(隊長作)

12月10日(日)  18:30   - 132 -    訪問者数

    神戸大学交響楽団   奥田恵悟、河合悠吾指揮  兵庫県立芸術文化センター

    ベートーヴェン    「コリオラン」序曲
    ドヴォルザーク    チェロ協奏曲ロ短調
    プロコフィエフ    交響曲第5番

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  兵庫県立芸術文化センター
初めて、西ノ宮に行った。

前から訪れてみたいと思っていたホール、
兵庫県立芸術文化センターを
体感したいのだ。

そのホールで、
プロコフィエフの第5番が演奏されると言う。
しかも大学オケがやるという。

  もうそのシチェエィションだけで、めくるめく期待感と高揚感に包まれる。
  
  しかし果たしてどれだけの団員がプロコに共感して演奏してくれるのか、
  技術も重要だが、どうにもならない共感と交響が重ならなければ
  この曲は真価を発揮しがたい。   (隊長作)

本当に良い曲なのだが、難曲中の難曲と言える。
  
  演奏感想に入る前に、まずホール。
  2階席と4階席で聴き比べをしたんだが、これは圧倒的に4階席。
  どちらもステージに近いサイド席だ。
  2階席は音の焦点がどこかへ飛んで行ってる様なもどかしさがあるのだが、
  4階席は聴いてみてニンマリ。
  このホールは間違いなく最上階に音が集音するタイプだ。
  
  みなさんも前プロを1・2階、メインを最上階、てな具合で聴き比べてみて下さい。
  なるほど、と思っていただけるはずだ。
  自由席の演奏会でやってね。
  兵庫県立芸術文化センター
今年は31回コンサートに行き、
プロ12回、アマ19回聴いている。

プロアマ問わず、今年最も感極まった演奏会、
それが神戸大響だった。

こんな体験は久しぶり。

  自分もこんな感動を未だに享受できるのだなと、嬉しくなったくらいに。
  
  手すりを握る手と腕は、ブルブルと震える。
  胸の奥からワクワクする叫びだしたいような衝動。
  目からは表面張力ギリギリまで盛り上がる涙。   (隊長作)

ああ、久々にキターッ!
  
  私はもう十年くらい泣いてないと思うし、コンサートで感極まることも
  思い出せないくらいだが、今回はそんな自分が今も居てくれた、
  というのが嬉しかった。
  兵庫県立芸術文化センター
人間やっぱり感動できなくなると駄目やね、
なんて言うけど、そんじょそこらの
安っぽい感動とは違うこの歓喜。

こういった歓喜に巡り合える事があるから、
我々は当てどなくコンサートを彷徨ってるんだな。

でもこうやって、ブチ当たってしまうんだから、
コンサートってやっぱり面白い。

  たった2回しか関西の大学オケを聴いてないけど、こりゃ関西は本当に凄いよ。
  一体どれくらい練習したらこうなるのか、と思うくらいのハイ・テンション。

  ああやったらこうやったら、といったレベルで無く、プロコで
  ノリノリの演奏は滅多に出来るもんじゃない。

  また、指揮者奥田恵悟が怪しいところは手塩に掛けてリードして、勢いづくとこは
  トコトン追い立てて、ホントにこの人はプロコの良さが解ってる演奏をする。
  
  第1楽章からしてこのプロコは間違い無く成功だな、と感じたが、
  第2楽章の攻撃性は実に羨ましかった。
  これだけの演奏に至るには、どれだけの積み重ねがあったんだろうと
  空恐ろしくなるが、こうやってスリルと興奮を与えてくれる演奏には
  滅多に出会えない。

  唯一ダレタのは第3楽章。
  しっかりとネチっこく悶えるんだが、これは若い人には難しい芸当なんだろな。
  
  その分、私が完膚なきまで打ちのめされたのが終楽章。   (隊長作)

これは良かった、凄い。
  何回でもその良さを褒め称えたいが、これは感動した。
  プロコの5番は私の中でムチャンコ大好きな曲なだけに、いつも厳しい感想になりがち。
  それだけにこの曲で、こうもやっつけられたのは全く痛快だった。
  兵庫県立芸術文化センター
ドヴォコンでは林裕がソリストだったが、
これも良かった。

この人の演奏まで入って全席自由5百円とは、
滅茶苦茶な料金。

ああ、この大学オケに、この時季に在団している人達は、
本当に幸せだなと、恨めしく思う。

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  何だかんだと言いつつ、プロコの第5番演奏会はあります。
  それだけに色々なプロコ演奏を聴いて、いかにこの曲の実演が難しいかは
  百も承知なだけに、今回は西ノ宮まで足を伸ばすのは大変でした。
  それだけに、できるだけ過度な期待は禁物。
  当日券が僅少と知った時は、三ノ宮のルミナリエに変更しちまうか、と
  自棄っぱちになったくらいです。
  
  だけど頑張って聴いてほんと良かった。
  これはまったく、とんでもない拾い物です。
  今年の我が隊は波乱に満ちた一年でしたが、こうやってちゃんと報われる
  もんなんですよね。
  関西の大学オケを2つ聴いて、まったく関西はどうなってんのやら。
  こりゃかなり楽しみになって来ました。

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