(隊長作)

9月1日(土)  13:00   - 153 -    訪問者数

   愛知教育大学管弦楽団同窓会  北原幸男指揮   名古屋市民会館

    R・シュトラウス  交響詩「ツァラトゥストラかく語りき」
    ブルックナー    交響曲第4番「ロマンティック」(ハース版)

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  実に変わった楽団名。普通、OB管と名乗るところだが、「同窓会」。

 素晴らしく、オリジナリティ。
 こういった団体名は大事にして欲しい。
 何十年も経ったら、きっと風格が出てくる
 と思う(予言)。

 さて、このオケは楽団名だけじゃなく、
 プログラムも大いに溢れんばかりの個性が炸裂。

 今回もツァラとブル4をカプリングするという、
 無謀極まり無いオケ野郎まっしぐらな
 私好みなナイス・チョイスだが、過去演奏会も
 怖ろしいなプログラムなのだ。
  (隊長作)

目だったところで言うと...。
   第1回 「ブラームス第4番」&「マーラー第1番」
   第2回 「シェヘラザード」&「幻想交響曲」
   第3回 「ブラームス第1番」&「リヒャルト/英雄の生涯」
   第4回 「チャイコフスキー第4番」&「ショスタコーヴィチ第5番」
   第5回 「ラプソディ・イン・ブルー」&「ホルスト惑星」

  最近の第6回、第7回は私的にはそうでも思わない組み合わせだが、
  今年の第8回演奏会ではまたまた重量級プログラムに帰って来た。
  こういう演奏会に巡り合うと、日本人でもやってやれないことはない、
  と感ず。

 ブラ4吹いた後で、どうやって巨人を吹くんだ?と
 思う管楽器奏者は多いでしょうが、
 双方乗ってる人もいたはず。

 多分管楽器層がブ厚いんでしょうが、
 だからと言ってこういったプログラムを実演化
 してしまうオケは、東京でも珍しかろう。

  ほんと、愛知はオケが盛んだ。感心してしまう。

  演奏はと言うと...。
  正直、リヒャルトに重心置いた成果となっていた。
  これは恐らく、リヒャルトの演奏不可能に思えるパート譜を手にした団員、
  それに比べて一見単純に見えるブルックナーのパート譜と比較して、
  リヒャルトの音さらいから始める。
  しかし、いくらサラってもサラっても完璧には行かないリヒャルトに時間を裂き過ぎる。

  一方ブルックナーは独り練習ではそこそこ弾けるようになるし、
  パート練習も上々。
  ブチ切りの全体練習(ブルックナー)もまぁまぁなので、さぁ本番。
  あくまで想像ですが、こんな流れだったんでは無いでしょうか?
  (隊長作)

 リヒャルトは結構良かったです。
  あのウネルようなリヒャルトの音列と陶酔感が上手く出来ていたし、
  全体的なバランスから引き締まった演奏スタイルまで、結構感心してしまった。
  しかし、この後はいよいよメイン・ブルックナーと思うと心底感心し切れず、
  ブルックナーの前座だと聴いてしまったのが、我ながら浅墓だった。

  ブルックナーは各個人・各パートは卒なく演奏しているのだが、
  全体のハーモニィが完全一体となって初めてブルックナーという巨体が顕われる。
  それだけにこれは指揮者の責任が第一だが、オケにも何か原因があるのだろう。

  こういった演奏の場合、北原幸男というビッグネーム(実力含まず)を選んだのはどうか?
  市井のブルックナー・ヲタクにでも振らせた方が、
  エグイ演奏が出来上がったんでは無いか。
  個性なく、かと言って普通のピュアなブルックナーにも至らず。
  本当に、ブルックナーをサラリと演奏するのは難しい。

 ブルックナーは独り独りが完璧に演奏しても、
 そこに何かが加わらないと動き出さない。
 それならいっそ手を加えて、
 クナッパーツブッシュのようにゲテモノ料理
 にした方がアマオケにはいいと思う。

 しかし社会人オケには神聖ブルックナー教教徒が多いから、
 そんな指揮しようもんなら大騒ぎになるんだろうな。
 練習後の反省会(飲み会)で、喧々諤々。

 余程カリスマ性を持ったイッちゃってる人が振らないと、
 ブルックナーは面白い演奏に成り難いと思う。

  面白いブルックナーを望んでいるのは、私だけかもしれないけど。
  たまには、滅茶苦茶、弄繰り回した変態ブルックナー演奏を、ナマで味わってみたいなぁ。


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