7月25日(日) 14:00 - 37 -
長田雅人指揮 フライハイト交響楽団 東京芸術劇場
ブラームス 交響曲第4番
メンデルスゾーン 交響曲第4番「イタリア」
ベルリオーズ 序曲「ローマの謝肉祭」
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演奏が始まるまでって、みなさん何してはります?
夜だったらロビーで弁当食ってる人もいるし、アマオケだったら昔の仲間
と懐旧のひと時を楽しんでる人もいる。
でもやっぱ一番常道なのが、入場時に頂くパンフレットを何故か精読しちゃうんだよね。
プロオケだったら、作曲家や著名人のエッセイが面白いし、
大学オケだと内輪ネタが事の他面白い時がある。
そんな時があったら、この場を使って紹介しますネ。
今回は、「次回の演奏曲目」に目が釘付けとなった。
今日は「第4番」繋がり、という手でブラームスとメンデルスゾーンなんですが、
次回は「第5番」繋がり(らしい)。
第5番と云えば、チャイ5、運命が圧勝でしょうな。
他にもマラ5、宗教改革、タコ5、ブル5なんかがあるし、
個人的にはニールセン第5番がお気に入り。
しかし、このオケの第5番は「プロコフィエフ」&「シベリウス」でした。
久々に「スゲェ」と唸っちゃうプログラムです。
日時は05年2月26日(土)18時、東京オペラシティです。
さて、肝心な今日の演奏ですよね。
このオケはスーパー・テクニック楽団なんで、
技術面では相変わらずの秀逸な演奏でした。
そして、このオケが目指しているものは、「優れた演奏」にあるのだな、と感じる。
何が言いたいかってぇと、表現したい個性が感じられない、って事。
ちょっと厳し過ぎる注文かな。
弊誌を永く読んで下さってる読者様なら私の指摘したいレベルを感じて頂けるものと
思い込んでいますが、技術面で文句がなければ演奏表現について言いたくなる。
それだけ技術面で問題が少ないわけで、悪意に取らないで頂きたいのです
が、なんだかCDを聴いているような演奏だった。
しかも凡演の。
凡演となると指揮者に責任がある。
指揮者はオーケストラ・ダスビダーニャでも振っていた人ですが、あまり個性が無い。
特に今日みたいなブラ4やイタリアといった人口に膾炙された名曲となると、
正攻法で勝負するにしても、一工夫・ワンポイントが欲しかった。
また、爆発力と申しましょうか、迸(ほとば)るようなパワーが弱い。
これだけ軽々と弾きこなせるんだから、もう一歩レベルの高い目標に挑戦すべきだ。
それが可能なオケだと思うからこそ、こんな嫌われるような事を書いてしまう。
上手いアマオケは、名曲をやんない方が良いと思う。
楽団員さんは、今までの経験も豊富で、今さらブラ4やイタリアでも無いと思う。
スーパー集団の中で、思い入れのある名曲に再チャレンジ、というのかも知れませんが、
高度な音符再現は出来てますが、完璧な演奏がいつも感動をもたらす訳ではない。
逆に難曲に立ち向かっている時の、いささか摺り傷だらけの演奏の方が
汗みずくになった演奏に感動してしまう事が多い。
次回はプロコもシベリウスも滅茶難しいので、私好みの演奏になる事と期待しております。