9月18日(日) 14:00 - 94 -
ロジェストヴェンスキー指揮 読売日響 東京芸術劇場
チャイコフスキー マンフレッド交響曲
リムスキー=コルサコフ ピアノ協奏曲 嬰ハ短調
ムソルグスキー 交響詩「禿山の一夜」
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約二ヶ月ぶりのプロ・オケ公演。
読響演奏会ともなると
4月30日のスクロヴァチェフスキー指揮以来
なのだから、我ながら驚いたものである。
そんな久々の読響なのですが、
チャイコフスキーやリムスキー=コルサコフに、
私はあまり関心が無い。
チャイコは交響曲第3番が一番好きカナ、というくらいだから多くを語る資格は無い。
しかし手をこまねいて難曲マンフレッドに挑むわけにもいかず、
私は5回ほど、隊長は実に15回以上もCD予習を重ねて本公演に挑んだ。
CDとしては、シモノフ指揮とロジェストヴェンスキー指揮を所有。
当然と云うか、圧倒的にと云うか、ロジェヴェン盤の方が優秀盤だと思う。
音の強弱やテンポの揺らしなど、どれをとっても活気づいてるのは
ロジェヴェン盤かな、と。
隊長が云うには、シモノフ盤も所々ロジェヴェン盤に無い味わい深さも
あるそうで、聴き比べると味わいのある楽曲だと思った。
しかし、このロジェヴェン盤は今は無きBBCクラシック盤なので、
中古ショップやネットで探さねば入手は難しかろうと思う。
でも、それだけの労力は報われる逸品。
そんなロジェヴェン直々の演奏が堪能できるってんで、今年もロジェヴェンを
聴きに行ったのだが、私と隊長の感想はかなり違ったものだった。
こういった珍曲は、それをどれだけ自分の中で消化しているかで、
演奏の感じ方も大きく変わってくるのかは分かっていつつ。
ロジェヴェンCDとは全体的にテンポ運びが大人しくなった実演は、
残念な演奏に聴こえた。
数十年前に録音したCD演奏の方が覇気があるとは!、
老成した実物のマエストロの方が感動できないとは!
また、このマンフレッドという曲、これってなかなか奥が深い曲だと判った。
チャイコの第4番や第5番は完成されたフォルムで、
誰でもすんなりと入っていける点では
稀有な音楽だと解っちゃいるがぁ、どうにも底の浅さが残念だった。
その点、このマンフレッドと云う曲は屈折してると云うか、
捻くれてると云おうか、聴けば聴くほど新しい発見が出てくる。
敢えて、チャイコなんか卒業してしまった方に聴き直して欲しいい一曲だと思った。