(隊長作)

4月29日(日)  13:30   - 139 -    訪問者数

    奈良女子大学管弦楽団   牧村邦彦指揮   橿原文化会館

    シューベルト  「ロザムンデ」序曲
    ビゼー      交響曲第1番
    シューマン    交響曲第1番「春」

  owowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowo
  橿原文化会館
【橿原】
  
今日は最高の晴天、日本の古都、
奈良は橿原に参りました。

初めての町、初めてのホール、
そして初めて聴く楽団です。


  手堅い実力抜群のプロオケや海外オケを聴くのもそりゃいいけど、
  この未知なる冒険も堪らんワクワク感があります。
  
  近鉄「大和八木」駅を降りて北東に橿原文化会館はあります。
  途中なかなか大きい近鉄百貨店があり、ここのデパ地下料亭のお弁当を購入。

  陽だまりの文化会館前庭(広々とした芝生)でお弁当を食べたら、これが実に旨かった。
  アサリの炊き込みご飯、魚の甘露煮、季節の野菜天麩羅、鴨のロースト、
  八角に切った里芋には絶妙なタレがかかっているし、葉で包んだ草餅も上品な甘さです。
  小さな弁当箱なのに千円近くしたのですが、これは旨かった。
  お日様と芝生で食べたのが余計に旨く感じた遠因かもしれませんが。
  橿原神宮
大和八木駅から南へ3駅行けば
橿原神宮前駅です。

せっかく奈良まで来たんだから、
大仏でも見て行こうと思ったんですが、
橿原を3時半に出発すると、奈良市には4時過ぎ。
奈良の大仏殿に着くのは危なっかしい。

そこで安直ではありますが、せっかく橿原に来たんだからと、
橿原神宮に行ってみました。
  
  神武天皇が橿原宮で即位した起源により、とあるんですが、
  創建は明治23年。
  橿原神宮
起源はチョー旧いんですが、
明治生まれの神宮です。

ところがこれが大きくて広い。
雲ひとつ無い春の晴天だったこともあるんですが、
ものすごく爽やかな神宮でした。

木々だって大木でこんもりしてるんですが
木漏れ日が美しいですし、
後背の畝傍山がいい味だしてます。

  帰り道、もう一度大和八木駅で下車して、駅周辺を探索。
  南口が再開発工事中で残念だったんですが、その南口ガードレール下に
  旨そうなグリル発見。
  私はカツカレー、隊長はオムライスグラタンを注文。
  私はこういったB級グルメが大好きで、古い軽食喫茶や洋食屋に目がない。
  (隊長作)

立派なレストランでは旨くて当たり前、かつ高い。
  高い金だして旨いのは当然でしょう。
  そんな考えがコンサートにも浸み込んでるんですね。
  思ったとおり、古いグリル屋は旨かった。
  常連さんが立ち替わり入出店するのも、人気が根強い証拠でした。
  
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  2月25日以来、約2ヶ月振りのメルマガ発行です。
  ああ〜、こんなメルマガもあったっけ、と憶い出して下さった方も
  多いのではないでしょうか。
  
  私もなんとか出したかったんですが、2月に名古屋フィルを聴いて以後、
  コンサートそのものに行けてない。
  とにかく忙しかった...。
  ちなみに名古屋フィルはマーラーの悲劇的第6号を聴いたんですが、
  諸般の事情により感想見送りにしました。
  奈良女管プログラム
東京の女子大と云えば
お茶の水ですが、
関西は奈良女です。

「あそこの娘さん、奈良女に行ってはるんやて!」

なんて風に言います。

  実際は京阪に多くの名門女子大が犇(ひしめ)いてるんですが、
  雅やかな奈良に名門の女子大、ってのが憧れを掻き立てるんでしょう。
  
  そんな奈良女のイメージなんですが、最近某ブログで奈良女が
  隆盛期に入ってると読み、これは聴いてみようという気になった。

  来春にはプラハへの海外公演も敢行するそうで、国立女子大としては
  相当なモチベーションが無けりゃ計画も立たないだろう。
  しかも今回の奈良女突撃で関西東海各府県はほぼ達成となる。
  (残る和歌山県が、難題課題)
  (隊長作)

メインがシューマンの「春」なんですが、これは懐かしい一曲。
  学生時代、夏の演奏会でこれを採り上げたんです。
  夏なのに「春」ってのも間抜けだが、秋冬の定演でやるわけにもいかないし、
  「春」って副題を持ってるのは選曲的には大きいポイント。
  日本人はどうにも「副題付」に弱いから、シューマンなら第2番なんて
  かなり素敵なのに、第1番「春」や第3番「ライン」の方が人気が高くなってしまう。
  それでも4大シンフォニスト(ベトベン、ブラムス、チャイコ、ドボザク)
  以外から選曲できたってことに、首脳部は大喜びだったナ。
  私はそれでも不満だったけど...。
  
  シューマンを演奏したり、好きな人はご存知だろうが、この人の交響曲は
  オーケストレィションに難があると云われる。
  難があると云うより、映えさせるには相当なテクが必要なんです。
  チャイコは上手く造っているから、駆け出しオケには最適なスコアになっている。
  譜面どおりにこなせば、華麗なオーケストレィションが気持ち良く
  各楽器を浮き立たせてくれる。
  スコア
しかし、シューマンはただやればいいって
結果にはならない。
漫然と演奏すると、浮き立たないパートがゴロゴロ。
ある意味、玄人好み。
自信が無いと手が出せない作曲家な訳だが、
その苦労の割には人気や集客力が微妙。
それでもやりたい、若しくはシューマンにトライしてみたい、
という人が多かったんでしょう。

  いま、奈良女は良い雰囲気になっているんだろうと思う。
  
  演奏は、「ロザムンデ」序曲、ビゼー第1番、シューマン第1番と、
  曲を追う毎に明らかにレヴェルが上がっていく。
  仕上げ方が全然違って、ロザムンデを聴いた時は「橿原まで来たのに...」と思った。
  メインのシューマンとは、差が違い過ぎる。
  4月末の演奏会ということで時間が無かったんだろうが、
  ロザムンデ・オンリーの出演者がいたら、ちと可哀想かな。
  
  シューマンではピアノからメゾ・ピアノあたりの音量コントロールが絶妙だった。
  じわじわとボリュゥムが膨らんでいく箇所が多いんだけど、この膨らまし方は上手かった。
  ただし、最大音量が十中八九で、もう一超え音量が凶暴化しても面白いのに、と思った。
  ほとんどが女性のオケならではの良さもある反面、
  自分だけが突出してはいけない、といった自制心が大きいのかな。
  闇雲に大きな音量は汚いけれど、意思を持った爆音は人の心を動かすものです。
  微妙な音量統制が出来るオケだけに、ここぞという一点ではスカーンと
  観客に直撃する爆音も秘密兵器の持てると表現力がかなり変わる、なんて思った。
  
  シューマンは弦楽器がかなり細かいパッセージを延々と紡いでいくのですが、   (隊長作)

このあたりは惚れ惚れする流れでした。
  また、女性ならではの気遣いや相互への牽制力は見事。
  全体のバランスも見事で、こんな金管群ならきっとブルックナーも
  旨くイクんじゃないかな。
  だけど女性はブルックナーがお嫌いだから、
  女子大オケのブルックナーなんて夢のまた夢だろうな。
  

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