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コンサート感想


2010年12月18日(日)18:00  八王子市民会館
東京経済大学管弦楽団 / 久世武志 指揮
 ワーグナー : 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲
 チャイコフスキー : 幻想序曲「ロメオとジュリエット」
 ブルックナー : 交響曲第4番「ロマンティック」

(隊長作)



八王子に行ってきました。

2010年2月、ナデージダ(アッテルベリ交響曲第4番)を聴きに
八王子市芸術文化会館に行って以来です。

千葉や埼玉はほとんど行ってないから、
年2回行きたくなる都市・八王子って凄い。

八王子市芸術文化会館は、八王子駅北口を北西に
15分ほど歩いた不便な場所にある。

今回行った八王子市民会館は八王子駅南口を南西に
15分ほど歩いた、これまた不便な場所。

要するに八王子は、芸術文化会館も市民会館も駅から遠い物件なわけです。

ところが!
「オリンパスホール八王子」(新八王子市民会館)という
八王子駅隣接ホールが2011年4月2日オープンしました。



「旧」八王子市民会館(2011年3月閉館)で聴いた東経大管演奏会は、
旧市民会館の最期の響きを味わえる貴重な演奏会だったのです。

まったく意図してなかったんですが、閉館前の老朽ホールで
聴けたことは、非常にラッキーでした。
古い市民会館をピックアップして、敢えてそういったホールを丹念に
聴き巡って書き残すことは、有意義な記録かもしれません。

ちなみに自慢なんですが、国内ホールは92館行ってます(2011年5月末現在)。
あと8館で百館制覇です。
紀尾井ホールや鎌倉芸術館など初歩的なホールに意外と行ってないので、
百館制覇もそう遠くないでしょう。
最近はNHKホールばかり行ってるんですけどね♪


初めてのホール、初めてのオケ。
何はともあれ、ワクワクしてしまう。



2階席閉鎖はガッカリしたが、座席がロシアンブルーにリペアされていて、
もう少しで閉館されてしまうのが、なんとも惜しい。

しかし音響は、全体にモコモコした音響で、
それでいて高弦がキーキーと響き過ぎる。
古いホール=こなれた音響、という神話は
当て嵌まらなかった。

プログラム別紙の団員名簿を見てビックリ。
総勢七十数名の団員のうち、賛助・OBOG・トレーナーなどが、
実に五十名余も占めている。

昨今の学生は、過酷過ぎる就職活動でオケどころではないのか。
本来の学業の上に、資格取得、バイト、恋愛・・・と加えていったら、
オーケストラのような日々の研鑽が不可欠なクラブは敬遠されてしまうのかも。

奏者のうち七割以上が学生以外とは、ここまで
いびつな学生オケは初めて出会った。
意外とこういう構成が増えているのかもしれないが・・・。
ショックだった。



賛助で大いに戦力増強しているだけあって、
演奏は東経大管オールスター。
ブルックナーは第4番が入門曲として紹介されているが、
どうしてどうして、第4番はかなりしっかりした楽曲であり銘曲。

私的には、第7番より上に置きたいくらいだ。
第50回記念演奏会ということもあって、少数精鋭になってしまった
大学オケに、歴戦の先輩たちが集結してブルックナーをぶちかます。

開き直って開陳した演奏会としては、良かったものだった。
学生オケだから学生らしく手作り感をと望むのは外野の考えで、
当事者達は第50回記念をいかに成功させるか、本当に腐心し尽した事だろう。

二十人ほどのメンバーが、どうやって記念演奏会を乗り切ろうと
もがいたか想像すると、ブルックナーの響きが手堅く誇らしげに
聴こえるのが、少しセンチになってしまった。



(隊長作)

過去のコンサート感想。

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