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コンサート感想


2011年1月15日(土)14:00  杉並公会堂
JR東日本交響楽団 / 小泉智彦指揮
 コープランド : エル・サロン・メヒコ
 ガーシュイン : ピアノ協奏曲ヘ調
 ベートーヴェン : 交響曲第3番「英雄」

(隊長作)

久々の杉並公会堂。

撮り忘れたので過去の使いまわし写真

荻窪駅北口を北西に5分ほど歩いた所にあるんですが、
荻窪は北口も南口もいろいろある。

前回紹介したブランドミュゲも荻窪南口だし、
荻窪名物ラーメンは「丸福」「丸信」「春木屋」といろいろある。



昔はよく行ったうなぎ「川勢」は今も人気なようで、
先日覗いてみたら満席で入れなかった。

折角荻窪来たんだからラーメンでも・・・と思っていたのだが。
東京に帰ってきて、うちの隊長がまず食べたいと言い出したのが「天丼てんや」。

首都圏で知らない人はいない天丼チェーンだが、
てんやは関東と福岡しか店舗が無い。

東京のあちこちにてんやはあるので、名古屋や大阪に無かったのは意外だった。
てんやの天丼は江戸前風で、カラっと揚げた天ぷらに甘く濃いタレがほど良い。

しかし関西、特に大阪の天丼はタレでなく
「つゆ」がびちょびちょになるほど掛ける店が多い。

これはこれで懐かしきお味と思える私はいいが、
隊長は江戸前天丼にこだわっていた。

関西・東海・関東と移り住んだ私はすっかりハイブリッドだが、
東京だけとか大阪だけしか住んでない人というのはかなり面倒。

撮り忘れたので過去の使いまわし写真


さてさて、杉並公会堂に到着。
シューボックス型でして、座席配置は東京オペラシティみたいな感じか。
前回の同楽団定演で、舞台の真後ろ席で子供が車のおもちゃを使って
遊んでいたのが問題になったのか、今回は舞台後ろと舞台袖の座席は入場制限。
ああいうことをしてくれると、折角音響的に面白いゾーンも開放できなくなる。

クラシック・コンサートに、小学生以下は門前払いすべき。
家でCDを飽きるほど聴いてればいいし、「大人しか聴けない音楽」
とした方が子供は聴きたくなるのに。

(隊長作)

今回の演奏会目的が、初っ端の「エル・サロン・メヒコ」。
コープランドといえば「アパラチアの春」や「市民のためのファンファーレ」
がたまに演奏されるが、今回の「エル・・・」も含めて、個人的には
かなり好きな作風。

バーンスタインと作風が似ており、リズムとメロディが明確だ。
重要な打楽器もしっかり音を出した演奏だし、1stヴァイオリンが
手堅いので弱音部もなんとか切り抜けられた。

今後是非「アパラチアの春」や「ビリー・ザ・キッド」あたりを希望。
交響曲第3番を採り上げてくれたら申し分ないけど、知らない人が
ほとんどだろうから団内布教が大変だろうな。

同じアメリカ音楽でも、ガーシュインは好きになれない作風。
今回は彼のPコンと、これまた珍しい選曲。
「ラプソディ・イン・ブルー」選曲が関の山と云うのが多いが、
Pコンをナマで聴けたのは初めて。

ジャズっぽいシーンが多く、時々ハっとする箇所もある。
シンプルで複雑性がなく、凝った造りではない。
普通じゃないピアノ協奏曲が聴いてみたい人、ジャズが本能的に
好きな人には一聴の音楽。

ジャズを何度か聴こうと試し、結局良さが判らないままの私には、
ガーシュインも解らなかった。

撮り忘れたので過去の使いまわし写真

ベートーヴェンの「英雄」は弊誌メルマガでは過去2回しか行っていない。
2004年のスクロヴァチェフスキー指揮N響定演と、
2008年ディ・ムジカンテン室内管(名古屋)だけだ。

別に嫌いな曲ではないが、わざわざ休日を潰してまで
聴きに行きたいほどの曲でないだけ。
今回のようにカプリング曲に釣られたり、
スクロヴァだから行ったとか、そんな感じ。

葬送行進曲はさすが胸震えた経験があるが、
「英雄」の素晴らしさとプロコやショスタコの素晴らしさが
私にとっては同列なだけに、肩や散々演奏されまくって、
肩や滅多に演奏されない不当評価に納得がいかないのである。

「エル・・・」では高弦が頑張っていたが、「英雄」では
管・打楽器の頑張りとの温度差が感じられた。

「英雄」ほど有名で過去何度も演奏した経験がある奏者が多くなると、
演奏に対する気持ちも様々で、「英雄」を推した人はノリノリだろうし、
「英雄を演奏し過ぎた人」にはマンネリを感じたのだろうか。

超有名曲は多くの人が演奏経験があり、それだけに良い演奏に
なるはずなんだけど、そうでもない結果となることも多い。

有名曲は聴きたい人も多ければ、集客も楽だろう。
今回のように、コープランドとガーシュインという演奏されづらい曲、
集客しにくい楽曲を前半に持ってき、後半で超有名曲「英雄」で
演奏会のバランスを取る。大人なやり方だが、とても良いと思う。

(隊長作)

過去のコンサート感想。

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