- 2012年5月13日（日）14:00 文京シビックホール
- 俊友会管弦楽団 ／ 御法川雄矢 指揮
シベリウス : 交響詩「フィンランディア」
ラフマニノフ : ピアノ協奏曲第3番
エルガー : エニグマ
指定席だった。この指定席というのは実に困る。
自席のブロックはギュウ詰めなのに、隣のブロックは
誰一人座っていない事がたまにある。
これは、ブロック丸ごとどこぞへ団体で委託した挙句に
売れ残ったりドタキャンされたんだろうが、横目でガラガラを見ながら
こちらはギュウギュウに座ってる。全く馬鹿らしいったらありゃしない。
運営的には残席管理がしやすいんだろうが、全く以って不愉快極まる。
今回は久々の文京シビックなんですが、これまたワンワン・ホール。
考えてみるに、東京の築浅ホールはワンワンばかり。
杉並公会堂を筆頭に、すみだトリフォニーも大田アプリコも響きすぎる。
一方、あまり響き過ぎないのは、東京文化会館、東京芸術劇場、ＮＨＫホール。
要するに年数が経っていて、バカでかいホール。
もしくは神奈川音楽堂みたいな老朽化したホール、これは響かない。
下手なアンサンブルがモーツァルトなんてやるには響いた方が
誤魔化せていいんだろうが、こまかなパッセージが売りの楽曲なんかは
響き過ぎるとが何やらボワボワぼわーん。折角練習したのに、
こんなんでいいの？と思っちゃう。
ラフマニノフのＰコン第３番。第２番じゃないところがイイね。
第２番よりこの第３番の方が好みでして、今回は「私は第３番」
「隊長はエニグマ」狙いでこのコンサートに来ました。
終楽章のピアノが高音で繊細に奏でるシーンが良かったし、
低音はズンズン響いて良い演奏だった。オケに爆発力があり、
ラフマニノフの現代的オーケストレィションがよく表現できていた。
エニグマまで聴き終わって感じた事は、管と打楽器はアタックに
優れているが、弦が上品すぎること。上品にゆったりと歌う箇所では
弦の良さが生きるが、フォルテでガツンとやって欲しい時に
豹変できないとこが惜しかった。
もしくは、豹変なんてしたくない奏者が多いのか。
総体的に技術が高いだけに、白と黒のコントラストをガラリと
出してくれたら凄味が出るのになぁ。そういう演奏を求めてない
とも感じるだけに、私との方向性は違うなと残念に感じた。
もしくは、収容人数千人ほどの中規模ホールにしたら、
弦のかよわさが薄らぐのかも。
ゆったりエレガント中心のプログラムにするとか・・・。
それはそれで、爆発を虎視眈々と待っている金管打楽器の
フラストレィションが溜まるだろうし・・・。
オケは難しいな、と感じた。
