(隊長作)

2008年4月5日(土)  14:00   - 195 -    訪問者数

    読売日本交響楽団   スクロヴァチェフスキ指揮    東京芸術劇場

     ブルックナー   交響曲第2番

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第6次東京遠征。
今回も青春18切符の旅ですが、
土曜日宿泊なので隊員のみの独り旅です。

たっのしぃ〜♪

実は池袋と云うところは、東海道線から
来る人にとっては遠い街です。
品川からも、東京駅経由丸の内線でも、
三十分くらいは懸かる。

  川崎・品川あたりに13時前あたりなので、池袋の巨大な駅構内を
  すり抜けて芸劇に辿り着くと、14時を少し過ぎてしまいます。
  
  今回のプログラムには、実はスクロヴァ爺さんの自作Pコンも入ってました。
  しかし爺さんには大変申し訳ないんですが、私は
  「後半プログラムだけ聴くなら、料金半額」
  というシステムを思い出してました。

  爺さん手製のPコンを聴いて満額払うか、爺さんの当たるかハズレるか
  ギャンブルみたいなPコンのために満額払うのか。
  考えるまでもありませんでした。
  すまぬ、じい!
  (隊長作)   

途中、新宿ねぎしで悠々と
焼肉に舌づつみを打って、14時半到着。
G席(二千円)やC席(五千円)は売り切れて、
B席(六千円)以上ならあると言う。

実際入場してみると、私が買ったB席(半額三千円)
には、フザケタ学生集団が占拠しており、怖いので
ガラ空きのB席群に座りました。
確かにG席はギッチリ。

  そして私の目の前にいるような、ずるがしこい悪童たちはG席券で以って
  B席に座っているのでしょう。
  とんでもない!ゆるせん!
  (隊長作)
  初めて読響でB席買ったのに!
  でもね、まあまあ。
  許そうではないか。
  なんてったって、今日の私はB席なんだから(半額だけど)。
  なんとなく、B席券を持っているだけで優雅な気分になれます。
  A席なんて買ったら、どうなっちゃうんだろう。
  
  今回はこんなBだとかAだとかを書きたいわけではない。
  ブルックナーの第2番。
  ブル2に思い入れって、みなさん有りますか?
  私は大いに有ります(自慢)。
  別に弾いた経験があるわけじゃないんですけど、
  初めて買ったブルックナーCDに話は移ります。
  むかし、ショルティのブルックナーCDが堂々と売られていた頃、
  彼のブルックナーを集めたベスト盤(1番から9番までのダイジェスト版)が
  あったんです、千円で。
  
  金の無い若き日々だったんで、すぐ飛びつきました。
  ショルティは何故か当時人気がありましたし。
  今でこそショルティのCD買う人って見かけないし、ましてや彼のブルックナーなんぞ
  聴こうと思う事も皆無な昨今ですが、あのころはショルティだろうがシャイーだろうが、
  聴いてたもんです。

  そんな彼のブルックナー・ダイジェスト版を聴き、本能的に
  どれもこれもイマイチだったんですね。
  今考えると、どうして第8番や第9番、いやいや第5番や第6番にも
  興味が沸き立っても可笑しくないのですが、そのどれにも反応しなかった。
  しかし、途轍もなく感動した番号があった。
  それが第2番の第2楽章だった。
  

この曲は、自分の美しさに
気づいていない人のような曲。

もっと装飾したら映えるだろうパッセージやメロディが
ふんだんにあるのに、いともあっさり使い捨てられてゆく。

アイデアが溢れんばかりで、次から次へと思いのたけを
ブチ込みたくてしょうがないブルックナー。

ジワジワとした上昇音形のリズミを背景に、
下降音形の木管楽器が時としてハッとするような
美しさを残すが、そんな旋律はそれっきり。

  ブラームスだったら、あの楽器この楽器、調性を変え変奏を重ね、
  千変万化に歌い紡いでゆくであろう。
  
  ブルックナーの旋律は素朴で単純だが、自然に口をついで産まれたような
  やさしさがありつつ、どうしてこんな綺麗なラインに気づかなかったのだろう
  と思うフォルムが多い。

  そんなメロディが次から次へと重なり消えてゆき、
  大きな雲のような金管が覆いつくす。

  第2番はまだまだブルックナーが試行錯誤に作っていた世界が感じられ、
  それだけに彼のイマジンが追体験できる面白い流れ。
  彼が目指そうとする山頂に向かって、何度もコースを取り替えながら、
  それでも目指す頂(いただき)は一つ。
  

この日のスクロヴァ演奏は、感服感動一色。
何度も何度も、この演奏会に参加できた事を
感謝するばかり。

今後もブルックナーの第4〜9番の
名演には出会うことがあろうが、
大好きな第2番をこれだけの
名演で味わい尽くせるライヴは
来ないだろう。

  名盤中の名盤が、目の前で鳴り響いているかのような錯覚を何度も起こしたし、
  読響もこれ以上ないといえる程の演奏、それが最初から最期まで一貫して歌い続けたのは
  奇跡としか言い様がない。
  
  第0・1・2番はなかなかナイガシロにされ続けているが、
  スクロヴァの布教活動によって、相当多くの人が開眼されていると思う。
  

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  ++ 過去聴いた【スクロヴァ爺さん指揮】 なコンサート感想。++

  *2005年 4月17日  スクロヴァチェフスキー指揮 読売日響 /
   ベートーヴェン交響曲第1番、ブルックナー交響曲第7番
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai4/dai77.html

  *2005年 4月24日  スクロヴァチェフスキー指揮 読売日響 /
   バルトーク管弦楽のための協奏曲 他
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai4/dai79.html

  *2005年 4月30日  スクロヴァチェフスキー指揮 読売日響 /
   ショスタコーヴィチ交響曲第5番 他
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai4/dai80.html

  *2005年 12月15日  スクロヴァチェフスキ指揮 読売日響 /
   ブルックナー 交響曲第6番 他 
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai6/dai106.html


  ++ 過去聴いた【ブルックナー交響曲第2番】 なコンサート感想。++

  *2007年 6月30日  名古屋ブルックナー管弦楽団 小松一彦指揮 /
   ベートーヴェン交響曲第8番、 ブルックナー交響曲第2番
   http://rede200402.hp.infoseek.co.jp/dai8/dai146.html












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