11月6日(土) 18:30 - 53 -
今井治人指揮 ウェストフィールド管弦楽団 かつしかシンフォニーヒルズ
ショスタコーヴィチ 交響曲第9番
チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」
sososososososososososososososososososososososososososososososososososososososos
弊誌初登場の「かつしかシンフォニーヒルズ」、
ちゃきちゃきの下町の中に森厳と鎮座する
その名は「モーツァルト・ホール」。
京成青砥駅を降りて徒歩十分ほどの所なんですが、
駅前にはヨハン・シュトラウスらしい金ピカの彫像に
天使のラッパ隊が天上を飾っており、
「らしくねぇ〜」
入館前に、ホール入り口前にある中華料理店に入って
チャーハンを食したんですが、これが旨いのなんの。
このチャーハンが食えるんだったら、また青砥に来たっていいなぁと思うくらい。
このホールは数年前、たしか新小岩あたりからバスで来た記憶があるんですけど、
どうしてこの街にこんな素敵なホールが!、と思うくらい立派なホール。
内部は2階席やバルコニーもあり、それでいて適度な広さ。
京成沿線という使い勝手の悪さはあるけど、
もっとクラシック・コンサートに使われたっていいよなぁ。
今回どうしてこのオケを聴きに来たかは、みなさんもうご推察のとおりです。
チャイ5コンサートは多いけど、精神性も求められる「悲愴」は意外と少な目な演目。
そしてショスタコの第9番を前座に持ってくると云う荒業。
タコちゃんと云えば、猫も杓子も第5番ばっかりだが、第9番とは気に入った。
今年私のショスタコ鑑賞は変わってます。
1月のグローバル・フィルの第8番、群響&高関健の第10番、
ホーネック&読響の第5番、2月のダスビダーニャの第5番。
とここまではショスタコ全開のコンサート・ライフだったんですが、
ここからぱったりと縁が無くなってしまった。
実に8ヶ月ぶりの生タコ料理なんで、嬉しさ一杯でした。
(室内楽では、4月にショスタコのSQ第4番を聴いています。)
あらためてアマ・オケで第9番を聴いてみると、
やっぱりこの曲は難しいよな、と実感します。
それだけにそんな難曲を「悲愴」と抱き合わせで持ってくる度胸には恐れ
入りますが、これくらいの思い切りが無いと出来ないもんかも。
結局どれほど腕の立つ集団でもタコ9をプログラムに組み込もうとすると、
メインには成り得ない。
それはこの曲の中途半端性と時間の短さ、決定的メロディの欠如や諧謔の
行き過ぎなどいろいろあり過ぎる。
この曲の為だけに半年間身も心も捧げようと思われる集団は現れないのかもしれない。
しかしこの曲は身も心も捧げたとしても、生半可な気持ちでは
バッチリな演奏には成り難く、それをアマ・オケに求めるのも酷過ぎる。
私もこの曲に対しては左程愛着が無く、
それでいてナマで味わえるんだったら食っときたい、といった程度。
みんなが尻込みし過ぎて演奏そのものに躊躇するくらいなら、
このオケ「ウェストフィールド管」みたいにトライした方がいい。
管楽器さん方は相当辛いソロが沢山あったが、ファゴットさんは惚れ惚れする演奏でした。
まぁこれだけファゴットが丸裸で独白するシーンも珍しいんで、
ファゴット吹きさんは挑戦されてみては如何?
最近チャイコフスキーも嵌ってる隊員としましては、「悲愴」も楽しみでした。
思ったとおりですが、演奏はショスタコより全然良く、
これじゃぁチャイコの方がショスタコより優秀みたいじゃないか!と思う始末。
(タコ9と悲愴とでは、比べること自体ショスタコが不憫です)