チケット・ゲット - 7 -
速攻、クレジットカードとメールのコピーを片手に、コンセルトヘボウの
ボックス・オフィスへひとっ走り。
コンセルトヘボウは、正面から見える部分は、「ここに歴史あり」といった
重厚な建物ですが、左側の横面はガラス張りの現代風建物に改装されています。
はっきり言いますと、ちょっと変です。
←コンセルトヘボウのガラス張りの左側面
ボックス・オフィス(チケット売場)がどこにあるのか、ちょっと悩み、
結局ホールのまわりを1周してしまいました。
無駄にたくさん歩いてしまった・・・
右側面には、ホールの一部なのでは?というくらいの位置にホテルがありました。
いくらで泊まれるのか不明ですが、このホテルが一番便利そうです。
徒歩0分というくらいの距離です。
ガラス張りの左側面の所にボックス・オフィスはありました。
窓口には、40代くらいのおねい様がパソコンを横に鎮座されておりました。
「はろ〜!」と言いながら、メールのコピーを差し出しました。
無言で紙を受け取ったおねい様は、パソコンをパコパコ打ちながら、
しば〜らく考え込んでいます。
「アイソが無い・・・ちと怖い・・・」と思いながらこちらは待っています。
後ろにいた同僚に、「ほにゃらら、ほにゃらら」と何か話しかけては、
難しい顔をしてパソコンを叩いています。
「な・なんだ、なんだ??もしかして予約されてないのかっ?!
うそーー!!?」
anananananananananananananananananananananananananananananananananana
後ろの棚をガサゴソ探していたおにいさんが、安堵の笑みを浮かべました。
差し出したメール・コピーの氏名は隊員のものになっており、
ネットで予約した名前が隊長だった。
向こうはファースト・ネームを重んじるので、我々が一心同体(?)だと判別しずらかったようです。
ごめんなさい… お手数おかけしました…
硬直していたおねい様の顔にも、笑みが。
「良かった。ほっ。」
するとこのおねい様、
「マーラー9番のチケットもいる?」
と仰るじゃありませんか。
「イエス、イエス、イエース!!」
隊長&隊員は、首が取れてしまうのでは、という程、頷いてしまいました。
売り切れていたチケットまで、あっさり取れてしまいました。
どういう訳だか分かりませんが、ヨーロッパでは、
日本には無い「キャンセル・システム」があります。
それか?
日本でもプラチナチケットほど、ダブついて持っている人がいるものです。
かくいう私も数年前、ベルリン・フィル東京公演のチケットを当日会場の前で
欲しい人を探した事があります。
また、お正月にウィーンに行った時、(言わずと知れたニューイヤーコンサートですが)
ムジークフェライン前で、写真を撮って欲しいと頼んできた日本人の女の子とのお話。
見ず知らずの日本人のオヤジが、
「僕は、15万で買ったチケットなんだけど3万でいいよ。」と言って、
譲ってくれたそうです。
オヤジ的には、かなり損をしていますが、
(大体、旅行代理店を通して買っている時点で大損です。)
おそらく、そんな事はどうでもいいくらいのお金持ちだったのでしょう。
余談ですが、この女の子、たった一人でベルリン・フィルのジルヴェスターから、
ウィーンのニューイヤーへハシゴしているという超強者でした。
素晴らしい!!
ソールド・アウトながら、どーしても聴きたい演奏会の場合、
とりあえず会場に行ってみるのも一つの手です。
運が悪いと移動の費用だけがかかり、虚しさだけが残りますので、
それは覚悟の上で行かなければならないのですが・・・
ともかく、予定していたチケット3種は、全てゲットしたのであります!!
・マーラー9番(シャイー&コンセルトヘボウ)
・幻想交響曲(ゲルギエフ&ロッテルダム・フィル)
・シベリウス6番&ベートーヴェン4番(ムストネン&ヘルシンキ祝祭管)
(次ページへつづく)