炎(隊長作)

5月23日(日)  14:00   - 24 -   訪問者数
  
    小林研一郎指揮  早稲田大学フィル
    すみだトリフォニーホール

    マーラー  交響曲第1番   他

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  炎(隊長作)

「炎のコバケン」と人は呼ぶ。

  もともと熱い人だが、これまた熱い学生オケと融合したら、
  さぞかし燃え滾(たぎ)る演奏になるんじゃないかと錦糸町まで行ってきました。
  名門ワセダということもあるし、コバケン指揮ってこともあるけど、すんごい観客でした。
  わてらは3F左前方に席を温めましたが、1・2F席はほぼ満席。
  やっぱり早慶の演奏会は繁盛この上ない、羨ましいネ。
  錦糸町駅前
ワセダと申せば早稲田交響楽団かもしんないけど、
本日の早稲田フィルも第50回という記念演奏会。
以前も申しましたが、こういった記念演奏会をどうするかで、
そのオケの現状と展望が窺えるから面白い。

当団は曲目というより、指揮者にこだわってきたプログラミング。

  私はあまり尊崇してませんが、熱烈なファンもいらっしゃる
  コバケンを招き込んだチカラ技は、さすが早稲田。
  地方の田舎オケや、三流大学じゃぁ難しいでしょう。
  
  本日の演奏を聴いて、多くの人がコバケンお得意の
  炎(隊長作)ファイヤー・マジックに魅了されたんでしょうなぁ。
  学生相手なのに手を抜かない、真剣に熱く振る。
  それは学生達を大いにカンゲキさせしめ、実力を飛び越えたパワーに
  転換した演奏に昇華していった。
  冷静に聴いていたつもりの私も、少々してやられました。
  
  「巨人」の冒頭というのは難しい。
  弱音&高音の緊張した時間が長く、やる気はあるのに空回り、という感が否めなかった。
  出だしで挫きヤベェなぁと思っていたが、こういう時のコバケンの応急処置は心憎い。
  第一楽章中間部の勢いづいてくる辺りで、早速楽団員をけしかけて、先程
  の不調を忘れさせてゆく。こういった水に流して一瞬一瞬に新しい息吹を
  芽生えさせていく力が大きいからこそ、彼は人気があるのだろう。
  
  演奏全体の解釈はチェコ仕込みなのか、もうコテコテ。
  ルバートやデュナーミク、減速急発進とドライブ感もグイグイ。
  この指示に、オケがまた涙ぐましいまでに忠犬で、テクニックはともかく
  此処まで盲目愛的な指揮反応をされると指揮者もやる気が沸かずにはいられないだろう。
  
  隊長はバーンスタイン等の恣意的な演奏表現はお嫌いだそうで、本日の感想も辛口一献だったが、
  私はバーンスタインも好きだし、こういったトコトンつんのめった解釈の先に表現された演奏は、
  正直に熱くなる。
  何事もやり過ぎると究極的とも言えるんじゃないだろうか?
  中途半端な演奏が多い昨今、やり過ぎな演奏はかえって痛快だ。
  今春、4回生以上の諸先輩が卒業引退して僅か2ヶ月でこういった激烈演奏を
  やっちまう、というのはやぱり早稲田なんだろう。
  ペット(隊長作)
終楽章ではベル・アップから始まって、最後は金管群団総立ち状態の異常さ。
ここまでされたらちょっと引くが、奴等は立ちたかったのだろう。
若いんだから、しょうがないよね。
  
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  説明文
冒頭の写真は、トリフォニーホールの最寄り駅
錦糸町駅前にある謎のオブジェです。

ガラの悪いこの街、一生懸命クラシック音楽に力を入れており、
街の上品化を図ろうとしております。
そんな事で急に街が変わるものではありませんが、
何事もその心意気は大切。
その心意気を具現化されたかの様なオブジェ、
写真を撮ってみました。

上の写真では撮り損ねているのですが、
横にコンクリートの棒が立っていて
あの金色の物体をワイヤーで支えてます。

その横の棒、なにやら意味があるらしく、
作曲家の名前が並んでいます。
←この写真はオブジェの前にあった解説板なのですが、
我が隊は、この説明板を見ながら、あーだこーだ議論してみたのですが、
結局、「意味がわからん」という事になりました。

  なにかご存知の方ご一報下さい。

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