(隊長作)

2008年2月16日(土)  18:30   - 188 -    訪問者数

    椙山女学園シンフォニーオーケストラ   河津政實指揮   しらかわホール

     ビゼー    アルルの女第1・2組曲
     ブラームス  交響曲第1番

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  名古屋の三大女子大の一つ、椙山女学園の演奏会に行って来ました。
  椙女といえば、深窓の女学生というイメージ。
  
  むかしバイトしてた書店に、名古屋の三大女子大生3人(金城・椙山・淑徳)が
  おりまして、それぞれが個性的で面白かった。
  「たまたま」でしょうが、椙女の先輩は柳のようなスタイルに長い髪、
  メガネをかけた冷たい、いや、クールな人だった。
  この名古屋三大女子大が出てくると、ついついあの時の3人を連想してしまう。
  
  学校のカラーというのは、こういう積み重ねで出来てしまうのだろう。
  実際学校には、いろんな学生がいるんだけどね。
  しらかわホール
「しらかわホール」について。
名古屋を代表する「栄」と振興著しい
「名古屋駅東口(名駅)」の間に
挟まれた「伏見」。

ここは名古屋切ってのビジネス街。
それでいて歌舞伎興行などが行なわれる御園座が
あったり、今回のホール「しらかわホール」や
更に小さい「電気文化会館ザ・コンサートホール」
など文化面が充実したエリア。
  
  昔はヤマハビル(納屋橋)に行って楽譜を漁ったりしたものだけれど、   (隊長作)

今はどうなっているのかな。
  
  しらかわホールは今回で4回目だが、あらためて佳いホールであることを再確認。
  約七百席というのがフルオーケストラには敬遠される所だろうが、
  中規模オーケストラには、これが非常に良い。

  ホール空間が適度であるため、音響に無理が無い。
  低音がよく響き、演奏が上手く聴こえる事が最大の利点。
  無理の無い強奏でも音響効果が高いから、座席で聴く側は演奏者が
  思っている以上に大迫力で音楽が楽しめる。
  女性中心オケには、絶好のホールといえるだろう。
  このあと金城学院も同ホールで演奏会を開催しているので、
  これはもう常識なのかもしれない。
  しらかわホール
さて、感想を述べたいんですが、
のっけから苦言。

トラが、多過ぎ。
パンフレットを見るに、演奏者77人中、
団友&OG&賛助あわせて
47人(赤穂浪士だ!)。

実に現役団員率約40%。
当然演奏はうまい。

  しかし、ここまでトラが多いと、真の現役実力は推測さえ出来ない。
  
  実は最近「トラに助けを求めない」主義の楽団を聴いたのだが、
  これはこれで大変だった。
  やはり聴衆を楽しませてこそ「コンサート」なのだから、トラを入れ捲くってでも
  演奏会を成功させる事に第一義を置くのは当然かもしれない。

  いくつもある休日の過ごし方の中で、敢えて椙女のコンサートを選択して
  足を運んでいるわけだから、素晴らしい演奏会に仕上げた心意気は立派だ。
  しかし学生さんなんだから、もう少し不恰好でも自力の演奏会に
  持って行ってもらえれば・・・。
  
  最近大学オケのメンバー集めが大変なのを知っているだけに、それが相当
  難しいかを聞いているだけに、たやすく言ってはならないだけに、
  どうにかなって欲しいなと願いながら言ってしまう。
  のだめカンタービレ
「のだめカンタービレ」などでも
オーケストラが注目されているが、
楽器未経験者がいろはから
音楽を学ぶ事は並大抵じゃ無いし、
最近の学生は資格や就活など
実利にあやかれる学生生活を望むようだ。
  
  大学オケは人によっては一生の財産にもなるクラブだから、結構いいと
  思うんだけど、余暇の大半を注ぎ込まなきゃならんから人集めは大変だろう。
  私の現役時代も、入団者の2〜3割は中途退団して行った。
  多くは学業や進路との兼ね合いが原因だった。
  
  東京では理工系大学と女子大が上手く組み合わせて一つのオケを形
  作っているところがある。
  理系は男子中心に金管楽器希望者が多いし、女子大は弦楽器や木管が多く、
  うまくバランスが取れるからだろう。

  名古屋の女子大も近隣の小規模な大学オケと合併しちまえば、
  人の輪も規模も大きくなって面白くなりそうだが、実際に合併するとなると
  気の遠くなる難問難題だらけか。
  合併そのものに反対したい人も多いだろうし。
  しらかわホール
合同コンサートってのも、手かも。
東京や関西ではままあって、
同志社と立教なんかが思い浮かぶ。

一つのコンサートで二つのカラーの楽団が聴けるし、
不足する楽器パートは補え合えるし、
合同先大学より上手い演奏をしてやろうと
意気は上がるだろうし、客集めは相乗効果だし、
ホール負担金は折半だし・・・
いい事が一杯。

  ただし運営系は折衝が地獄だろうなぁ。
  毎年継続してゆけばマニュアル化は進むでしょうが、最初の数年はトラブル続き。
  礎は将来感心されるでしょうが、今どきそんな苦労を背負ってたつ若者は少なかろう。
  自分だって、しようとも思わなかったしね(自分のオケ運営だけで青息吐息だったもんね)。
  
  勝手なことばかり書き連ねましたが、ブラ1を楽しむと言うよりも、
  どうしたら楽団員が増えるカナとか、合同オケはどうかしら?とか、
  関係ない事ばかり考えていた私でした。
  (隊長作)   



  ※追記※
  
  今回の感想は、何度も何度も書き直しております。
  どうにか演奏の感想を書こうと思ったのですが、ほんとに真剣に学生オケの
  未来についてばかり考えていて、ブラ1も心地よく演奏されていたので、
  妄想状態になってしまった。
  
  よくよくブラームスはコンサートで聴きますが、アマオケのブラームス
  演奏はどうも「新演出」には出くわさない。
  楽曲自体がガッチリ構成だし、お遊びできる余白も少ない。
  その点、ベートーヴェンはこれが不思議といろいろ出来て、不思議だ。
  どちらも気難しい男が作った音楽なのに。
  この辺が、ブラームスが永遠にベートーヴェンを凌駕できない所以なのかもしれない。
  
  ブラームスはそろそろ交響曲には飽きた。
  ここらで一発、ピアノ協奏曲が聴きたい。
  あの力尽くの第1番や、夢見るように美しい第2番。
  どちらもあまりにも素晴らしいのに。
  挑戦して玉砕したって、ブラームスのPコンならいいじゃない。
  人ごとだと思って、言ってるんじゃありません。
  ブラームスのPコンなら、悪戦苦闘している姿も、また格別なものが
  押し寄せてくると思うんですが、いかが?


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  ●過去聴いた イロイロな『ブラームス』 コンサート感想●

   2006年11月18日 松沼俊彦、藤田和宏指揮 立命館大学交響楽団
   ブラームス 交響曲第1番 他   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai7/dai131.html

   2005年6月12日 奥田恵悟指揮 船橋フィルハーモニー管弦楽団
   ブラームス 交響曲第1番 他   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai5/dai85.html

   2006年1月28日 ブロムシュテット指揮 NHK交響楽団
   ブラームス ヴァイオリン協奏曲、交響曲第1番   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai6/dai108.html

   2006年3月19日 大友直人指揮 東京交響楽団
   ブラームス ピアノ協奏曲第2番 他   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai6/dai114.html

















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