(隊長作)

シベリウス  交響曲第3&7番  - 1 -  (2004年3月)
   訪問者数 デイヴィス シベ3&7



サー・コリン・デイヴィス指揮 ロンドン交響楽団
(LSOライブ自主制作 LS00051)

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  【 私のクラシックとの出会い 】
  
  私がクラシックを聴き始めたのは、高校1年生からです。
  突如、猛烈に聴き始めました。
  それまではビートルズや洋楽(シカゴとかスティングとか)を聴いてました。
  まぁどちらにしろ、アイドルとか歌謡曲には見向きもせず、
  クラスのみんなとは話が合いませんでした。   うしし(隊長作)

アマノジャクの私は、してやったりとほくそえんでいました。

  そんな私がなにゆえクラシックに目覚めたのか?

  長い間ずぅっと欲しかったシステム・コンポ(古い言い方やなぁ)を買ってもらったのが
  高1の春でした。今考えてもオタク的な選択の「デンオン」でした。
  今はデノンと呼ぶそうです。この素晴らしいステレオで何を聴こう?と思いました。
  私は合理主義者なので、聴ければ媒体はなんでも良かった。
  ですからそれまでは主にラジオからダビングしたテープばかり聴いていた。せこいよっ。
  
  しかし私のステレオ君はCDプレーヤーもあれば、レコード・プレーヤーも付いてます。
  買ったばかりの私はこの機能を有効に活用したいと思った。
  家に、なんかレコードでもないものかと押入れを探りました。
  特に買ってまで欲しいCDも無かったので、家にあるもので腹を満たそうという具合でした。
  
  見つかったのは豪華ボックスに入ったベートーヴェンのピアノ協奏曲全集でした。
  笑えるのは5曲のPコンのスコアまで付録に入ってるゴージャスなシロモロでした。
  私は5曲からまず、どれから聴こうかと思いましたが、「皇帝」という題名の曲を発見!
  小学4年生から吉川英治の「三国志」等を読み込んでいた歴史好きな私がこの題名を
  見逃すはずがありません。
  「信長」とか「孔明」なんていうPコンがあったら、そっちから先に聴いてたかも知れないけど。
  
  それからですねぇ。毎日毎日「皇帝」を聴いてました。
  両親は突然クラシックなんか聴きだした私を心配していたくらいです。
  (あのアホ、ほんまにおかしぃなったんちゃうやろか?)と母は思っていたそうです。
  
  そのレコードは父のものだったのですが、父は格好しぃのためにボックス・セットなんぞ
  買ってみたけれど、全然分からないので押入れに放り込んでたモノがこれだった。
  
  その全集はバックハウスの演奏でした。今でこそ、高齢で録音したこの全集は、
  技術的に苦笑するとこもあるけど、当時の私にとっては神の手による神の音楽でした。
  
  さて、今日は「皇帝」でも、「バックハウス」のお話でもありません。
  このころ活躍していた二人の指揮者を考えていたら、当時が懐かしく想い出されてきて
  書いてしまいました。二人の指揮者とはネヴィル・マリナーとコリン・デイヴィスです。
  この二人は当時のモーツァルト・ブームに便乗してCD出しまくってました。
  けれど、どちらも心に残る1枚は無く、いつしか忘れてしまいました。
  
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  【 CD感想 】
  
  2〜3年前からLSOライブ自主制作盤がいいCD出してます。
  その主たる指揮者はC・デイヴィスです。それまでの私はアンドリューでもコリンでも
  デイヴィスには差が無かった程だったんですが、今はすっかり認識が変りました。
  2年前、エルガーの交響曲第3番の補筆完成版が話題になりました。
  こういうのが好きな私は、彼の演奏とNAXOS盤を買いました。
  このころからコリンもいつのまにか随分老成してきたなぁと感心してました。
  
  そしてある日、CD屋で試聴したCDのホリの深さとアクの強さに痺れました。
  それはシベリウスのクレルヴォ交響曲でした。同曲のマイ・ベストであるサロネン盤に、
  負けず劣らずの悠々滔々たる演奏でした。今でも売ってるんですが、5千円以上する
  全集セットですので、買ってません。
  分売を待ってましたが、このほどクレルヴォ以外が出ました。
  私の大好きなクレルヴォ交響曲だけが、何故だか分売から外されている。
  
  そういう状況下このCDがリリースされましたので、迷わず買いました。
  フィンランド国旗(隊長作)
私はホント情け無いくらい好き嫌いが激しいんですが、
シベリウスの交響曲はクレルヴォと6番が大好きで、あとは今一です。

  いや、かつては5番や7番もよく聴いたのですが、
  今はそれほどでも無くなったのが正直なところです。
  ですから今回の第3&7番は曲的には魅力弱でした。
  1番や2番からスタートしなかったことに心意気を感じたくらいでした。
  
  みなさんの中でこの盤をお聴きになられた方はいらっしゃいますか?
  そう多くはいらっしゃらないでしょうが、外資系大型ショップでしたら千円ちょっとで
  発売中ですので、騙されたつもりで手に取ってみて下さい。
  騙したくないけど。
  特に第3番への認識が全く新しくなりますよ。今までの認識は「ジミ」に尽きました。
  しかし、この曲は第2番の後であり、第5番以降の精霊世界への架け橋でもある位置で
  ある事がよく分かります。シベリウスの世界に激しく同化している。
  バーンスタインがマーラーにのめり込んだ様な趣、と言ったら少し乱暴すぎでしょうか。
  私もシベリウスはベルグルンドやブロムシュテットの透き通って「人のいない世界」的な
  シベリウス像が大好きです。しかしこんな演奏だってありえるんだ、という喜びを感じます。
  久々にシベリウスの美しい花園を駆け巡れる演奏です。音の一つ一つが一喜一憂で溢れ、
  「人も自然と共存している世界」が表現されていると思います。
  第3番の第2楽章が特筆ものです。ほんとに寂しくて、やるせない気持ち。
  
  楽しいパーティーが終わった後、一人下宿の一室で膝を抱えて聴くには持ってこい?
  の音楽と演奏です。
  
  ベルリオーズでオーケストラ・ワークスを完結したこのコンビですから、
  きっとシベリウスも再全集化に進むでしょう。
  どうか今回こそクレルヴォ交響曲を単発でリリースして欲しいと願っております。
  
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  このコンビ、今月、来日するんですね。
  東京は12日(金)、16日(火)、17日(水)の3日間。
  特に17日(水)はシベ5とブリテンの「4つの海の間奏曲」です。
  だけど、3月の追い込み真っ最中の営業マンが、7時に六本木に行ける訳あらへん。
  
  そういえば、もう一人の指揮者ネヴィル・マリナー。
  今、どうしてるんだろう。

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