MMF

コンサート感想


2012年4月8日(日)14:00  紀尾井ホール
千代田フィルハーモニー管弦楽団 / 直井大輔指揮
 ワーグナー : 「ニーベルングの指環」より
 ベートーヴェン : 交響曲第3番「英雄」

(隊長作)



初めて突撃、千代田フィル&紀尾井ホール!

クラシック・ファンを自認しつつ、紀尾井ホールを知らない人はいないでしょう。
しかし、行った事がある人は意外と少ないのでは?

何度か紀尾井シンフォニエッタの演目に惹かれてたのですが、
平日演奏会が多く、行けずじまいでした。いつかは行ってみたい
と思っていたホールだけに、ワーグナー演奏会があるというので、
ようやく出発できました。



紀尾井町という独特の町名はその名の通り、
紀(紀州徳川藩邸)、尾(尾州徳川藩邸)、井(井伊彦根藩邸)の
中屋敷があったもので、その三藩を取って紀尾井町と言われています。

三藩の屋敷だけで、一つの町域となってしまった。
大藩の中屋敷が、いかに広大であったかが想像できる。





JR四ッ谷駅を東口で出ると、誰もが知っている上智大学が見える。
上智の西側を歩いてゆくと、桜の名所、外堀通りの土手下を歩くこととなる。
この日(2012.4.8)は桜満開の好日で、演奏会よりもお花見した方が
幸せなくらい桜が満開、お日様もポカポカでした。



上智大学も尽きるころに、ホテルニューオータニの威容が見えてくるが、
その向かいに紀尾井ホールがある。



名古屋のしらかわホールに雰囲気が似ているが、座席数800と小さめの中ホールと
座席数250の小ホールからなるこじんまりした個性的な存在。

マーラーやブルックナーには小さすぎるが、
ベートーヴェンなど古典派や弦楽合奏なんかにはもってこい。



この日のお目当ては、ベートーヴェンでなくワーグナー。
「リング」から三場面がピックアップ。
・ヴァルハラ城への神々の入場…「ラインの黄金」より
・ジークフリートのラインへの旅…「神々の黄昏」より
・ジークフリートの葬送行進曲…「神々の黄昏」より
いずれも声楽の付かない、管弦楽編曲版です。

三曲とも神秘的で弱音のアンサンブルが要求される難曲。
ただ、ワーグナー好きが選んだ名シーンであり、
こういったプログラムが、もっと増えてくれたらどんなにいいだろう。

アマオケがワーグナーをやると言ったら「マイスタージンガー序曲」ですが、
「オランダ人」とか「タンホイザー」などの序曲がほとんど。
少し頑張って「ジークフリート牧歌」、物凄くドヤ顔で「トリスタンとイゾルデ」愛と死。

もうお馴染みのラインナップばかりで、それでいて
「ワーグナーやったことあります」などと抜かすんだから鬱積するばかり。

やっぱり、ワーグナーと云えば「リング」。
だけど、リングは歌が命。

ワーグナー普及のためには、管弦楽編曲版は止む得ない。
声楽抜きは魅力低下には違えないけど、やってくれないと始まらないし、
ワーグナーみたいな音楽こそナマで聴くべき。

ライヴでワーグナー体験すれば、たとえそれが声楽抜きだとしても、
数%はワーグナーの4枚もの(楽劇CD)にも興味を持ってくれる。
そいつらがワーグナーの真価は楽劇にあり、と気付いてくれれば、
もうマイスタージンガーじゃなくなる。

そんな妄想にまどろみながら、ワーグナーを堪能しました♪




開演前、四谷の洋食店「バンビ」でハンバーグ&カニコロを食べました。
当時、「バンビ」新宿サブナード店があることを知らず、
四谷は、こんな美味しい洋食店があっていいなぁ、と感激しました。

その後、新宿サブナード店を知って、今ではちょくちょく行ってるんですが、
手堅い洋食屋ハンバーグに満足してます。

また、ここのサーモンのバターソテーは絶品で、しかも安い。
サーモン・ソテーはままあれど、デカくて千円ほどの店は珍しい。





(隊長作)

過去のコンサート感想。

inserted by FC2 system