(隊長作)

2009年8月1日(土)  18:30   - 273 -    訪問者数


    オーケストラ・ダヴァーイ   森口真司 指揮
    文京シビック 大ホール

     プロコフィエフ    チェロと管弦楽のための交響的協奏曲
                (チェロ:丸山泰雄)
     ショスタコーヴィチ  交響曲第8番

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  今回は三島に車を停めて青春18切符という三島作戦。
  21時過ぎの熱海乗換え沼津行きに乗れば、23時半には三島に着き、
  一日千円ちょっとの青空駐車場に帰ってこれる。
  カー&レール方式も慣れてきたのか、熱海で乗換え時に途中下車。

  またまた和食処「こばやし」に寄る。ここの金目鯛の西京焼は絶品。
  レディースコース1500円で食べられます。


  何事も無く17時頃には東京水道橋に到着。
  ここから後楽園球場を横断すれば、目指すべき文京区役所、文京シビックホールだ。

 この文京区役所、地方の方には想像も
 つかないでしょうけど、区役所なんて
 ものじゃない超高層ビル。

 ちょっとした県庁よりも大きいんじゃないでしょうか。
 練馬大根とバカにされてる練馬区役所だって、
 田舎の県庁より立派だろうしね。
 東京都の区役所は、少し感覚がずれてると思うぞ。
 
 南北二棟のツインタワーを外装で
 一棟化したような構造で、
 地上26階地下2階。

  いくら超お金持ち層を抱える文京区とは言え、こんなにスペースと職員が
  必要なのだろうか?と思うくらい各局各部署が詰まっている。
  その中でも、大ホール、小ホール、スカイホール、議場なども抱え込んでおり、
  役所と議会とホールを一体化してあるのは便利だし効率的。

  早めに着いたので25階の展望ラウンジ(無料)に寄ってみた。
  本当は同階の椿山荘(展望レストラン)で軽食を洒落込んでみたかったが、
  食事を摂るほど時間に余裕があったわけでもなかったので断念。
  決して金銭的に断念したわけではありませんのよ、あしからず。
 (隊長作)
  ちなみにランチだとビーフカレー980円から国産牛フィレステーキ1650円
  (もしかして、サービス料等別途必要かも)と、あの椿山荘
  スカイラウンジでランチだと思えば、かなりの良心的。
  学生さんカップルなんかには穴場だと思う。

 ディナーは高めなので、展望ラウンジを
 ウロついてみた。意外と面白い。

 北西の池袋あたりから
 南東の東京丸の内界隈までの
 180度が見渡せます。

 新宿・渋谷や六本木ヒルズを含む
 最高級展望は、椿山荘に入れば見えるようです。

  いいもん、いいもん、私は赤羽とか巣鴨の眺望が見たかったんだい!

(隊長作)ぬーん。

  さてさて、演奏会。
  このオーケストラ・ダヴァーイ、なんと、初聴きです。
  ロシア音楽を専門として設立されたアマオケで、今回が第3回定演。
  ようやくショスタコとプロコの登場なので、行って来ました。

  第1回はチャイ4、第2回がラフマニノフ2、と決してショスタコやプロコを
  目的として設立されたとは思えないのですが、相当マニアックな選曲に
  惚れ惚れしました。

  また、演奏会前の場内アナウンス。
  関西では電報・祝辞や、司会者による楽曲解説など各種趣向を凝らしますが、
  さすが東京は小粋でお洒落。
(隊長作)
場内アナウンスが、ロシア語なんです。
  さぁ、今からロシア音楽が聴けれるんだという興奮と、
  まるでロシアの演奏会場に来ているかのような、
  ちょっとした事だけどとても気の効いた演出。

  プロコフィエフの「チェロと管弦楽のための交響的協奏曲」は、09年3月の名フィル定演で
  聴いているので、こんなレアの楽曲なのに今年2度目の演奏会。
  ただし前回名フィルの時も書きましたが、正直あまりよく解からんのです。

  名フィルの時は3階舞台横席だったので音響バランスが悲惨でしたが、
  今回は大丈夫、2階席でしたが非常にバランスの良い座席確保。
  座席が希望通り、周囲にうるさい奴がいればシート・チェンジOKなのが、
  アマオケは助かる。プロオケは当然座席確定だから、周囲に変な人が居たら、
  もうそこで演奏会は終わりなのよね。

  2階席なわけですから舞台から遠かったのですが、音がデカイ。
  このホールは音響的にも不満無く、ハコのサイズも適度なので、
  このように音量がしっかり届くようです。
  プロコのチェロ交響曲は次元を超えた難曲ですから、
  ソリストさんは大変なのでしょう。
  見事に指は回ってるんですが、音が時々かすれてしまう。
  しかしキレのある厳しい音質で攻めてくれるので、プロコフィエフの音質を
  突いてくれてます。

  私の知る限り、アマオケがこの曲を採り上げたのは初めてではなかろうか?
  格好いい所が随所にある曲ですが、隙あらば直ぐ混沌としてしまう怖ろしい曲。
  伴奏オケの方が音量がデカくなってしまう時もあり、ソリスト泣かせ。
  しかしこれには一因もあったようで、プログラムに書いてありました。
  オケの弦楽器奏者を減らすべきか、ソリストに確認したそうです。
  ソリストは、「人数はそのままで構いません。ただし愛情を持って弾いてください。」と回答。

  せっかくの協奏曲、しかも珍し過ぎるプロコのチェロ響、
  下手したら一生に一回のチャンスかもしれない。
  そんな団員のプロコ愛を大切に考えたソリスト、なかなかエエ話なんやけど、
  オケの音量がソリストを凌駕してました時がたまにありましたがな。やはり難曲。

  オマケで驚いたのが、ソリストのアンコール。
  G・ソッリマの「ラメンタツィオ」という初体験音楽。
  チェロを弾きながら、と効果音的に歌うんです。
  ヴァイオリンと違って、チェロは弾きながら歌うのに適していますが、
  実際声を発しながらの演奏は初体験。
  しかも「ヴィィヤァァン〜♪」ですよ、なんじゃこれは?と驚きました。
  しかもアンコールとしては異例の長さ(二十分くらいあったように体感しました)。

 メインはショスタコーヴィチの第8番。
 シビックホールに音がパンパンに詰まった、
 大爆音演奏でした。

 やっぱりこういった大音響をこれでもかと
 ぶつけてこられると、胸に熱いものが
 込み上げます。

 フルートやコールアングレに素晴らしい奏者がおり、
 流石はダスビ基礎団体の一つ。
 ショスタコはこうやったらカッコ良くなる、
 と解かった上での演奏をしている。

  多くのクラシック音楽は、ほどほど・適度・バランスといったものも無視できないが、
  ショスタコやプロコ辺りからは滅茶苦茶・徹底・アンバランスといったものが無視できない。

  そこまでやるか?それ以上やったら・・・といった先からが本領発揮で、
  恐る恐るやってたんでは効果が無い。
  やるなら「トコトンヤレトントヤレ」である。

  プログラム楽曲解説欄のプロコ欄に、
  「お待たせしました。ついにダヴァーイにプロコフィエフ登場です。」と書いてある。
  初登場がこの曲とは、ほんとよくやった。

  こうなったら、「修道院の花嫁」とか「放蕩息子」「セミヨン・コトコ」
  「1941」なんかの管弦楽版を採り上げて欲しい。
  今後の活躍も、大いに期待しています。



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  *** 『文中に出てきた』 な過去のコンサート感想。

    * 名古屋フィル 小泉和裕指揮 / プロコフィエフ交響的協奏曲(チェロ協奏曲第2番) 他

    * オーケストラ・ダスビダーニャ 長田雅人指揮 / ショスタコーヴィチ交響曲第9番 & 第11番























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