鳥とばかりに出掛けた。

名古屋で台湾ラーメンと云えば、味仙。



東海圏での台湾ラーメンは、完全に一ジャンルを確立しており、
各店が微妙に味わいを変えて切磋琢磨しているのだが、やっぱり
本家本元に回帰してしまう。

このメルマガで台湾ラーメンと云えば「味仙」ばかりだが、
実際はちょくちょく食べている。

演奏会は18時30分。
味仙の夜開店は17時であり、開店前から何組かが列を作って並んでいた。
台湾ラーメンは名物料理ということもあって580円と激安だが、
これだけでは恥ずかしいので毎回違う料理も注文している。



手羽先や炒飯ばかりでは芸が無いので、今回は蒸し鶏900円をチョイス。
写真ではボリュウムがあって、良いサイドメニューに見えたんだが、
実際現れた蒸し鶏は貧弱な物量。

900円の一品料理が、たったこれだけ?
900円も出せばいろいろ付いた定食が食べられる金額だけに、
いかに台湾ラーメンだけが格安でセーブされているのかを悟った。



台湾ラーメンは客寄せであり店側の意地みたいな料金設定であって、
味仙を愛するなら他の高コスト商品も注文してあげなきゃ。
いつまでも、この独特な旨さを誇る台湾ラーメンを堪能したいのだから。
前も書いたと思うが、この台湾ラーメン、実に辛くて旨い。

(隊長作)

さてさて、東海学生オーケストラ連盟。
東海圏の学生が集まって、年に一度の合同演奏会を開く。
全国でも減ってきている催しだけに、いつまでも続けて欲しい企画。
今迄も聴きに来たかったが、プログラムが好みじゃなかったり、
休日と合わなかったりとかで来ていない。

東海地方の学生オケのアヴェレージは非常に高いし、東京のように
纏まりがつかないくらい膨大に学生がいるわけでもないので、組し易いのだろう。

1曲目は「禿山の一夜」。
この曲は素晴らしい名曲なのに、実にネーミングで損している。
歌劇「サランボー」、戯曲「聖ヨハネ祭の夜の禿山」、
歌劇「ソロチンスクの定期市」と関係が深いそうだから、
「サランボー」「聖ヨハネ祭の一夜」「ソロチンスク」
などといった題名なら、もう少し日本では重みがあったかもしれない。

この曲は4つも版があるそうで、そのうちの一つが今回の
R=コルサコフ改訂版。アバドが4版とも録音しているのが笑えるが、
楽譜さへ入手出来るのなら、特徴の違う2版を続けて演奏して欲しい。
(以上、ウィキペディア参照)

東海圏14大学が参加しているだけあって、層が厚い。
それゆえか1曲目しか乗れない管楽器奏者もいるのでしょう、
しっかりとした演奏で始まり、前プロとしては難しい曲なのに
十分堪能できる出来栄えでした。



演奏後、久しく忘れていたフライング・ブラヴォーが登場。
音楽が終わった途端、拍手する無粋な輩のことね。
名古屋も最近は良くなってきたなと思ってたが、
若い学生にこういった類がいるのかもしれない。

「ここで終わったと知ってるよ♪!」とアピールしたくて、
猛烈速攻で拍手してるのかな。
それとも演奏が終わってすぐ拍手があることこそ、
名演だった証しとでも思ってるんでしょうか。
いずれにせよ、なんとかならんものか。
(隊長作)

2曲目はラフマニノフのPコン2番。
初めて聴いた時はその才能に驚いたピアニスト田村響だが、
その後彼には何度も裏切られている。

今回は、第3楽章に「協奏」を感じたが、全般としては印象薄い。
木管が美しく鳴るが打楽器が響き過ぎ、弦楽器が埋没する音響の
愛知県芸劇ホール。

私が田村響の演奏に初めて驚いたのはこのホールでなく、
たしか名古屋市民会館だったと思う。

オルカ・フィルの第1回演奏会でラフマニノフの同曲を聴き、
彼の圧倒的パワーに興奮したものだった。
今回も同じような演奏だったはずだが、ホールが違うとこうも
聴こえ方が違うのかと改めて驚く。



メイン「火の鳥」は1920年原典版で、全22曲からなる大作。
通常「火の鳥」といえば二十分足らずの中プロといったイメージだが、
流石に22曲も続くと、この曲が本来いかに大きなものだったが良く解かった。

少なからず無駄な楽曲も混じってるような気がしないでもなかったが、
「こんな格好良い曲が削られていたのか」と思うこともしばしば。
「火の鳥」が好き、という人は是非、この1920年原典版も
CD買って聴いてみて下さい。

演奏は別働隊が活躍して、視覚的にも面白いものだった。
高音が難しいからか金管が弱かったが、総じて価値ある選曲・演奏だった。
こういった巧手が集まった時こそ採り上げる、面白い企画だった。
次回は第30回演奏会、目を見張るような選曲・演奏を期待したい。

(隊長作)
 

過去のコンサート感想。

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