(隊長作)

12月8日(土)  19:00   - 168 -    訪問者数

    関西大学交響楽団   竹本泰蔵指揮  吹田市文化会館メイシアター
  
  
     チャイコフスキー  交響曲第4番

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  日中は奈良で遊び、夜からは大阪は吹田にて、関大定演を聴く。
  奈良から大阪に行く時は、毎度難儀する。
  素直に高速を使えば済む事なのに、どうにも貧乏性が災いしてか、
  一般道を使うから道路はややこしくなる。
  
この日は、いつもと趣向を変えて、
国道307号線で丘陵を超え、
1号線に出る道を取った。

毎回違うルートを走りたい私のポリシーは、
未知なる道路を識れるとともに
迷子にもなるリスクも孕んでいる。

  夕陽も傾いた京阪奈、奈良と大阪の県境の夜道、またもや道に迷い右往左往。
  
  ようやく307号線に復帰して1号線へと道を進むが、この1号線との
  合流地点(池之宮北交差点)は大渋滞。
  T字路なのだが、大阪方面に曲がってすぐの所に信号がもう一つあるので、
  ここで車が貯まる。

  R307からR1へ流入したい車は縦列を成しているのに、直ぐ曲がった   (隊長作)

先には赤信号。

  さすがは大阪。
  行政の怠慢、ですよね?
  後になって考えて見れば、手前の池之宮4丁目交差点で脇道に入り、
  池之宮交差点から1号線入りすれば良かったのだが、カーナビを
  未だに持っていない我が隊は、そんなテクニックは思いつかない。
  
  何だかんだで大幅に遅れた我が隊、何度も諦めかけたが、最期の最後で
  吹田に到着。
  到着したらしたで駐車場がなかなか見つからず、吹田の住宅街をうろうろ。
  関西の路地は狭く、私の高級車がスマートでなかったら通れない所だった。
  
  ベンツやBMWでも良かったんだが、国産中古のスマートボディ車で良かった。
  皆様大阪吹田メイシアターにお越しの際は、阪急を使いましょう。
  車で行くと、えらいことになりまっせ。
  ちなみに私はとってもナイスな方法を最期に見つけたので、次回からは
  車でも余裕です。
  吹田市文化会館メイシアター
メイシアターはコテコテの文化会館だった。
1階真ん中右端の方に座れたんですが、
音が来なかった。

座る場所によって音の具合が変化するホールほど
バッドホールなんですが、
ここも良いホールとは言えないでしょう。

いつもなら即座に座席変更する所ですが、
1・2階の座席は、ほぼギッシリ。

  人気と実力の程が、観客の数でダイレクトに体感できます。
  
  あくまで座席の位置が悪く音響が悪かったからだと思うんですが、演奏は   (隊長作)

「音が来ない」。
  吹田市文化会館メイシアター
弦楽器のガシガシ動く動作からしてもう
少し音があってもいいようなフォルテも、
どうにも弦楽器の音が小さい。

それでいて金管はしっかり
ガンガン飛んでくるんですから堪らない。
しかもチャイコなんですから、
どうなってしまうかはお解かりでしょう。

次回のメイシアターは、2階席に座りたい。
  
  先週の「新世界」により名曲も悪くないと感じたので、今回は
  チャイコフスキーの第4番を選びました。

  当日は大阪外国語大学管弦楽団と龍谷大学交響楽団がチャイコフスキーの
  「悲愴」をやっており、「悲愴」も久々なので迷いましたが、稀少度は
  若干第4番が高いと思った。
  大阪音楽大学管弦楽団がマーラー第5番をやっており、こちらも
  行きたかったが、知人が関大にいるので関大を取った事情があります。
  吹田市文化会館メイシアター内にあった木
どのオケも土曜日演奏会は、
18時から19時スタートばかり。
一つでも、14時とか15時開演の
オケがあれば梯子できたのに。

一日に演奏会を梯子しようと考えるのは、
私だけなんかなぁ?
真のコンサート好きなら、14時から
長岡京や箕面でコンサートを聴いて、
夜から吹田に移動する、と思うんやけどなぁ。
  
  チャイコフスキーの第4番を久々に聴いて、率直に感じたことを。
  第5番に比べると、面白くない。
  もちろん第6番「悲愴」と比べると、なおさら。
  それだけに関大のように腕に自信があるところでないと、挑戦しづらいのでしょう。
  第4番を採り上げるオケは、上手い所だけでしょう。
  
  チャイコの第5番や「悲愴」を知ってしまっている現代人は、
  チャイ4の発展途上中のオーケストレィションや展開の粗さが残念に思える。
  チャイ5の持つ聴く者をアツクさせずにおかない熱狂性や、悲愴の持つ
  カタルシスには、チャイ4は届かない。

  第1〜3番のような民族性は影を薄め、波のように襲う感情の起伏は後期
  交響曲を象徴する出来映えだが、第5や第6を超えていない、と感じるのは
  チャイコフスキーを聴き込んでいない証拠だろうか。
  
  それにしても、関西の大学オケはチャイコばっか。
  チャイコしか知らんのか?
  東京や名古屋だって似たようなもんだが、ここまで酷いかしら。
  「阪神学生オーケストラ連盟2007年度後期演奏会案内」という、
  17大学の演奏予定を一枚に納めた素晴らしいチラシがある。
  素晴らしいチラシ
この17大学を検証するに、チャイコフスキーは
第4・5・6番が人気曲のため
5大学が採り上げている。

次点は「新世界」とラフマニノフ第2番。
ショスタコ第5番やプロコ第7番、マーラー第1番を
採り上げている大学もあるが、
まだまだ小さい。
  
  かつて慶應ワグネルソサエティはマーラー第9番を採り上げたし、
  東京理科大管はエルガー第1番と来た。
  あれは実に素晴らしかった。
  神戸大響千葉大管のプロコ第5番、今でも懐かしい。
  
  難しい曲、変わった曲を採り上げたからスゴイと言うのでなく、
  そのハングリー精神や開拓精神が、大学生らしくて嬉しくなる。
  ベートーヴェンでも構わない。
  ただし第5・6・7番をやってしまうとか、ブラームスなら第1番と
  第4番を一気にやってしまうというような、「若気の至り」的な
  無謀な挑戦をしてみて欲しい。

  実に対岸の火事的な発言だが、毎年そういう無謀プログラムを組む大学が
  一つくらい伝統的にあったっていいじゃないかと、私は思うんですが、
  大学生諸君は「そんなの無理だよなぁ」としか思わないのかな。
  吹田市文化会館メイシアター
関大はチャイコを第4番とキタ。
第5番では無く、
第4番を選んだ意欲は大きい。

ここから先、第5番や第6番に戻るのか、
第3番や他の未知なる作曲家へ世界が広がるかは、
関大生の見識と矜持の持ちようだろう。

そんな目で、大学オケのプログラムを見ていると、
別の実力が透けてきて、コワイなと思う。


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    ● 過去のチャイコ4番なコンサート感想 ●

   2004年10月24日  アシュケナージ指揮 NHK交響楽団 /
    チャイコフスキー交響曲第3番「ポーランド」、交響曲第4番











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