(隊長作)

2008年1月12日(土)  18:00   - 176 -    訪問者数

    NHK交響楽団   ブロムシュテット指揮   NHKホール
  
     モーツァルト    交響曲第38番「プラハ」
     ブルックナー    交響曲第4番「ロマンティック」

  wowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowowow
  NHKホール
今やすっかり不祥事が板についたNHKですが、
私のコンサート・ライフは
N響と切っても斬れない縁。

N響のZ席1,500円は、私のコンサート値段の一つの
スタンダードになっています。
指揮者は世界的なのにあの値段。

1,500円払って、むちゃんこリーズナブルに感じる日もあれば、
往復の電車賃と費やした休日の価値を加えれば
リコール請求したくなるほどの日もあった。

それでも

  「1,500円だったんだから」というのが心の支えとなり、
  1,500円の価値と許容範囲がいかに大きいかを知った。
  
  最近のアマオケ演奏会では、入場料が千差万別。
  無料という肝っ玉の大きな値段もあれば、学生オケの600円とか700円といった
  微笑ましく涙ぐましい微妙な料金設定もある。

  千円が一番多いが、最近は1,500円や2,000円も登場。
  ここで思うのは、N響よりも得なのか?
  ホール代やソリスト代、指揮者や楽器費も換算して1,500円や2,000円が
  出て来るんでしょうが、天下のN響様を考慮しての料金設定なのか?と思う。
  
  この1,500円が守られるうちは、私はNHKに愛情を失わないでしょう。
  逆に、料金値上げなんかが起こったら、さぞかし演奏も
  レベル・アップしてくれるんでしょうね!   (隊長作)

そんな風に思う今日この頃です。
  
  さて、第3次東京遠征第2弾。
  溜池山王から一旦ホテルへチェックイン。
  こう書くといかにも赤坂周辺の高級ホテルに入ったように見えますが、
  実際は南北線と山手線を駆使し、池袋郊外の場末のホテルに泊まりました。
  
  一泊5,500円にしては、部屋も建物全体もグゥーッ!
  私の感想はホテル業界に対して世界的影響を及ぼす恐れがあるので
  ホテル名は伏せますが、二泊しまして満足でした。
  駅から遠いのが、寒風吹きすさぶ季節にはキツかったかな。
  
  原宿駅に舞い戻り、NHKまで懐かしい道をテクテク。
  N響は06年11月ノリントン指揮ヴォーン=ウィリアムズ第5番以来だから、
  久しぶり。
  タワーレコード
原宿駅から明治神宮を横目に
陸橋を越え代々木体育館。
このルート界隈はほとんど変化しておらず。

帰り道はタワーレコード渋谷店に寄って、
ファイヤーストリートを歩いて
渋谷駅に行きましたが、ここも変わりナシ。

あいも変わらず日本一の歩行者通行量でしたが、
意外と街並みに変化ナシ。

  ブルックナーの前座にモーツァルトが使われることが多い。
  長時間で重たいメイン・ディッシュの前に、軽くて爽やかでステキなヒトトキのつもり?
  
  しかし大抵のモーツァルト演奏は「音出し」。
  このあとヘビー級大曲を控えて、誰が本気全開で熱演できるだろうか。
  ウォーミング・アップでもステキな音楽はステキなまま、という理由で
  モーツァルトなのか?
  随分失礼なんじゃないだろうか。
  (隊長作)

私のモーツァルト実演体験は凡演ばかり。
  理由は分かっている、前座「音出し」だからだ。
  たまにはブルックナーを前プロに持ってきて、メインにモーツァルトを
  持ってきても面白いんじゃ無いか?

  ブルックナーは精魂傾けて演奏してもらい、後門の憂いを取り除いた上で
  モーツァルトで力尽きるまで謡ってみる。
  メインだし、これで最後だし、力任せに演奏する楽曲でも無いんだし、
  意外と上手く行くんじゃ無いだろうか。
  
  メインのブルックナー。
  これが全然期待していなかったせいもあるのか、物凄い名演。
  放送で聴いた人の中には、大した事なかったなんて感想もありますが、
  実演に接した私から言わせるとこれは久々の「当たりN響」。

  少しも奇を衒っていないオーソドックスな演奏は私が嫌うスタイルなのに、
  収まるべき所に音と響きが収まってゆき、冷静ながらも慈愛に満ちた
  指揮が到達すべき高みへN響を押し上げてゆく。
  あれは明らかにN響の持ち味を実力以上に持ち上げてましたね。
  
指揮者次第でオケは変わりますが、
こうも上手く変貌するんなら
ブロムシュテットを正指揮者にして欲しいな。

それともデュトワやアシュケナージの訓練が効いて、
N響はいつのまにか良くなったのか?

こんな演奏が聴けれるんなら、
毎週でもN響聴きたいよ。
  
  ブルックナー第4番は名曲過ぎて、実際あまり聴かない。
  しかしこうやって優れた演奏で聴いてみると面白い曲。
  終楽章なんか何度も山場を迎え、いよいよクライマックスか?
  という箇所が何度も到来する。

  そのたびに前列に座っていた小学生が身体を起こすのだが、
  またまた何気ないパッセージに音が流れクライマックスは
  当分先になる流れがあった。
  小学生にしては立派に拝聴していたが、ブルックナーの
  逡巡堂々巡りはキツかったようだ。
  
  あれが面白く美味しく味わえるようになるには、
  まだまだ歳を重ねなくちゃいかんよ。
  
小学生時代からブロムシュテットのブルックナーを
聴いてるなんて随分マセたガキだが、
こういった子供たちに未来のクラ・ヲタは
懸かっているんだから、暖かく見守ろう。

N響、ブルックナー、ブロムシュテット。
素晴らしい演奏だったが、
キツネにつままれた様な気持ちが残った。

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  ●過去聴いた 『ブロムシュテット指揮 N響』 なコンサート感想●

   2006年1月28日 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲、 交響曲第1番
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai6/dai108.html

   2006年2月 4日 モーツァルト交響曲第34番、 ミサ曲ハ短調「大ミサ」
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai6/dai109.html











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