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コンサート感想


2011年7月15日(日)16:00 国立音楽大学講堂大ホール
国立音楽大学オーケストラ / 栗田博文指揮
 メンデルスゾーン : 序曲「真夏の夜の夢」
 ショパン : ピアノ協奏曲第1番
 プロコフィエフ : 交響曲第5番

(隊長作)

さあ、今回は音大に突撃。
音楽大学の演奏会は数々聴いてきたけれど、
音大構内で聴いたのは数えるほどしかない。

石橋メモリアル、それとつい最近行った新奏楽堂(藝大)くらい。
今回の国立音大は、いろいろと誤解を生み易い学名だ。

「クニタチ」と読みますが、国立市(東京都)にありそうだし、
なんと言っても「こくりつ」と思っている人もいるのでは?

1970年代までは国立市にあったがゆえの学名だそうで、
現在の立川キャンパスを採って立川音大とか、駅名「玉川上水」を採って
玉川音大とかに改名すれば・・・まぁ無理なんだろうな。



西武拝島線玉川上水駅をテクテク歩けば、音大キャンパスは近い。

久石譲とか佐藤しのぶ、錦織健が活躍しているし、
マイラバのボーカルAkkoがOGだそうだ。
有名な指揮者が思い出せないのが残念。

キャンパスを入ると、大きな鈴のモニュメントがあり、
その後ろに講堂大ホールが控えている。



古いがオルガンも備えた本格的ホールで、
オルガンのプレコンサートが楽しめた。なかなかサービス精神が旺盛だ。

そう、もともと音大演奏会は興味があるのだが、
今回拝島線まで行ったのはプロコNo.5が聴けるから。

最近じゃプロコも普及してしまったが、
「音大」定演でプロコが採り上げられたのは、他にあっただろうか?

少しづつプロコが定番化されてきた事は非常にめでたいが、
そろそろ第5番以外を、もちろん第1番や第7番は論外で、
出来ましたら第2番や第6番あたりを音大のハイレヴェルで堪能してみたい。

初めてのホール入館なので、まずチェック。
イメージとしては新宿文化センターみたいな渋茶レンガ仕立てで、
内部はワンフロア・雛壇構造。

最近の新造ホールは
シューボックス型(すみだトリフォニーホール、紀尾井ホール)や
ヴィンヤード(ワインヤード)型(サントリーホール、ミューザ川崎)が
主流だが、音響重視で考えると、昔ながらの市民会館型(雛壇型?)は手堅い。

お次は聴衆。
マニアックな楽団や演奏会は、聴衆もマニアックな人が多いので、
マナーの整った聴衆が多い。

たまに指揮者マネをするうざいのがいるが、最近は見かけない。
合唱団つきの演奏会になるとチケットをバラ撒くためか、
おのぼりさんが急増する。

クラシック・コンサートなんて久しぶり!みたいな人達が
連れ立ってくるもんだから、もうハイテンション。
映画や芝居を観るような感覚なので、演奏中に平気でアメの袋を破り出したり、
友人の出番になるとヒソヒソ話し出したり、まったく迷惑。
(隊長作)

音大演奏会はクラシック慣れした聴衆ばかりだろうと思いたいのだが、
実はそうではない。

音楽を演奏する人というのは、実は、演奏会にさほど行っていない。
音楽は演奏・練習するものであって、人の演奏を拝聴する経験が少ない
(ようだ)。

それゆえに「学芸会・発表会」のノリで友人知人の出番を探し、
噂話に花が咲き、そりゃまぁうるさい。女性が多いことも災いして、
おしゃべりや私語が非常に多い。女性というのは不思議なもので、
一人だと静かにジッとしているのに、群れると全く別人になってしまう。
否、本性が曝け出されるのか。

そんなわけで、演奏前、何度も静かな場所を求めて
席移動しなければならないのでした・・・。
(隊長作)

音大を出て、ピアニストとして生きて行くのに必要なレパートリーとしては、
今回のショパンは絶対必須なのだろう。他にラフマニノフの2番とか、
ベートーヴェンの皇帝辺りを抑えるんだろうけど、音大定演なんだから、
もうちょっと突っ込んだレパートリーを提示して欲しいものだ。

例えば何か?って?
R・シュトラウス「ブルレスケ」を超速演奏してみるとか、
ブラームスの1番でも2番でもいい、スタミナたっぷりで
連続演奏してみせるとか。

この音大生は凄いな!と言わしめる話題づくりをやって欲しいのよ。
いまどきショパンを、三十分ほど演奏して「どうですか?」なんて言われても、
そんなの「エリーゼのために」を聴かされて、「どうですか?」
と聞かれているのと同じなのよ。

と思って聴いていたら、なんと今回のソリスト、学生ではなく音大の講師でした。

先生にもなってショパンとは、どんだけ停滞してるんだよ?
ショパンはみんなが大好きだから、やっぱショパンだよねーと
選曲してるのか、ショパンしか得意技がないのか、
メイン・プロコの練習だけで一杯一杯だから
協奏曲は手馴れたショパンにしといたのか。

いずれにせよ、「音楽」大学なんだから、さすが「音大!」
と言わしめるような驚きのプログラムにして頂きたい。
どうしてもショパンがいいのなら、アンコールで
ピアノ協奏曲第2番を連続演奏するくらいの驚きを魅せて欲しい。

ちなみに、協奏曲のオケ演奏としては、ファゴットが特に上手かった。
それから楽器をこれ見よがしに持って聴きに来ていた学生が、
演奏中爆睡してた。平凡な演奏だったので同情できるが、
楽器演奏してるくせに寝ちまうなんて、悲惨な光景だった。
(隊長作)


さて、つまらないメンデルスゾーンやマンネリ演奏のショパンで時間が潰れましたが。
すべてはプロコの練習時間確保のためだったのです!と思えるのか?
という期待で、メイン・プロコが始まる。

(隊長作)
全体として、演奏技術はかなり精巧。

第1楽章終盤の爆音は、なかなかの音量。
第2楽章までは良かったのですが、第3楽章はダレた演奏に。
更に終楽章まで引き摺ってしまい、終わってみれば「前半は良かったのに」。

第2楽章でオケがどんどん暴走気味となりワクワクしてたのに、
指揮者は抑えにかかった。

ここは学生の暴れん坊演奏に悪乗りした方が、
プロコらしい面白い演奏になっていたのでは?
音大の偉いさんがこぞって聴きに来ている中、
暴走演奏はマズイんでしょうなぁ。

でも、音大生の暴走演奏ほど、面白そうな演奏は無いのに。

こんな感想を書いたのに、2012年も国立音大定演には行きたいんです。
なぜなら、次回の演目は「復活」。プログラムは本当に頑張っている。

おぞましい合唱団関連の友人知人(無法者)が大挙しそうで、
演奏中は阿鼻叫喚なマナーもへったくれも無いような演奏会に
なる危険性があるのですが・・・
(隊長作)

準メルクルの指揮ということもあり、ここは是非とも聴いておきたい。

2012年7月16日(月祝)、国立音大講堂。
S席1,500円、A席1,000円と非常にリーズナブル。


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