ぶた(隊長作)

8月8日(日)  13:30   - 40 -   訪問者数
    川合良一指揮  フィルハーモニア・スプレンディダ  すみだトリフォニー
  
    ブルックナー   交響曲第8番
    ワーグナー    歌劇「ローエングリン」第1幕への前奏曲
  
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  トリフォニーの鳥
この何年間か、
アマオケのブルックナーには気をつけようぜ、
というのが我が隊の暗黙のルールでした。

それくらい、命知らずな、いかにも
「ブルックナー命派VSブルックナー撲滅運動派」による、
悲惨かつ滅茶苦茶な演奏が各所で多発していた。

  しかし今年は違う。
  5月の俊友会管「ブル6」、6月の文京区民オケの「ブル9」と、素晴らしい演奏が続いている。
  どうした事か?
  
  第6番も第9番も凄い選択だが、本日は「第8番」。
  私的には、ブルックナーの中でも至高の音楽です。
  隊長は第5番と第9番で揺れ動いているそうですが、私は第8番。
  
  当団は「普通のアマオケではなかなできない曲をやることをモットーに結成されたオケ」と
  宣ふ(のたまう)だけあって、有言実行、その過去の戦歴は輝かしいばかりです。

  03年8月、プロコ第5番&ショスタコ第9番。
  02年8月、ニールセン第4番他。
  02年3月、ブラームス/ピアノ四重奏曲作品25:管弦楽編曲版(シェーンベルク編曲)
  トリフォニーホール前
それで演奏の方はどうなわけ?
と斜めに睨んでいる夏のお嬢さん!

憎ったらしいほど上手いんです。

弾けるとか吹けるとかのレベルは当たり前で、
いかに作品を練りあげるか、という次元。

  こういう演奏になってくると、やってる人も聴いてる人も楽しいよね。
  そして、その発展する方向が「選曲」に向かってんだから、私も大満足です。
  
  数々のアマオケを聴いていますが、ここのオケで特に上手いなぁと感心した点。
  
  ・デュナーミク(音の強弱)の付け方、これが際立っている。
  簡単な様でいて、ここまで自然に滑らかにかつ美しく広がるように音を
  膨らませると、ブルックナーの大らかさがしみじみと伝わってきます。   ペット(隊長作)

・金管が矢鱈滅鱈(やたらめったら)と咆哮しない。
音はフォルティシモなんですが、絶叫していない。
上手い混声合唱団のように安心して聴いていられます。

  ブルックナー音楽はひとえに、この金管次第だと云っても過言ではありません。   vn(隊長作)

・管楽器群が全奏中、弦がしっかりと聴こえてくる。
これは上述を弦サイドから言い直しただけでは無く、管が決まっていても、
弦が貧弱だと何にもならない。

  管・弦ともにレベルが拮抗して初めて、こういった音楽が出来上がるんですね。
  
  そりゃプロではありませんから、細かいケアレスミスはありましたが、
  美しく雄大な音楽をたっぷり味わえて満足でした。
  指揮者川合氏は、お世辞にも大家らしくない指揮捌きでしたが、
  生まれてくる音楽は大したもので、川合良一氏は今後も要チェックです。
  
  また、前プロのワーグナーもブルックナーとベスト・マッチングで、
  崇高な音楽空間を生み出してました。
  次回の演奏会もきっと行きたいオケであります。

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