(隊長作)

8月19日(土)18:00   - 120 -    訪問者数

    北爪道夫指揮   アンサンブル・オレイユ  東京オペラシティ・リサイタル・ホール

    シベリウス    「クリスチャン2世」組曲
    ラーション    小管弦楽のためのディヴェルティメント
    シベリウス    交響曲第6番

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  最近私のマイブームは自転車でして、   (隊長作)

西へ東へちょっとした先なら自転車です。
  先日、東京ドームまで自転車で行けたのですっかり自信がついた。
  水道橋まで行けるんなら、都心はどこでもOKでしょうと、今日は初台の
  東京オペラシティまで「自転車」で行ってきました。
  ここって新宿から歩くとそこそこあるし、京王で一駅乗るってのも
  癪(しゃく)だしってんで、自転車ならその点ラークラク。
  遠くに都庁
中野区弥生町あたりの路地で間誤ついたときは焦ったけど、
第二都庁のシルエットが見えた時はホッとした。

東京の道って微妙なカーブが組み合わさっていて、
昔は農道だったんだろうなぁっていう道が多い。
大路小路の京都で育った御身にとっては、東京の曲線はスリリング。

まぁそんなことはさておき、久々のコンサート♪
このメルマガも実は書きたくてうずうずしてたんだけど、書くネタが無い。
八月だってコンサートはやってるんだけど、どうにも選択の余地が少ない。
  
  なんだっていいわけにゃぁいかないよね。
  そんなフラストレィション溜まり始めた昨今、意外にも不満解消となる
  ナイス・プログラムが!
  (隊長作)
私のシベリウス好きはもうすっかりお解かりだと思うんですが、
シベリウスといえばクレルヴォと第六がお気に入り。

  しかも今日の演奏の注目は「リサイタル・ホール」。
  ピアノ・リサイタルとか聴きに行かない私にとって、数百人のパイの小ホールって珍しい。
  しかし、その音響空間の濃密さは充分想像容易で、
  シベリウスの第六を濃厚に味わえるなんてかなり美味しい。
  
  もしや弦楽器2プルくらいの、モーツァルトのディヴェルティメントやる
  みたいな編成じゃないだろな、と心配してたんですが、編成は1st&2nd   (隊長作)

ともに4プル。
  中低弦が2プルで、木管2本、金管3〜4人という室内管といった編成でした。
  
  前から常々感じてたことなんですが、ホールは小さいほうがイイ。
  編成も極力切り詰めたほうがアンサンブルの精度が上がる。
  大ホールで百人以上の大編成で大爆音演奏は華々しいけど、それも楽曲次第。
  今回のように、シベリウスの妖精交響曲(私の中で第六番を勝手に
  そう命名している)みたいな繊細な曲には、切り詰めた世界が実にあう。
  東京オペラシティ・リサイタル・ホール
逆にこのホールで、
この編成で、この曲を選ばれたのかもしれないが、
実に的確な選択だ。

座席は三百弱だったんだけど、ほぼ満席。
客数三百は少ないかもしれないが、小ホールで室内管弦楽団が満喫できる
客にとってはありがたい空間。
部屋中に音楽が充満してるっていう響音で、これは良かった。
  
  中プロにラーションを持ってきたのもグッド。
  ラーションは、指揮者サロネンが押してるスウェーデンの作曲家(1908〜1986)。
  田園組曲なら私も知ってるが、今回のディヴェルティメントは初体験だった。
  終り方が唐突で、にやりとした出来なんだが、新古典的で聴きやすい。
  北欧音楽が好きな方には、ラーションも面白いですよ。
  
  メインの第六の出来はというと、始めは若干もたついていたが、次第に燃え上がった演奏。
  何度聴いても第六番はイイ曲だけど、演奏するほうには「かなわん曲やで」
  といった按配。
  理想としては、人間が演奏していないかのような演奏がシベリウス演奏の
  目指すところだと思うんですが、そういうのをアマオケに求めるのって残酷な話であって、
  じゃぁ、そうじゃない路線で行けばいい。
  しかし、どうしても絹糸のように細い弱音は弱音で、繊細な囁きは囁きで演奏しようとする。   (隊長作)

それは...無理があるって思う。
  
  私だったら、いっそ絹糸のようなヴァイオリンのメロディは、
  凛とした筋の通った演奏(メゾ・フォルテで弾く)に変えちゃう。
  そんな指示は楽譜には書いて無いだろうけど、それはそれで美しいシベリウスになると思う。
  弱音で、微妙な音程を渡り歩き、しかも高度なアンサンブルが要求され続ける。
  
アマオケには出来る限界があるんだから、
難しすぎる場合には、いっそ斬新な表現に
変えてみるのも指揮者の挑戦だと思うんですが、
「ありえない」
ですかね。

しかし第六は終盤に向かって音楽もヒート・アップしますから、
生き生きとガンガン弾きまくれる終盤は広大な演奏になっていった。
鳥肌が何度も立つくらいで、自分の好きな曲なのに、
全く満足のいく演奏会だった。
  
  アンサンブル・オレイユの演奏会は初めて。
  年1回のペースで演奏会を開いている。
  毎年珍しい曲ばかり採り上げている稀有な存在。
  なんとか年2回公演にならないでしょうか。
  
  
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