(隊長作)

12月17日(日)  19:00   - 133 -    訪問者数

    名古屋大学交響楽団   武藤英明指揮  愛知県芸術劇場コンサートホール

    ヴェルディ     「運命の力」序曲
    チャイコフスキー   ヴァイオリン協奏曲
    ブラームス     交響曲第4番

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  愛知県芸術劇場
冬の大学シリーズ第3弾、
今回は名古屋に来ました。

立命館・神戸大と
名門大学にすっかり味を占めた我々、
やっぱ冬の定演はどこも気合入ってんなぁ、
と気づきました。


  大学に入って4年間、いろいろな想い出がいっぱい詰まった
  冬の定期演奏会は学生生活の一大イベントです。   (隊長作)

考えてみれば、これは燃えないわけが無い。
  
  東京池袋の東京芸術劇場を「芸劇」と称してましたが、一部では「東芸」
  とも呼ばれているそうです。
  そしたら愛知なら「愛芸」?
  東京では「めいだい」と言えば「明治大学」。
  名古屋では「名古屋大学」。
  東京の人は「どうして『なだい』って言わないの?」と言っているようなものか。
  
  それはさておき、東芸はあの大エスカレーターが度肝を抜きますが、
  名古屋だって大吹き抜け空間があって、その周りをグルっと螺旋状に通路が囲んでいる。
  これはなかなか壮大なデザインです。
  当日驚いた事は、その「壮大な螺旋通路」全てに人が並び抜いていたこと。
  
  物凄い人が開演前から並んでいるのです。
  これほどの行列は、96年サントリーホールで並んだシンフォニカーの「復活」以来か。
  あの時は団の温情で末席を用意していただき、無理矢理入れたんだよねぇ。   (隊長作)

懐かしい。
  
今回我々もいつもどおり当日券で入ろうとしたんですが、
当日券が出るかどうかヒヤヒヤした。

結局は入場できたし、
逆に舞台斜め裏の審査員席みたいな珍しい席に
座れたんですが、当日は大入り。

95%以上の観客動員数は、さすが地元一の名門名大。

  実は今回の愛芸、十数年ぶりの再訪。
  再訪と言うのかな、ホール建設時、少しバイトしたんだよね。
  コンサート・ホールの内装だったんだけど、当時から心配されていたことがあった。
  それは、音響。
  
  今回の最大の問題は「音響」だった。   (隊長作)

響き過ぎる。
  
  それは十年以上たった今も、多くのホールを聴いて回ってる我々にしたら気になるレベルだ。
  名古屋に住んでて、コンサートと言えばこのホール、って人には慣れてくるんだろうけど、
  全国的には響き過ぎる部類に入ってしまう。
  
  「響き過ぎる」の、何が悪いわけ?
  ウィーンのムジークフェラインだって、あの響きが極上の音楽を
  創り上げてるじゃない。
  そう仰る人もいると思う。
  でも、響き過ぎるってのは、両刃の剣なんだよね。
  
  今回も木管、特にフルートなんかは柔らかく淡く美しく響いてたんだけど、
  トゥッティなんかでオケ全体がフル咆哮する時なんかは、「ヴォワーン」
  といった世界になって勿体無いったらありゃしない。
  名大は上手いし練習十分な演奏だと解るだけに、これで音響さへよければ
  もっといいんだけどな、と思うことシバシバ。
  ただし、高崎や船橋のように響かなかったり音がどこかへ消えてしまうような
  ホールよりは全然マシですよ。
(隊長作)
中プロにチャイコのVコン、ソリストは何と現役のウィーン・フィルのコンマス。
  フォルクハルト・シュトイデ。
  永年私のメルマガを読んでいる方はご推察頂けると思いますが、
  こういったブランドが出てくると途端に斜めから構えてしまうのが私の悪い癖。
  ウィーン・フィルがどれほどのもんじゃ?
  名前だけじゃないの?
  そんな風に聴いてしまう。
  
ウィンナ風のチャイコフスキーは珍しく、
グリッサンドが艶かしいチャイコ。

飄々としたソロに対して、
オケは気合十分。

そりゃ大学オケにウィーン・フィルのコンマスが
やって来たら気合入りまくりでしょう。

  その対比が、おかしかった。
  
  ブラ4も感動的大熱演。
  私も学生時代・アマオケ時代と、何度もブラ4はやりましたが、あれは
  演奏する方が熱くなるよね。
  よくブラ4は「秋」とか「枯れ」とか表現されますが、弾いている方はそうじゃないと思う。
  
  ただやっぱり残念だったのは音響のせいで音楽が響き過ぎること。
  曲の全体が不透明で、勿体無いなぁと感じ続けました。
  
名古屋と言えば、
この愛芸での演奏会がほとんどのようなので、
これからもココに来ることが多いのでしょうが、
こりゃキツイなぁ。

いろんな座席に座って
チェックしたいと思う。


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