(隊長作)

2008年3月30日(日)  14:00   - 194 -    訪問者数

    東京楽友協会交響楽団   大友直人指揮    文京シビックホール大ホール

     イベール     バッカナール
     グリーグ     「ペール・ギュント」第一・第二組曲
     エルガー     交響曲第1番

  xcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxcxccxcxc
  文京シビック
今シーズンも青春18切符を使って、
東京へ、第5次東京遠征。
今回は久々に隊長と一緒の野次喜多道中。

2月の第4次東京遠征時に買った時刻表を
頼りにしていたら、3月にダイヤ大改正が
あったそうで、予定がメチャクチャ。
朝五時に駅に着いたのに、三十分以上も駅で
始発を待つなど、失敗ばかりの旅が始まった。

  それでも各駅に乗り出したら、乗り継ぎがうまく行き過ぎて、途中で食事を取る時間も無い。
  静岡県あたりから東京に目指す人が多く、三時間以上も掛かる静岡県内は各駅列車とは言え
  通勤列車並みの混雑。TVの旅モノなんかでやってる各駅列車の旅は優雅ですが、
  東海道線の各駅列車は総じて盛況。
  
浜松から熱海までの列車は通勤列車型が多いから、
ひたすら寝るか読書しかない。

往復時を掛けて読んだ六百ページの本が、
東野圭吾「殺人の門」。

  そうは言っても13時ごろ東京駅着。
  地下鉄丸の内線でスムーズに乗り換え、13時半後楽園駅着。
  文京シビック
後楽園駅から信号を渡って少し歩けば、文京シビックホール。
ここは文京区区役所と合体されてる建物ですが、
さすが天下の高所得者が集まっている文京区。
超高級ビジネスビルみたいな豪華庁舎。

大小2つのホールや、26階にはスカイホールを有する
飛んでもないハイ・ソサエティ。
  
シビックセンター1階にある喫茶店で、
田舎風カレーを食す。
「田舎風」という文句に心惹かれたが、
まったくの普通カレー。

  今回は日帰り強行軍なので、コンサート終了後にディスクユニオンに寄るとか、
  関東にしかないチェーン店(新宿ねぎし、てんや等)で食事をする事も出来ず、
  速攻帰らなければならない。

  それだけに、この「田舎風」カレーには万感の想いを掛けて注文をしたのに、
  なんてこった!貴重な東京食事なのに、チャンスを返してくれ。
  (隊長作)

しかし、こうまでしても行った甲斐ある演奏会でありまして。
  かつて、東京交響楽団でのエルガーのオラトリオ「ゲロンティアスの夢」や
  オラトリオ「使徒たち」、ヴォーン・ウィリアムズ(RVW)の交響曲第6番や
  交響曲第7番「南極交響曲」と素晴らしい名曲を、
  フツーな生演奏で聴かせてしまった大友直人。
  こんな人が、今回の指揮者。

  このギャラが高かっただろう指揮者さへ別の人だったら、もっともっと
  期待して行った演奏会ですが、思ってたより悪くなかった。
  おそらく、指揮者の無個性没個性が、オケの熱い演奏を邪魔せず、
  クリアなサウンドに昇華したんでは無かろうか。
  
  正直な事を申せば、目頭が熱くなるような、胸が熱くなるような感動
  とまでは行かず、もう少しオケが燃えたぎってくれても良いのでは?
  楽曲そのものがシミジミ〜調なわけですから、起伏を大袈裟につけても
  丁度良くなるくらいなんじゃないだろうか。
  選曲は最高なのに!という、不満が少し残った。
  

  東京楽友協会交響楽団2005年4月2日の第78回定演会感想。
  http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai4/dai75.html


  上記記事へ飛んでってご覧頂ければ幸いですが、もうすんごいプログラム。
  アーノルド作曲「ピータールー序曲」から始まって、エルガーの
  エニグマ・ヴァリエィション、極めつけはRVWのロンドン交響曲。
  本当に英国音楽が好きな人が団内にいらっしゃるんでしょう。
  このオケは昨年、ワーグナーの「パルジファル」をやっており、
  今私のマイブームがパルジなだけに、半年早すぎたーっ!てな気持ち。
  
  今回のプログラム最期ページには過去10年の演奏会記録が載っていた。
  のっけから、プロコフィエフ交響曲第5番で始まり、
  エネスク交響曲第1番(アマチュア日本初演)。
  ショスタコーヴィチ交響曲第8番。
  マーラー交響曲第2番「復活」、第3番、第6番。
  ヴォーン・ウィリアムズ 第2番ロンドン交響曲。
  クレストン交響曲第2番。
  ヒンデミット交響曲変ホ調・・・。
  文京シビック
その他、バルトークやらコープランドやらウェーベルン
などがズラズラ並ぶ、攻め続けのプログラミング。
こういうアマオケは、九割方の確率で上手い。
2005年ロンドン交響曲の時に聴きに行っていますが、
やはりあの時も上手かった。

エルガー1番では金管群が特に上手く、アマオケでは、
否プロでも時々難しい箇所が多いエルガーの交響曲を、
ひっくり返りがちな音域を上手く制御されていた
ホルンパートが特に素晴らしかった。

  エルガーをプロオケCD演奏で聴いていると、さして難しそうな印象を受けないが、
  実演を聴いてみるとこれがいかに難しい連続なのか直ぐ気づく。
  
  得てして漫然と演奏してしまうと、混沌とした状態に陥る危険が高い。
  イギリス音楽は、モヤモヤしていると良く云いますが、しかしそんな事はない。
  激しくオケが咆哮する箇所も結構あるし、裏旋律やリズムをクッキリ強調した
  演奏なら目鼻立ちもハッキリした演奏になる。
  しかしこれを怠るとカオス状態に陥るので、この辺がモヤモヤしている
  という演奏印象になるのではないか?
  
  英国音楽=モヤモヤ音楽、と感じている人は、その演奏が下手糞なだけで
  あって、英国音楽が悪いわけではない。
  現に、マッケラスの演奏を聴いているとモヤモヤ感は全く無く、
  この人がどうして大ブレイクしないのか歯痒くてならない。

  ヒコックスがマニアの間でしか話題とならないのは、彼のCDが英国音楽中心で、
  有名楽曲をバンバン録音しないからだとは判っているが、
  彼がそれをしたら台無しになる事も判っている。
  文京シビックホール
ちなみに、今まで聴いた
「大友さん」指揮のコンサートの中では、
一番良かった演奏だった。

(隊長作)
どういうことだ?
  

   前へ  HOMEへ  次へ



  ++ 過去聴いた【大友さん指揮】 なコンサート感想。++

  *2004年 大友直人指揮 東響 / エルガー:オラトリオ「使徒たち」
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai/dai10.html

  *2004年 大友直人指揮 東響 / ヴォーン=ウィリアムズ第6番
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai2/dai27.html

  *2005年 大友直人指揮 東響 / エルガー オラトリオ「ゲロンティアスの夢」
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai4/dai72.html

  *2006年 大友直人指揮 東響 / ヴォーン・ウィリアムズ 交響曲第7番「南極交響曲」
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai6/dai114.html

  *2007年 大友直人指揮 京都市響 / R・シュトラウス アルプス交響曲 他
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai7/dai140.html


  ++ 過去聴いた【エルガー交響曲第1番】 なコンサート感想。++

  *2004年 J・テイト指揮 読売日本交響楽団
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai/dai13.html

  *2004年 川合良一指揮 東京理科大学管弦楽団
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai3/dai59.html

  *2007年 尾高忠明指揮 名古屋フィルハーモニー交響楽団
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai8/dai141.html












inserted by FC2 system