(隊長作)

2008年5月6日(火祝)  14:00   - 200 -    訪問者数

    吹田市交響楽団   新谷武指揮    吹田市文化会館メイシアター

     メンデルスゾーン  序曲「美しいメルジーネの物語」
     シベリウス     交響曲第7番
     プロコフィエフ   交響曲第5番

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  大阪 路線図
すっかり御無沙汰な大阪、
橋下知事が頑張ってますよね、大阪。

あれだけのマスコミ監視の中での行政改革。
実際上手くいくかは別として、何が阻害要因なのか、
改革しようとするとどんな軋みが起こるのか、
よく分かります。

そんな大阪も今年2月以来だと気づき、驚いた。
いかに魅力的な演奏会に乏しいか。
大阪って選曲が保守的なのかなぁ。
イメージとしてはイケイケで、革新的だった
んだけど、価格に対してはシビアですもんね。   (隊長作)

クラシックだからといっても、所詮は一つの「芸」。
  お笑いや浄瑠璃、上方落語や食いだおれと、「芸」文化は山ほどある。
  そんな中で、ハイレベルなライバル文化と戦っていかなくちゃいけない
  わけだから、大阪のオケは大変だ。

  少しアサヒナに頼り過ぎてた後遺症も大きいだろう。
  あれほどの御大亡き後、彼の歩き去った跡には雑草も生えないのか。
  
  プロオケ談義は置いといて、大阪のアマオケ。
  京都や兵庫は元気だが、大阪はどうだろう。
  オケの数は関西一だが、選曲は超保守。
  かつてSNS管がマラ5とショスタコ7をやったのが、夢の大花火だったみたい。
  アンサンブル・フォルツァや京都フィロムジカなど革新派もあるが、   (隊長作)

圧倒的に数が少ない。
何でかなぁ、不思議だ。
  
そんな思いだっただけに、
今回の吹田市響の選曲には目を剥いた。

プロコフィエフ第5番も驚きだが、
組合せとしてシベリウスの第7番。

プロコとシベリウスという関連性はワカランが、
とにかく思い切った選曲。無難でなく、
集客も無視した思い切り過ぎた組合せ。
これは期待しまくって、出掛けた。
  
  前半と後半では指揮者が異なり、実際演奏も全く違った。
  今回ほど前半と後半の感想が180度引っ繰り返った感想も無い。
  多くのアマオケでは「アンケート」が配られ、それに色々書き込むのが楽しみだが、
  今回は前半の感想を提出してはヤバイと思い、アンケート提出は取り止めたほど。
  だって「美しいメルジーネの物語」なんて、何が何やら判らない程だったんだよ。
  メンデルスゾーンなのに。

  前半演奏が終わった所で、猛烈に悪筆怒り全開モードで感想を書いた
  わけですが、そのあとのプロコ演奏を聴いて、感想が全く変わる。
  
  その前に、シベリウス第7番。
  大多数の演奏者が曲を理解している事は、演奏から伺える。
  しかしそれが透けて見えるのに、思うように弾けない吹けない葛藤が悲しい。
  こうやりたい、こう弾きたい、という構想は伝わってくるのに、そうならない。
  うぅん、これは・・・と思う中で、前半は終わった。
  メイシアター
そしてプロコフィエフ。
ここまで、前半と後半の演奏内容・
技術・情熱度が違う演奏はズルい。

これじゃぁ前半だけ乗った
管楽器さんなんかが可哀想。

まあそれくらい、プロコフィエフは俄然良かった。
前半は何だったのか・と思うくらい良かった。
策略かと思うくらい良かった。

  まず第1楽章からして、音が来た。
  プロコの第5番というのは或る意味、物量作戦も必要な曲でして、
  いわゆるデュナーミクの配分が命取り。

  いくら数値的に音量を出したとしても、それをそう聴かせられなかったら駄目だし、
  デュナーミクの振幅を最大限効果的に聴衆に感じさせる事が、
  この曲の成否を握っているとも言える。

  そういう意味では、第1楽章終盤の音の波は、80点くらいの出来。
  前半の後遺症が抜け切れてはいなかったが、それでも耳を疑う立ち直りで、
  これは良い演奏になるんじゃ無いか?と思った。
  
  第2・3楽章は平均点。
  とは言っても、プロコの第5番で水準並の演奏は素晴らしい事。
  そこからハっとさせる隠し味がまぶされていると面白いのだが、
  ここは練習の成果を素直に感じるところでしょう。
  
  最大のハイライトは、やはり終楽章。   (隊長作)

来て良かった。
  金管全体からオーボエ、低弦の出来が良く、ヴァイオリンがもう少し
  ギンギンに弾いてくれるとサマになるのに。
  
  ちなみに前半と後半では、座席移動しました。
  GWということもあって、小学生がうようよ。
  小学生にシベ7やプロコ5は、絶対にワカリマセン。
  大人でさへ、ほとんどの人が聴いた事も無い曲なんですよ。
  連れてきた親ともども、つまらなさそうにパンフレットやチラシをガサゴソ。
  明らかに出演者繋がりで来た人が多く、悲しい光景だった。
  大好きな曲なのに!大阪はレベル低い。
  
しかしその座席移動が効を奏して、
前の方が音響が良かった。
通常のホールは座席中央が一般的には
ポールポジションと言われていますが、
プロコのような大音響には、
このメイシアターは前の方が良かったです。
  

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  ++ 過去聴いた 【シベリウス & プロコフィエフ】 なコンサート感想。++


  * 井崎正浩指揮 フライハイト交響楽団
   シベリウス交響曲第5番、プロコフィエフ交響曲第5番
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai4/dai71.html



  ++ 文中に出てきたアマオケさんの 過去感想 ++


  * SNS管弦楽団 森和幸指揮
   マーラー交響曲第5番、ショスタコーヴィチ交響曲第7番「レニングラード」
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai8/dai159.html


  * 京都フィロムジカ管弦楽団 金子建志指揮
   伊福部 交響譚詩、マーラー「巨人」(2部からなる交響曲様式による音詩:ハンブルク稿)
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai7/dai137.html













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