(隊長作)

2007年12月16日(土)  18:30   - 171 -    訪問者数

    名古屋工業大学管弦楽団   角田鋼亮指揮    名古屋市民会館

     ブラームス   大学祝典序曲
     ワーグナー   「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死
     シベリウス   交響曲第2番

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前日の名フィルに引き続いて名古屋市民会館。
名古屋のオケはドコも上手いので行きたいけど、
栄の芸術劇場かここ金山の市民会館
での演奏会ばかり。

たまに伏見のしらかわホールがあるくらい。

その点、来春は愛知県勤労会館に
行く予定があるので、少し楽しみ。


  今回の名古屋市民会館も5回目。
  すっかり行き方や駐車場も吟味して余裕バッチリ。
  これで大ホールじゃなく中ホールだとワクワクするんだけどな。   (隊長作)

でも、今回のプログラムは結構期待大。
  シベ2はともかく、ワーグナーと大学祝典。
  どちらも大学オケでは少し尻込みしそうなレベル。
  こういう組み合わせにしてきた所は、大いに期待できる。
  
  このホールは内部4層でして、エレベーターで4階へ。   (隊長作)

しかし3・4階は客席閉鎖でした。
  この道50年みたいなお爺さんが、息せき切って3階まで上がってきたけど
  「3・4階は閉鎖ですよー」と教えてあげたら、「ここは4階がいいのにな」
  ですって。
  やっぱり「ツウ」は4階なのにな、と我が耳の良さを確信したのであります。
  
今回もっとも感心したのが指揮者。
指揮者が舞台に登場した時の、
団員の支持する表情、信頼する眼差し。

  「つのだ・こうすけ」と読みまして、名古屋出身27歳。
  実に若いですが、学生と歳も近いせいか本能によるものか、演奏がアツイ。
  ひとりよがりのアツサじゃなく、オケを燃焼させてしまうパワーがある。
  これは練習やリハ、本番前の盛り上げ方が上手いはず。
  
  以前もこの人の演奏を聴いたはず...と考えてみたら、
  今年7月オルカ・フィルハーモニー管弦楽団で聴いてました。
  そうそう、あの熱血演奏、すごい覇気だったんです。
    
  角田鋼亮指揮 オルカ・フィルハーモニー管弦楽団 感想
  http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai8/dai150.html

  
角田鋼亮がどれほどの者じゃ?とお思いの方は、
来春2つのコンサートがあります。
  
○1月5日16:00  オストメール・フィル  愛知県芸術劇場
  マーラー交響曲第6番「悲劇的」 
  ショスタコーヴィチ /ピアノ協奏曲第1番
  
○3月9日15:00  フロイエン交響楽団   名古屋市民会館
  ブラームス交響曲第1番  ほか
  
どちらも名古屋なので局地的ですが、
この人はこのまま行けば話題になる。

  演奏に気迫と情熱が迸り、オケがそれを心底共感して共鳴している。
  理想的な演奏会です。
  
  大学オケですとどうしても技術的に苦しい所もある。
  それをどう処理するかも、指揮者の腕の見せ所です。
  難所は少しテンポを落として弾き易くするオケが多い中、
  インテンポで突っ走ってゆく。
  
  少し横着に思えるかもしれませんが、これこそがグッド!
  遅くしたトコロで美音で歌えるわけでもなく、蚊の泣くような啜り泣きを
  するくらいなら、敢然と突進演奏で駆け抜けたほうが爽快。
  大局的なバランスが整うし、局部的なアラも瞬時に過ぎ去ってしまう。
  汚いキズを必死に隠そうとしてゴシゴシ擦ったら余計に汚くなるあれです。
    
  多くの名古屋オケと、今回の名工大オケに言える事ですが、やっぱり   (隊長作)

弦が上手い。
  その弦の美音を活かして、ワーグナーのトリスタンを選んだのも正解。
  管だって重要だが、弦が美しくてこそこの曲は映えますもんね。
  
シベ2ではティンパニが相当良かった。
北欧の吹きすさぶ吹雪の中、
地鳴りのように轟くティンパニは実に
いい音になっていた。

それから金管の花形さん。
ここぞという所でコケちゃって、うなだれて、
見ていられなかった。
でもその後は盛り返し、
笑顔になっていてホッとした。

学生オケの出来不出来は一生の記憶になりますから、
最後に上手く決まって本当に良かった。

  別な形でもハラハラ出来たが、面白く熱血な演奏で興奮できた。
  
  昨冬の名大より技術は落ちるが、胸が熱くなる演奏だった。
  新春1月の名大のオルガン付と、どっちが感動できるか楽しみ。


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