爆音！クラシック突撃隊♪

2012年3月24日（土）19:00　　文京シビック・ホール

ユーゲント・フィルハーモニカー　／　田中一嘉指揮
　ベートーヴェン 　:　交響曲第2番
　エルガー 　:　交響曲第1番

土曜日の夕どき。
アルペン交響曲を堪能したばかりなのに、エルガー第１番をハシゴしようと
文京シビックに向かった。

今まで演奏会ハシゴは何度もしてきたが、一日でアルペンとエルガー第１番を
ハシゴするほど希少でゴージャスな組み合わせは無かった。
ようやく日本も、選曲が私の好みに追いついてきた。
楽しくてならない。



計画では、上野御徒町駅（都営）まで少し歩いて、大江戸線一本で春日駅まで行き、
文京シビックホール（文京区役所）に到着予定だった。

ところが、東京文化会館の興奮冷めやらず、ホクホク歩いてたら
そのまま、JR上野駅の改札に入ってしまった。

昔だったら切符を買うところで「待てよ？」と気付いたんだろうけど、
スイカは、便利過ぎてスイスイ入ってしまう。

結局、アキバで中央線に乗換え、水道橋駅からトボトボと
文京シビックまで歩いた。19時開演だったから良かったけど、
18時開演だったら危なかった。



ユーゲント・フィルハーモニカー。
ユーゲントと言うと子供たちを連想したが、実際の意味は「青春」。

全国の高校生選抜から作られた日本ユンゲ・オーケストラの体験メンバーが
2006年に創立したとのこと。

当時大学生くらいだったメンバーが創ったのだから、
ユーゲント（青春）は、間違っていない。


さて、演奏。
若手集団という認識があったこともあるが、上手過ぎて驚いた。
数時間前、音大合同オケを聴いたばかりの耳なのに、全く遜色が無い。
楽曲も違えば、ホールも違うので同一条件でないが、演奏水準は同じだった。

音大合同はヤナーチェクとリヒャルトといった難曲２曲。
ユーゲントはベト２が前半なのでエルガーに力を傾注できたとも言えるが、
ベト２そのものも、「ホオ！」と思うほど会心の出来。

それどころか、エルガー第１番。
この曲は聴こえる以上に演奏が難しく、英国音楽独特の雰囲気を醸し出すかが大切。
普通に演奏してたら混沌でモワモワな音響になりかねない。
それがスッキリと響き渡っていつつ、表情づけまで出来ていた。

その理由は、やっぱり全国高校生選抜が基盤となってできたオケにある。
多くのアマオケだと、弦が上手くても管が残念だとか、フルートとクラが絶品
なのにセカンドとヴィオラが全然聴こえて来ないとか、パート間の格差がある。

ところがこのオケは全員のレベルが満遍なく高い。
そりゃ選抜されたメンバーが意気投合したわけだから、
上手いに違いないのだが、創団後６年も経っているのに、
そのレベルを維持し続けている。

こりゃ、今後も要チェックだ。

ちなみに、2009年も聴いていたのだが、この時の感想はあまり良くなかった。
自分の好きな曲を演奏してもらったから、良く聴こえたのかもしれない。
しかし、自分の好きな曲ほど厳しい聴き方をするので、実際上手く行った
演奏だったのだろう。

アンコールが、これまた嬉しかった。
エルガーの威風堂々だったんだけど、なんと第４番。初めてナマで聴いた。

威風堂々は第５番まであり、そのどれもが魅力的。
どうでもいい交響曲をやるくらいなら、威風堂々第１〜５番をやったあとに、
エルガー交響曲第３番をやってくれたら、夢のようなプログラムとなる。

そして威風堂々第６番（補筆完成版）をアンコールでやったら、もう完璧。

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