旅程決定 - 2 -
今までヨーロッパ直行便で行く場合、土曜日の昼ごろ成田を出発し、
土曜日の夕方にはヨーロッパに着いていました。
そして速攻ホテルに荷物をぶっ込み、メチャメチャ疲れてるけど、
休まず直ぐホールへGO!と飛び込めば、着いたその日からコンサートが聴ける訳です。
ただ、便が遅めだったり、発着陸が遅れたり、入国審査が厳しい国では足止めをくらい、
「キーーーっ、早く出してくれ〜!コンサートに間に合わんっっ(汗)」
という事がありました。
来たからには、一つでも多くコンサートを聴いてやる!っと初日からテンションかなり
上がってますが、だいたい初日のコンサートは、時差と疲労に負け、
正直、記憶に残っていない事が多いです。(もったいな〜)
特に知らない曲だとかなり危険です。
今回は、クアラルンプールを経由しなくてはいけないので、土曜日のコンサートは到底無理でした。
パリに着くのは、日曜日の朝6:20の予定です。(朝はやっ!)
帰りは日曜日着では流石にキツイので、土曜日着にしました。
そのため聴ける日は、日曜日から木曜日までの5日間となった。
5泊する場合、フツーの観光旅行ならベルギー2泊&オランダ3泊か、
ベルギー3泊&オランダ2泊とするのでしょう。
しかしコンサートの内容を吟味した結果!
ベルギー1泊&オランダ4泊
と合い成りました。
パリとベルギーでは、コンサートをやっているという情報は、やっぱり得られませんでした。
アムスでのコンサートの内容は、
(月) リッカルド・シャイー指揮
ロイヤル・アムステルダム・コンセルトヘボウ管
マーラー:交響曲第9番
(火) ヴァレリー・ゲルギエフ指揮
ロッテルダム・フィル
ベートーヴェン:序曲「献堂式」
ベルリオーズ:幻想交響曲
(水) オッリ・ムストネン指揮
ヘルシンキ・フェスティヴァル・オーケストラ
ムストネン:3つのミステリー
シベリウス:交響曲第6番
ベートーヴェン:交響曲第4番
だけでした・・・。悲しい・・・。
こんな真夏、真っ只中に休んでも安くて面白いコンサートなんて聴けないよぅ。
夏休みだけど、8月以外で休んだっていいじゃないか〜!!
くそぅぅムカムカ!
木曜日には室内楽のコンサートしかやっておらず、ショスタコとかプロコだったら聴きたいけど、
好きな作曲家ではないのでパスだす。
日曜日は悩んだのですが、食事がかなり旨いと評判のベルギーに
どーしても寄りたくて、こちらもパスだす。
体重がどんどん増えている事をものともしない、食べる事大好き人間の隊長と隊員は、
コンサートがあるのなら、ALLベルギー泊でもいいくらいだったのです。
しかし食べる事と同じくらい大好きなマーラー9番を聴く為に、
たった1泊でベルギーからオランダへ移動する事にしたのでした。
のちのち、「ベルギーにもう1泊すれば良かった・・・」とがっくり肩を落とす事になるとは、
微塵も思わずに・・・。
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旅行日程が決まったので、次はホテルとコンサートのチケットをどうするか??
チケットは、上司がわけの解らん奴のため、もし休暇が延期して無駄になったとしても、
妥協できる値段だったので、予約しました。
コンセルトヘボウは、インターネットで予約できるようになっていて、とっても便利でした。
ただし、曲目がオランダ語で表示されているので分からない(×_×)。
もちろん英語バージョンがあるんだけど、プログラムのとこだけは、なぜだかオランダ語・・・
英語すら分からない隊長ですが、交響曲なら作曲家名と数字から類推できます。
が、しかしこのHPはご丁寧にも数字までオランダ語!苦労しました(汗)
作曲家は解ったとしても、何番だか分からないのです。
頼むよ、コンセルトヘボウ様〜、1とか2とか数字で書いてよぉ!
分からない事がもう1点。席のランクが2つしか無い。う〜ん??
隊長は、1階席があまり好きではありません。
2階席がかぶってくる所になったら、どうしょう・・・
サイトには座席表も見当たらないので、考えた挙げ句、高価な方をクリック。
高いと言ってもシャイーが約5,000円、ゲルギエフが約3,700円、ムストネンが約2,500円です。
(2003年夏の相場換算)
素晴らしーい!とにかく安い。
次の日、早速返信メールがきました。
ゲルギエフとムストネンは取れましたが、シャイーが売り切れていると。
でも、キャンセルが出るから、ボックスオフィスに来てくれれば取れるかも?
みたいな内容でした。??
英文でメールが来たのですが、さーーーっぱり解らない。
(良くこんな英語力で海外旅行に行くなと心底思います。)
そこで翻訳ウェブのお世話になりました。
ほんっとにネットは素晴らしいね!!
この時点では、「クレジットカードを持参の上、ボックスオフィスにご来店頂ければ、
チケットをお渡し致します。」という文面でした。
チケットを郵送してくれる訳ではないので、座席がどこになるのか分からない状態でした。
「2階の前の方とか、横のバルコニーとかだったらいいな〜、るんるん♪」
と浮かれていましたが、コンサート当日、「やっぱり、1階席はキライだぁ!」
と再認識する事となるのです。
がびょーん
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うーん、やっぱり5泊もするのに3日間しか聴けないのは、ちょっと不本意・・・。
夏以外に行けた場合、大きな都市だと、平日は選択肢が3つくらいあったりする。
「あー、こっちもいいよね〜。でもこの曲も外せないよね〜。
オペラハウスでも面白いのやってるし。うーん、どれに行こう〜。困っちゃう〜♪」
なんて状態だったり。
土日の場合だったら、「昼も夜もやってるじゃーん!もちろん両方行っちゃうでしょー♪」
だったり。
6泊でも8回も聴けちゃったりする訳ですが・・・
「5泊もして、たった3回なの?」(涙)
まー、ゲルギエフとマーラー9番が聴けるから、いっか。
と、ムストネンには、全く期待していないわたくし達でございました。
だいたい「ピアノと指揮と」とか、「チェロと指揮と」とか両方やってる
人の演奏で感動した事の少ない隊長は、「ふーん」。
(この点、隊員は違う意見です)
オケも「 Helsinki Festival Orchestra 」なので、夏だけの寄せ集めオケなのか〜?
とますます胡散臭い!と思ってしまったのでした。
ところが、のちのち平均身長が世界一だという国の、
足が地面につかないコンセルトヘボウの座席の上で、
「ムストネンさん、ごめんなさい」と心の中で謝る事になるのでした。
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隊長の事前予想では、
感動ランキング
1位 ゲルギエフ 「幻想」
2位 シャイー 「マラ9」
3位 ムストネン 「シベ6」 でした。
ゲルギエフは「今が旬」という感じで、いかにも何かやってくれそうな気がする。
幻想交響曲という点が少々不満ですが、きっと爆音を出してくれるに違いない。
この年、ロッテルダムではプロコをやるのに・・・
クドいですが、プロコが聴きたい。しくしくしく。
シャイーは、だいぶ前に日本公演を聴いたのですが、もうプログラムがなんだったかも
記憶に残っていない程イマイチな演奏だった。うーん・・・と言った感じ。
が、本拠地では、バリバリ頑張ってやってるかもしれないし、マーラー9番だし、
何はともあれとりあえず「売り切れ」になっているし、という事でやや期待♪
ムストネンは、聴いた事がないので、よー分からん。
という予想でした。
(隊員も同感です。全くのノーマークでした。)
コンセルトヘボウから来たメールを古〜いプリンタで印刷し、
にんまりと「早く夏休みが来ないかな〜」とほくそえむ隊長なのでした。
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とにかく英語がまったく出来ないので、「ブリュッセルまでの片道切符を大人2枚下さい」とか、
「アムステルダムまでの(以下同文)」など、小さいノートに現地語で記入して用意しました。
英語も調べないと書けないので、どうせならと、現地語を調べました。
やっぱり自分の国の言葉を、外国の方が話してくれると嬉しんじゃないか?
と私は思うのです。
英語で済まされると、「ほんとに日本が好きで日本に旅行に来てくれてるのかな?」と、ちと思う。
どんなカタコトでも日本語で喋ってくれると嬉しいじゃないですか。
ただノートを見て、喋ってみた所で発音できず、
通じないのは目に見えている。
そこでノートを「バーン」と見せるつもりで用意しました。
(← これ見せたら、一発で解ってくれました。)
ま、なんとかなるだろ。← これって海外旅行では結構必要な言葉だと思っています。
アバウト過ぎると、危険な事もあるだろうけど、用心しすぎると、なんにも出来なくなっちゃう。
計画キッチリ立てても、結構、無駄になってしまうし。
「計画はおおまかにね」がモットーです。
(注:隊員。この人の生き方そのものです。)
美味しそうなレストランの情報は、たくさん収集しなければなりません!
特にコンサートホール及びオペラハウス周辺の安くて旨そうなお店は、要チェックです!!
が、そういうとこの近くは、往々にして高級チックな店が多くて困ります。
ネットから集めた情報を、ちまちま印刷し、穴あけパンチで穴開けて、ファイルに綴じる。
いざ!出陣でございます。
(次ページへつづく)