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コンサート感想


2012年3月18日(日)15:00 すみだトリフォニーホール
大阪交響楽団 / 寺岡清高指揮
 ヘンゼルト : ピアノ協奏曲ヘ短調
 シュミット : 交響曲第4番

(隊長作)


阪響の音楽監督児玉宏が体調不良により、
指揮者交代&メイン変更&前プロ削減という散々な変更となった。

児玉宏目当てで聴きに来る関東人は少なかろうが、
雨が降ったり止んだりの生憎の天気で、少な過ぎる聴衆にタメ息が出た。
これじゃもう、来年の東京公演は無いかも。

指揮者&曲目変更だが、シュミットの交響曲であり、貴重な演奏会だ。
変更前はプフィッツナー交響曲第2番だったので、シュミットより
更に珍しい演目だった。

それだけに、曲目変更は惜しい。
シュミットもプフィッツナーもCDは持っていない。
予習する気は無かったが、実演を聴いた今も、CDを買う気は起きない。
まあ、そんなとこが本音だ。

前半は、ヘンゼルトのPコン。
ヘンデルではない、ヘンゼルト。
ショパンの亜流と言ったら悪口になるだろうか。
ラフマニノフの学生時代のスケッチと言ったら、フォローになるかな。

CD予習なしで、初めて実演を聴いたんだが、全然判りやすくて、
生っちょろい音楽がダラダラ続く。聴きやすく、耳にここち良い
時間が流れるので、演奏当時は人気だったのかな。

しかし、芸術は時代とともに淘汰される。
時間とともに再評価される名曲もあれば、時代とともに
忘れ去られてゆく流行歌もある。

ヘンゼルトを再演しようとした意図はなんなんだろう。
少なくとも、児玉宏やその取り巻きは気に入ったんでしょうな。
蓼喰う虫もなんとやら。

今回の演奏会で、ヘンゼルト・ファンが数十人増えた、かもしれない。



演奏会プログラムは、考えさせられるね。
ヘンゼルトとフランツ・シュミット。

シュミットの4番は多少知られているが、
ミーハーな一般聴衆にはかなりの無名だ。

せめて、ラフマニノフのPコンとシュミットやプフィッツナーを
組み合わせてたら、観客も、幾許かは増えただろう。
ラフマニノフPコンでも、第1番や第4番にでもすれば希少性は
あるじゃないか。

どうしてヘンゼルトとシュミット、無名&希少カップリングしたんだろう。
冒険すぎる、無茶にもほどがある。
(隊長作)
大阪が東京公演に殴り込む心意気を、この無謀プログラムに感じた。

シュミットの交響曲は、音響的に壮大なシーンがあり、
クレッシェンドを重ねてクライマックスを築くパターン。

マーラーとか、リヒャルト・シュトラウス風な響きなので、
たっぷり予習を重ねて、少し好きになった状態で聴けば面白かったのかも。
予習ナシなので、詰まらなかった、というのが本音。

大阪交響楽団は、弦が美しい。
数年前、大阪で聴いたロンドン交響曲が素晴らしい思い出で、
そのイメージが良かったんで、東京公演を応援しようと聴いた次第。

児玉宏は、光が当たっていない楽曲に精力的に取り組んでいる指揮者で、
2014年5月30日には、阪響定演で、ベルワルド第3番&ニールセン第1番
という素晴らしいプログラムをやる。

2015年2月18日には、ウォルトン組曲「ヘンリー5世」をやるのも要チェックだ。
保守的な関西プロオケの中、阪響は異色プログラムをどんどんやっており、
それだけに、東京公演がガラガラだったのは寂しかった。


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大阪プロの演奏を聴いたこともあって、錦糸町アルカイースト地下の
「ミンミン」で食べました。

  

ホイコーロー丼、天津飯、棒々鶏。
塩ダレの天津飯は珍しいが、酸っぱいのが苦手な人には、
この天津飯なら馴染むだろう。



餃子のミンミンというだけあって餃子が安く、七個330円。
餃子チェーン店より、ミンミンの方が私は好きだ。
飲々菜々の一口餃子が一番好きだが、吉祥寺南口の店舗が
無くなったのがつらい。


(隊長作)

過去のコンサート感想。

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