6月12日(土) 14:00 - 28 -
クリヴィヌ指揮 NHK交響楽団
NHKホール
ツェムリンスキー 交響詩「人魚姫」
メンデルスゾーン 交響曲第5番ニ長調「宗教改革」
メンデルスゾーン 序曲「美しいメルジーネの物語」
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我々は休日の度にコンサートに出掛けていますが、
時々虚しくなることがある。
毎回毎回ハズレ演奏が続いている時だ。
みなさんは、どうなんですかね?
何回に1回の割合でミラクル感動・スーパー興奮してますか?
私達のミラクル&スーパーは、100回に1回くらいです。
前回の大友&東響のRVW第6番なんかは珍曲ライブを聴けれた、という
お得感で満足はしましたが、感動したかというと微妙なところ。
コンサート巡りを始めた頃は、初めての実演、初めてのホールなんかだけ
で舞い上がってしまい、ゴージャスなシンフォニックな迫力に圧倒されてましたが、
聴けば聴くほど「免疫」が出来てしまうのがこのクラシック・ライブです。
だったら聴かなきゃいいじゃん?とお思いのあなた!
それは違うんですよ〜。
9割方は感動できない事を分かっていても、たった1%のミラクル感動というのが、
このクラシック音楽では飛んでも無い大感動を齎(もたら)してくれるんですから。
なんてぇ言うんでしょ、「クゥーワァー」と腹の底から雄叫びが込み上げて来るんですよ。
自分が溶けてしまいそうな感覚、ホールと一体となって、
体の皮膚すべてから音を吸収しているような体験。
9割の不満足な演奏会体験があるからこそ、抑圧された心が一層スパークするんでしょうね。
さて今回の演奏会、やっぱり9割の演奏に入る1回でした。
それでもN響のライブでだって、大感動したことは
過去に1回あるんですよ。
だからこそ、こうやって毎月行ってるんだけどさ。
その大感動した演奏というのは、ダイアナ妃が事故死した直後のCプロ土曜日でした。
指揮者はスヴェトラーノフ、曲は「チャイ5」でした。
第1楽章はそうでも無かったんだけど、第2楽章を始める前に
「ダイアナ妃に捧げます」
なんて事を外国語で重々しく語ってから始まった演奏は、鳥肌と感涙に咽ぶ大名演でした。
あれ以来ですなぁ、毎月セッセせっせとN響Cプロに通い続け
ハズシ続けて10年近く経ってんだなぁ。
おそろしや、N響、失われたCプロ10年。
クリヴィヌの演奏についてチョコチョコっとね。
なんてぇのかな、個性が皆無、自分が無さ過ぎ。
おフランスのメンデルスゾーンを感じたわけでも無いし、「人魚姫」のCDが欲しくなった訳でも無い。
マーラーとリヒャルトを足して2で割った様な音楽は少し引かれたので、
CDを買ってヨクヨク復習したら好きになるかもしれない。
クリヴィヌの演奏を聴くと、もっと佳い「人魚姫」演奏が可能なんじゃないの?
と思わしめる演奏でした。
そうそう、N響コンサート、9月からAプロが土日演奏に変わるんですって!
Cプロは金土演奏のままなので、毎月2種類(A&C)も休日に聴けちゃいます。
ちなみに9月のAプロは「新世界」、Cプロは「ローマの松」をネルロ・サンティ指揮。
昨年サンティは話題になりましたから、指揮者チェックには有効です。
曲目はつまんないけどね。