(隊長作)

9月6日(土) 16:00   - 223 -    訪問者数

    名古屋フィルハーモニー交響楽団   ティエリー・フィッシャー指揮
    愛知県芸術劇場コンサートホール

     メシアン       キリストの昇天
     武満徹        ファンタズマ/カントス
     ラヴェル       「ダフニスとクロエ」全曲

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  今年は、メシアン生誕100年なんですが、RVW好きな我が隊としては、
  ヴォーン=ウィリアムズ没後50年の方に力を入れて欲しい!!
  ロンドンでは、ガンガンRVWアニバーサリー・コンサートが展開されており、
  大変、羨ましい。聴きたい。
  生で、ヒコックス指揮のRVWの交響曲が聴けたら、どんなに悶絶しちゃうだろう。
  
  (↑このCDの感想 ヒコックス指揮ロンドン響のRVWロンドン交響曲&バターワース「青柳の堤」

  今でこそバーンスタインのマーラー交響曲を聴いた人や、ムラヴィンスキーのショスタコ交響曲を
  聴いた人は、その素晴らしい演奏会感動を一生自慢し続けているわけですが、
  これからはヒコックスのRVW交響曲体験だと思うんですね。
  
  私の今の目標は、ヒコックス、クチャル、マッケラスの生演奏を聴く事です。
  老境著しいギーレン様をもう一度拝顔もしたいし、来日しなくなったロジェストヴェンスキーや、
  いよいよ晩成し始めたパパ・ヤルヴィの演奏会も気になります。
  (隊長作)
ベルリン・フィルやウィーン・フィルと来るからって、
ラトルやマゼールを聴いてる暇と金は無い。
  
  ところが日本では、RVWよりメシアンの方が圧倒的に
  プログラムに取り上げられているような気がする。
  メシアンよりRVWの方が聴きやすくて、楽しめる曲が多いのに。

  メシアンという柔らかな響きや、現代フランス作曲家といったイメージが、
  日本には美しい憧れを抱かせるのか?
  RVW(レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ)もそこそこ人気はあるのだけど、
  メシアン如きに負けてるなんて、なんとも悔しいではないか。
  
  そういうわけで、メシアンの「キリストの昇天」を生演奏で初めて
  聴いたのですが、楽曲の良さや演奏の素晴らしさは、解からなかった。
  この「解からなさ」が、メシアン神秘ヴェールを高めているのか?
  

お次は、タケミツ。

犬も歩けばタケミツに当たる、
と申しますが、
コンサート通いをやっとりますと、
タケミツの遭遇率は高い。

しかし何回聴いても、良いと思えない。
聴きもせず、タケミツ批判をするのではない。

聴いても聴いても、どこが良いのか
解からないのが、タケミツの特徴にさへ
思えてしまう。
  
  日本のオケが海外公演する時や、外来オケを日本人指揮者が振る時など、
  タケミツを採り上げるる事が非常に多いが、本当は受けているのだろうか?
  ごく一部にしか、受けていないのでは?
  
  昔ケルンにてデンマーク放送響のニールセン交響曲第5番を聴いた時に、
  アンコールにブラームスのハンガリー舞曲第5番をやりました。
  欧州は本場ですから聴衆は耳が肥えているだけに、こんな超有名曲なんか
  やるとバカにされるんじゃないか?と思いましたが、予想に反してケルンの
  聴衆達は拍手喝采。

  実際は、ヨーロッパのお客さんも解かり易い超有名曲が聴きたかったんですね。
  玄人受けするニールセン5番よりも、ケルンっ子達は百倍喜んで聴いている。
  スタンディング・オベイションまで出る始末。
  ニールセンの5番が目当てだった我々だけに、複雑な感慨を持ったものでした。
  
  どうせ日本人作曲家の作品を演奏するなら、
  伊福部昭とか芥川也寸志の方が受けるのでは?
  もしくは、日本のアニメが欧米では大受けなんだから
  「ゴジラ」とか「ウルトラマン」、「キャプテン翼」「ドラゴン・ボール」
  「ガンダム」「エヴァンゲリオン」あたりをヒット・メドレー風にやった方が、   (隊長作)

「これぞ日本オケを聴きに来た甲斐があったというもの!」
  と感じて貰えるでしょう。
  
  一部のインテリには馬鹿にされそうですが、返って懐のデカさを表現できます。
  「ドラクエ」や「ファイナル・ファンタジー」なんかのゲーム音楽でも
  良いよね、著作権のカネ問題が面倒臭そうですが。
  
  ちなみに、私は「スターウォーズ」の音楽が大好きなんですが、
  マゼール指揮ニューヨーク・フィルとか、サロネン指揮サンフランシスコ響あたりで、
  「スターウォーズ名場面集全3時間演奏会」なんてあったら、是非聴きたい。
  その国の本当に優れたものを、異国の人たちは感じてみたいんですね。
  タケミツよりゴジラの方が、タケミツよりエヴァの音楽の方が、私には
  よっぽど優れている、と思うのですが、皆様は如何お考えでしょうか。
  

名古屋です。

閑話休題、名フィル感想に戻る。

「ハチミツとクローバー」を略して「ハチクロ」。
「ダフニスとクロエ」を略したら、「ダフクロ」。
通常の「ダフクロ」は第2組曲が採り上げられるし、
有名箇所もココに詰まっている。

私としては、第1組曲や原曲そのものが
いかに素晴らしいか語りたいのですが、
「ダフクロ」に関しては門外漢。

こうやって考えてみると、
実にフランス音楽に弱い。
  
  「アー」というハミングだけなのに、フル装備の合唱団。
  究極のアンサンブルが要求される全パート。
  それでいて聴きどころが少なく、素人には苦しい演奏時間六十分。
  そりゃ、頻繁には取り上げられないよね、お金もかかるし。
  確かに、聴けば聴くほど、この楽曲の精緻さに惚れ込んでしまう人も
  いるかもしれない。
  
  こうやってわざわざ全曲版を採り上げる名フィルとティエリーにも、賞賛を送りたい。
  しかし、だからといって演奏に感動出来たかは別であって、ここんところ
  ハート直撃演奏会に出会えていない名フィルに失望感が募っている事実を、
  否定できない。


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  *** 過去の 『イフクベ』 や 『アクタガワ』 なコンサート感想

  *  『ニールセンとイフクベ』  オーケストラ・エレティール  新田ユリ指揮

  *  『マーラーとイフクベ』  京都フィロムジカ管弦楽団  金子建志指揮

  *  『シベリウスとアクタガワ』  六甲フィルハーモニー管弦楽団  松井真之介、森康一指揮


  もいっちょ 大絶賛感想 ( ̄∇ ̄;)
  *  『マーラーとスター・ウォーズ』  オーケストラ・ディマンシュ  金山隆夫指揮


  *** 名フィルのハート直撃演奏会 なコンサート感想

  *  尾高忠明指揮のオール・エルガー・プログラム

  *  クライツベルク指揮の「1905年」














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