(隊長作)

2008年5月17日(土)  16:00   - 202 -    訪問者数

    名古屋フィル   金聖響指揮    愛知県芸術劇場

     ハイドン   「天地創造」より第1曲「混沌の描写」
     ケクラン   管弦楽のための夜想曲「星降る天穹に向かって」
     ロータ    トロンボーン協奏曲
     マルタン   トロンボーンと管弦楽のためのバラード
     シベリウス  交響曲第5番

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  名古屋城
名フィル定演です。
奇抜希少プログラム第2弾ですが、
選曲ってほんと難しいなぁと思い知った。

一曲目、ハイドン。
「混沌の描写」とはご大層な題名ですが、
ちっとも混沌なんて描写できてません。
ちょろっとした序奏みたいなもんで、
題名を音楽辞典で見つけて採用しただけ
なんじゃないの?
  
  音楽はそのまま二曲目「星降る天穹に向かって」に突入したようで、
  「したようで」と書いたのは、楽曲がアタッカで連なっており、
  どこから二曲目になったのかハッキリ分からなかったから。
  まぁ、分かんなくても良かったけど。
  それくらいどうでも良い音楽の羅列。
  世界は広し、ですから、こんな音楽でも好きな人はいるんでしょうけど、
  どうやったらこんな素敵な題「星降る天穹に向かって」を、こんな退屈な
  音楽に出来るのか。よくありがちな弦楽の美しい曲、わかりやすいだけで、
  そこから先に訴えるものが無い。
  
  三曲目は、映画音楽で有名なニーノ・ロータ。
  ロータは、映画音楽では叙情性あるメロディを書く。
  しかしトロンボーン協奏曲。
  ボーンが好きな野郎なら楽しめるんだろうけど、弦楽器が好きな私としては、
  どうもかなり今百歩。続くマルタンも、つまらなさでは似たようなもん。
  
ボーンのソリストがお詫びがてらに
甘っちょろいアンコールを2曲披露。
硬派すぎる音楽2曲はキツカッタですよね、
とばかりに軟派なアンコール。

しかもそれに大喜びする群衆たち。
観客のご機嫌取りなんて、ちょろいもんさ。
(隊長作)
協奏曲は、ほんと苦手。
  
  メインがシベ5でなければ、途中退席していたところ。
  それだけ楽しみにしてきたシベ5。
  しかし、ここまででご推察の通り、この日の演奏は楽曲の空虚さだけでは無かった。
  確かに難解だったり、ツマランかったり、面白く無い音楽のオンパレードだったが、
  それでもどうしようもない胸騒ぎ、というものを与えてくれたって良かったではないか。
  
  しかし、そんな未知との遭遇への興奮や不安は無く、ただただ
  ツマラン時間が過ぎて行った。
  
  これはオケが悪いか、指揮が悪いか、私が悪いか。
  私が悪い考察は棚上げすると、これは「指揮者が舐められていた」に尽きる。
  指揮者が登場、指揮者が指揮台に上がる、指揮者がタクトを振る。
  どの動作にも緊張感が伝わって来ない。
  親愛なる雰囲気は、指揮者と奏者の間には流れていたが、
  これこそが今回のツマラン演奏の原因。
  指揮者も演奏者も、珍しいプログラムを実現化できた事で、
  十分満足してしまったようだ。
  
  そんな彼らが奏でた、シベリウスの音楽がどうだったかなんて、   (隊長作)

もう語る気にもなれない。
  
  終盤こそ燃え滾(たぎ)った演奏だったが、それが逆に狡すっからい
  プロ根性と感じた。
  こんな演奏会してると、ファンは減るでしょう。
  過去、何度も良い演奏を聴かせてくれている名フィルだけに、
  今回の元凶は指揮者にあると決めつけたい気持ちは、行き過ぎでしょうか。
  

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  *+* 過去聴いたシベ5なコンサート感想 *+*

  * 2004年2月29日(日) 新田ユリ指揮 アイノラ交響楽団
    シベリウス  交響曲第5番、 組曲「白鳥姫」、 組曲「歴史的情景」組曲第1番 他
    http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai/dai9.html


  * 2005年2月26日(土) 井崎正浩指揮 フライハイト交響楽団
    シベリウス 交響曲第5番、プロコフィエフ 交響曲第5番
    http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai4/dai71.html











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