(隊長作)

9月30日(土)  14:00   - 158 -    訪問者数

    びわこフィルハーモニーオーケストラ   有馬純昭指揮   栗東芸術文化会館さきら・大ホール

     ワーグナー     「マイスタージンガー」序曲
     グリーグ      組曲「ペールギュント」より抜粋
     チャイコフスキー  交響曲第5番

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  芸術の秋、コンサートたけなわの秋。
  この日はコンサート候補が3つもあって、どこへ行くか悩んだ。
  栗東芸術文化会館さきら
一つは表題の滋賀県。
栗東へは行った事がなく、もちろん
「栗東芸術文化会館さきら」だなんて、
怪獣みたいな名前のホールは、行った事ない。

「さきら」...、誰かが考えに考え抜いて、
思いついたんだろなぁ。
でも、そのお陰で景品とか賞金とかも、
貰えたんだろうなぁ。
  
  他の候補は、京都。
  もっと京都のコンサートへ行きたいと思っているのですが、
  意外と京都では「わたしごのみ」のコンサートが少ない。

  そのむかし、ニールセンが日本にやって来たとき、新撰組の沖田や土方と
  舞妓さんの奪い合いを演じた縁で、それ以来みやこ踊りにはニールセンが
  書き残したお囃子が受け継がれている(注・妄想)

  とか、

  プロコフィエフの来日演奏に京都っ子が大感激して、それ以来、
  祇園祭のお囃子にはプロコはんが欠かせまへんのや(注・妄想)、

  なんて
  「わたしごのみ」な年中行事があったら、私も京都へは頻繁に行くんやけどなぁ。
  何度も云いますが、私は京都市出身です。

その日、京都のコンサートホールでは
大中2つのホールで面白い演奏会が
同時開催されていた。

一つは京都市交響楽団がエルガーの交響曲第1番をやる。
これは行かねば!と思ったが、指揮者を知り、却下。
東京では、この大名の末裔の指揮を散々聴きました。
しかし彼の選曲は日本一かもしれないけれど、演奏は中庸。
いや、はっきり言おう、退屈。

  ヴォーン=ウィリアムズの南極交響曲やエルガーの「使途たち」をナマで
  聴かせてくれた事は感謝の仕様が無いけれど、彼以外の指揮だったら
  どれほど奇跡が起こっていたことか。
  彼はプログラマー&プロデューサーに徹すればいいのに。
  
  そんな大ホールの隣、ムラタホールではアマオケがチャイコの5番をやる。
  フォーラムオーケストラと云うそうで、エルガーを蹴っ飛ばしてチャイ5を
  選択するのは強烈なメッセージで面白いな、と思ってたんですが、
  このフォーラムオーケストラのプログラムとほぼ類似したプログラムが、
  滋賀県栗東市でもあった。
  
中ホールでチャイ5は魅惑的だったが、
栗東市でのコンサートはそうそう
巡り合わないだろうと、直感的に
「びわこフィル」を選択した次第。
  
夏にオルカ・フィルで熱いチャイ5を聴いたばかりだが、
最近わたしはチャイコも受け入れられるように
なっている自分に驚いている。

むかしは、チャイ5や新世界があるせいで、
私の大好きなショスタコやマーラーが
選曲会議で負け続けている、
と恨みに怨んだものだ。

  しかしオーケストラから足を洗い、実に素直な心で音楽を聴き続けている
  と、チャイコもやっぱり良く聴こえてきだすのだ。
  
  かつてのショスタキスト仲間から裏切り者と罵られてしまうが、
  チャイ5は不思議と人を熱くする。
  聴いている人は勿論、弾くものまでを熱くアツクしてしまう。
  おそらく120%のパワーを引き出してしまう、不思議な
  ミラクル・ミュージックがチャイ5にはある。
  
  ノリが演歌調で、苦しい事も楽しい事も、
  全てを乗り越えた最後にあの終楽章がくる。
  (隊長作)
あれにアツイ闘魂を注入しない奏者が
果たしているのだろうか。

  是非、オーケストラ危機に陥っている時は、
  かなり無謀でも、チャイ5を演奏する事をオススメする。

  私でさへ、なんとチャイ5は4回も演奏できたのだから、意外と押して押
  して押し切れば、気がつけば終わってしまうという凄さがある。
  
今回の演奏は、そんな楽団の最高記録を
更新したような演奏だった
(初めて聴いたので、いい加減な事を言ってますが)。
技術的にはハラハラする箇所もあったが、
奏者全員が燃えに燃えている。
  
やっぱりアマオケは、これに限ります。
何か音楽の歓喜に触れてしまったような、
異常なハイテンション。
  (隊長作)

それは必ず客席にもヴィヴィッドに伝わる。その逆も、また然り。
  
  京都でのチャイ5と、どっちにすべきだったかなぁ、と始まるまでは
  ウジウジ考えていましたが、これだけ熱いチャイ5を聴かして頂けば、
  もうそんな事は愚問に過ぎない。
  
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  びわこフィルのプログラムに、面白い事が載ってあった。
  これまで4回の定期演奏をしており、その全てが「雨」。
  今回の第5回演奏会は
  「もっとたくさんの方に来ていただける空模様になりますように。」、だなんて、泣ける事が書いてあった。
  
なんと、この第5回定演は「雨」。
恐ろしすぎるジンクス。
なにかが、きっとあるよ。

だけどね、お客さんは
めちゃんこ入ってました。
雨なんか糞食らえ、
ってな程の大入り。
真面目にやってると、
客も分かってるんですよねぇ。

  次回も名曲ドボ8ですが、熱い演奏が聴けるんだよなぁ、ここなら。
  ドボ8は流石に田舎臭くて嫌なだけに、
  どうするか迷うところです。


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