8月1日(日) 13:30 - 39 -
K・イシイ=エトウ指揮 グローバル・フィル すみだトリフォニー
R・シュトラウス 交響詩「死と変容」
R・シュトラウス 四つの最後の歌
ベートーヴェン 交響曲第5番
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学生時代、友人と夜中のドライブの車中、自分好みな音楽がラジオから流れてきた。
私「これナンテ曲だろう?」
皆「えー!知らないのぉ!」
そんな訳で、リヒャルトの「死と変容」には、実に悔しい想い出があります。
私はこういう人間ですから、どうも誤解と偏見が多い。
ブラームスとブルックナーが対立していた(実際はそうでも無かったそうです)と聞くと、
「わしゃぁ、もうブラームスは好かん」なんて言ってみたり。
シューベルトが梅毒で死んだらしい、と聞くと「わしゃぁ、もうシューベルトは聞けん」
なんて考えてみたり。
音楽と作曲家そのものをくっつけて考えてしまうんですね。
さて、リヒャルトはどうか。
指揮者もやっていたリヒャルトは、演奏前でも楽団員とポーカーに興じていた。
彼は「大」のトランプ(ギャンブル)好きなんですねぇ。
肝心の演奏も、トランプの続きを再開したくってどうも早目のテンポだったそうで。
「わしゃぁ、そんないい加減な奴の曲は好かん!」
こうして、大学に入るまで私はリヒャルトをほとんど聴いてませんでした。
今考えると、勿体無い期間だったんですよネ。
本日の拝聴したコンサートは、そんなリヒャルトの
佳曲が2曲も連なった珍しいプログラム。
グローバル・フィルの演奏は、
今年1月に聴いております。
それはショスタコーヴィチの第8番だったから。
このメルマガの記念すべき第1番は、読響&ホーネック(2月7日)だったんですが、
今考えると1月8日のグローバル・フィル定演(タコ8)から始めりゃ良かったナ。
そんな僅差ではありますが、今年2回目のグロ・フィル体験です。
このオケは地域オケでも、新興若者オケでもない、23年の歴史を有するヴェテラン・オケ。
なのに毎回、演奏は上手くて熱いしプログラムが秀逸。
今回のリヒャルト&ベートーヴェンも「来て良かった〜」といった手放し賞賛デス。
いつもなら「演奏は文句ナシだが、指揮解釈に難がアリ」となる事が多いんですが、
今回はキンボーの熱いタクトも見事に嵌ってて、賞賛以外の言葉が無い。
そうそう、良いモノ聴けたんですよ。
アンコールで「こうもり」序曲をやったんですが、キンボーが「亡きクライバーに捧ぐ」みたいな前説で、
見事なクライバー・テンポの「こうもり」が聴けました。
これは良かったです。
マネだとかオリジナリティだとか、いろんな考えもありますが、純粋に「クライバーのこうもり」って
良かったんだなぁ、と現前に繰り広げられる目くるめくクライバー・テンポには感動しました。
それを再現された楽団員さまにも、拍手です。