(隊長作)

2009年10月17日(土)  16:00   - 281 -    訪問者数


     名古屋フィルハーモニー交響楽団   尾高忠明 指揮
     愛知県芸術劇場

     リャードフ  交響詩「魔法にかけられた湖」
     武満徹    ア・ストリング・アウランド・オータム
             (ヴィオラ:今井信子)
     エルガー   交響曲第2番


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名古屋に来たときは、名古屋名物ばかり
食べている気がする。CBC番組「のぶなが」が
泣いて喜んでくれそうな行動だが、
当然エリちゃんとは会った事は無い。
(隊長作)


今回も名古屋地方のみの名物、
あんかけスパゲッティ。

  名古屋のスパゲッティは2通りあって、一つは卵が敷いてあるアツアツ鉄板の上にのってくるナポリタン風。

  ミートソースやボンゴレではなく、なぜかナポリタンしかないのだが、
  喫茶店のナポリタンを卵と絡めながら食べるのが実にウマウマ。
  もう一つは、一つの流派を築いたとも言える、あんかけスパ。

  トマトソースとミートソースが混濁したような独特なソースを
  中華餡でとろみを効かせ、太麺はサっと炒めてある場合が多い。
  (隊長作)

重要なのはココに辛味胡椒がたっぷりと振り掛けられていること。

  このスパイスが味をグンと引き立たせ、ソースとの愛称もバッチシ。
  たまに嫌いだという人もいるが、概ね「うまいな」と認めてしまう。
  名古屋に来た人に食べさせたい、一品である。
  

愛知芸劇の近辺で旨いあんかけスパを
喰わす店といえば、スパゲッティ専門店「ユウゼン」。

芸劇から一本南通りの広小路通り、
東新町交差点北西角を数件西に行った
加藤ビル地下1階。

薄暗い階段を下りた地下1階に店があるが、
むかしながらのスパゲッティ屋さん
といった風情で、店内の居心地は至極良い。

  ココの特徴は何と云っても、あのボリュゥム!!正直、食べ切れない人もいるはず。

  「よくばりセット」なんて頼むと、あんかけスパのほかに、
  カレースパと魚フライと卵焼きが盛られてくる。
  

体育会系大学生や男子高校生には感涙ものだが、
年輪を重ねてきたナイス・ミドルにはツライ分量。

でも、うまいから喰ってしまうし、
食べ物を残せない根性なので平らげてしまう。

もちろん、よくばりなんかせず、
通常のあんかけスパにしておけば適度な
分量で楽々と食べ切れてしまう(それでも多いと思う)。


  タケミツが死んで13年、今でも彼の作品が好きな日本人は多いのだろうか?
  亡くなったあと数年はしょっちゅう前プロ中プロで取り上げられてたし、
  追悼コンサートなんかもしばし行われていたが、昨今はどうだ?
  今回久々にタケミツ作品が組み込まれたプログラムに出くわし、懐かし〜
  と感じてしまった。ちなみに私はタケミツ、まったく好きじゃありません。分んないし。

  そこへ以ってきて前プロのリャードフ。
  (隊長作)

音出し、ですか?
  リャードフにしろタケミツにしろ、こういった作品に共感し、素晴らしい
  と思える人間がいることに人類の多様性を感じる。
  人って、それぞれだよな・・・と。

  今回のタケミツはヴィオラのスペシャル・ゲスト、今井信子さんがご登場と
  ヴィオラ経験者としてはミニ興奮したんですが、やっぱり楽曲の良さは分らなかった。
  3階サイド席なんで客席全体が見渡せるんですが、
  (隊長作)

「みんな寝るなー!頑張って起きて聴くんだー!」

  叫びたくなるような表情と姿勢。
  日本現代音楽やクラシック通には愛されているタケミツなんでしょうが、
  観客の反応は最悪でしたよ。

  タケミツやったときと、芥川や伊福部やったときの反応は全然違うんだか
  ら、日本現代作曲家全般が受け入れられていないわけでは無いんだよね。
  ゴジラの伊福部より、黒澤作品のタケミツの方が高尚なんでしょうか。
  おクラシックには合うと思ってんだろうな。
  

そんなわけで時間の無駄だった前半は
終わったわけですが、今回はメインこそ楽しみ♪

エルガーの1番は随分採り上げられるように
なったけど、2番は滅多に登場しない。

3番(ペイン編曲)に至っては、何をか言わんや。
(隊長作)

  確かに第1番は「黄昏の栄光、大英帝国」といった深々とした大傑作であるのだが、
  その陰に隠れてしまっている第2番が不憫で不憫で・・・。
  どうしてブレイクしないのかなぁと悩んでしまうほど、これも良い曲なのです。

  そんな気持ちを知ってか知らぬか、尾高さんの演奏は実に的を射抜いていた。
  「くっきり、はっきり」とした演奏で、霧に霞む英国音楽を好みにしている人には
  ちょっと合わなかったかも。
  しかしこういった明確明瞭な演奏解釈はエルガー2番ファンを一気に増やしたはず。

  だって、しみじみと心に染み渡ってきたし、ストンと楽曲の構造が聴き通せたんだから。
  打楽器の彫りを深くし、理路整然とテンポ設定をうまくドライブ。
  曖昧模糊としたあやふやさが英国音楽の味わいと決め付けてる人も多かろうが、
  こういった演奏に出くわすと、明瞭なエルガーも聴いてから比較した方がいいな、と思った。

  自分は、この演奏は素晴らしかったし、尾高さんのエルガー解釈はやっぱり大好きだ。
  彼のエルガー演奏会でハズレた事がないんだからね。


  余談。

  第一楽章終了時、あまりの素晴らしさゆえもあってか拍手が出る。
  最終楽章終了後、フライングブラヴォーは出ず。ホっとする。

  尾高&名フィルはエルガー第1番→第2番と来た。
  次回は第3番か?と気色ばんだが、
  ラフマニノフ第2番とのこと。(ガックシ)

  愛知芸劇のホール音響はいつも響き過ぎと
  書いているが、今回はさほど感ぜず。
  名フィルも工夫しているのか、尾高の指示で短めに弾かせているのか?
  

名フィルはいつもながら打楽器が
痺れるほど弾けている。

このティンパニストで一度
ニールセン4番を聴いてみたい。

5番なら、更に良し。



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  *** 『エルガー交響曲』 な過去のコンサート感想。

    * 尾高&名フィル 第1番他

    * 東京理科大学管弦楽団&川合良一 第1番他

    * J・テイト&読響 第1番他

    * 東京楽友協会交響楽団&大友直人 第1番他

    * 新宿交響楽団&高畠浩 第1番他


     全部1番だった・・・




















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