(隊長作)

2008年4月6日(日)  14:00   - 196 -    訪問者数

    オーケストラ・ディマンシュ   金山隆夫指揮    すみだトリフォニー

     グリエール     バレエ組曲「青銅の騎士」
     プロコフィエフ   交響曲第6番

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第6次東京遠征、2日目。
今回の遠征の最大の目的は、プロコフィエフ第6番。
この曲もとうとうアマオケに料理される時代が来ようとは。
選曲されるくらいですから、きっと団内には
プロコフィエフ信奉者もおられるはず。

ああ、なんて頼もしい楽団。
今後は第2・3・4番の演奏実現に御尽力下さい。
日本に住んでいる限り、どこからでも演奏会に
馳せ参じますぞ。   (隊長作)

私的にプロコフィエフの期待したい演奏会プログラムはこんなもの。
       1.組曲「放蕩息子」&交響曲第4番
       2.抜粋「炎の天使」&交響曲第3番
       3.抜粋「修道院での結婚」&抜粋「鋼鉄の歩み」
  
  他にも交響曲第2番や「3つのオレンジへの恋」「セミョーン・コトコ」
  など、演奏されていない名曲はゴマンとある。
  もうプロコの交響曲第1・5・7番や「ロメジュリ」からは卒業すべきで、
  彼の名作をもっともっと採り上げる時期に来ている。
  そんな憤懣やるかたない昨今だったが、そんな気持ちの溜飲を下げて
  くれたのが、今回の演奏会。
  
  プロコの第6番、相当聴き込んでいる人は少ないと思う。
  このメルマガで関心を持たれた方は、CD選択にゲルギエフ盤やオザワ盤、
  ロストロポーヴィチ盤が上がってくると思いますが、決して間違ってはいけません。
  
プロコ第6番の決定盤は、スラットキン盤です。
これは本曲のリズムやアクセント、
感情や要点を完全に把握しており、
完璧な演奏です。

さて、プログラムは45分を要するグリエール「青銅の騎士」と
40分のプロコ第6番、アンコールにプロコフィエフ「シンデレラ」
から一曲でした。

  グリエールが初聴きだったので感想はすべきでないんですが、初聴きは辛かった。
  しかも45分、どこが良いのかさっぱり。
  プロコ第6番を選択した審美眼を期待していただけに、
  なんだか分からなくなってきました。
  聴き込めば良さも分かるんでしょうが、プロコとは毛色は違います。
  
  メインのプロコ。
  やはり難曲だと感じはしましたが、必死に喰らい付いてゆく演奏と気迫に   (隊長作)

拍手喝采。
  純粋に良かったです。
  オーケストラ・ディマンシュは過去2回演奏会に訪れております。
  
  04年9月、ディマンシュ第20回定演。
  ニールセン第4番「不滅」&ストラヴィンスキー「火の鳥」
  感想は述べておりません。
  
  05年8月、ディマンシュ第22回
  マーラー第1番「巨人(花の章つき)&レスピーギ「鳥」&
  スターウォーズ(王座の間トエンドタイトル)
  http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai5/dai92.html
  
  第20回の「不滅」は私の好みと大きく離れていたので感想なし、
  第22回は今も忘れないアンコール「スターウォーズ」があまりにも素晴らしく、
  今もメータ盤を愛聴し続けているくらい。

  この演奏会のお陰で「王座の間トエンドタイトル」は
  大好きな一曲の一つになりました。
  ここであらためて御礼申し上げます。

  あの演奏会が無ければ、スターウォーズなんて
  ブラスがやる色モノと思い続けているでしょう。
  音楽との出会いは、やっぱりライヴの出会いが大きいですよ。
  
  前回の感想にもあるように、このオケそのものはそれほど誉めていない。
  まったく失礼な話ですが、各セクションやセクション内でも技巧の優劣が
  目立つんですな。
  今回も例えば打楽器。
  ティンパニや大太鼓は楽曲の本質をしっかり見抜き、かつその再現に
  理想的な演奏を提供してくれるんですが、他の打楽器奏者も同等の
  思い切りや弾けっぷりが必要。
  
逆に際立って良かったのがヴィオラ六人衆。
大オーケストラの中、メンバー集めに
苦戦したのかヴィオラはたったの
3プル6人。

しかしその6人が腕効きで、プロコ第6番は
ヴィオラが重要な役割も多い。

FgとPfがパコパコ刻む中、悲壮感たっぷりに歌いだす
第1楽章第1主題なんてたまらなく良かった。

  木管群は堂々と、金管群も壮大なスケール造りに徹しつつ全体の音量調整に
  配慮しており、前回聴いた2回以上に聴き違えるほど良いオケになっていた。
  
  次回演奏会ではヒンデミットの変ホ調交響曲とブラ2。
  今までもコルンゴルドやフランツ・シュミットを採り上げるなど、
  全会意欲的な演奏会が続く。

  ブラームスもやるのなら、ブラームス第4番を前半に、後半を
  パリーの交響曲第5番にすると、実に格好良い演奏会になるのだが。
  ブラームスの先にあるブラームス信奉者のパリーが到達した最期の交響曲。
  ブラ4のあとに聴いてこそ、本曲の底力が発見できる組合せ。
  ぜひ、頼みます。
  

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  ++ 【パリー 交響曲第5番】 のCD感想。 ++



ボールト指揮  ロンドン・フィル
http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/cd2/cd30.html


  ++ 過去聴いた【プロコフィエフの交響曲】 なコンサート感想。++

  *2005年 2月26日  井崎正浩指揮 フライハイト交響楽団
   シベリウス 交響曲第5番、プロコフィエフ交響曲第5番
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai4/dai71.html


  *2005年 7月2日&7月9日 ボレイコ指揮 NHK交響楽団
   ストラヴィンスキー「火の鳥」、プロコフィエフ交響曲第5番 他
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai5/dai87.html


  *2005年 12月 3日  金聖響指揮 千葉大学管弦楽団
   プロコフィエフ 交響曲第5番 他
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai6/dai101.html


  *2006年 3月18日  ハルフター指揮 新日本フィル
   プーランク ピアノ協奏曲、 プロコフィエフ 交響曲第3番
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai6/dai113.html


  *2006年 11月12日  堤俊作指揮 俊友会管弦楽団
   プロコフィエフ 交響曲第5番 他
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai7/dai130.html


  *2006年 12月10日  神戸大学交響楽団 奥田恵悟、河合悠吾指揮
   プロコフィエフ 交響曲第5番、ドヴォルザーク チェロ協奏曲 他
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai7/dai132.html/


  *2007年 7月22日  名古屋シンフォニア管弦楽団 堀俊輔指揮
   プロコフィエフ  交響曲第5番 他
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai8/dai148.html


  *2007年 11月10日  NTTフィルハーモニー管弦楽団 田代詞生指揮
   ベートーヴェンVn協奏曲、プロコフィエフ 交響曲第5番
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai8/dai163.html


  *2007年 11月24日  大阪府立大学交響楽団 加藤美那子指揮
   プロコフィエフ交響曲第7番 他
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai8/dai166.html













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