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コンサート感想


2009年6月28日(日)14:00  すみだトリフォニーホール
ル・スコアール管弦楽団 / 千葉芳裕 指揮
 プロコフィエフ : スキタイ組曲「アラとロリー」
 R・シュトラウス : アルプス交響曲


今回の東京遠征で、グルメ収穫と云えば、大衆割烹「三州屋」。
TVや雑誌でもすっかりお馴染みとなり、今さら「いい店見つけた〜♪」
というものではないんですが、「いい店」なら行かずばなるまい、
というのが我がポリシー。

今回の銀座「三州屋」、北千住「大はし」、
森下「山利喜」が当面の行きたい三大居酒屋。
まずは私らしく、オサレに銀座から攻めてみよう。



銀座プランタン裏通り、さらに細い路地奥。それでいて清潔に路地は
掃き清められていて、こういう店は旨いはず。

この日は閉店まじか一人で入ったのに、愛想良い対応。
おばちゃん達はチャキチャキっとした対応だし、店内も綺麗。



この日は、エビフライ定食、鯖の味噌煮、鰆の西京焼。

私は今、かなり田舎に住んでいるので、刺身はどうしようもなく
田舎の方が新鮮で旨い。

そこで手の込んだフライとか煮付けを注文します。
料理の腕が判別できるしね。

フライが旨いと聞いてたんですが、こりゃまぁ、実に旨い。
海老も特大が三本なのに、定食で千円。



鯖味噌も西京焼もトロットロに身がホクホクしていて、文句なし。
例えこれが都心から三十分する郊外でも贔屓にしたいほど。




今回は、すみだトリフォニー。
アマオケ演奏会場としても、すっかり愛用されている良質な音響。
駅から近いというのもいいし、
その駅は総武線錦糸町駅というのも便利だ。

東側には住吉「ティアラ江東」、青砥「かつしかシンフォニーヒルズ」、
船堀「タワーホール船堀」、三ノ輪「サンパール荒川」あたりが思い浮かぶが、
やっぱりJRが一番利用しやすい。

プログラムに書いてある文章が面白かった。
特にプロコフィエフ「アラとロリー」解説文が笑えて、
この筆者の「アラとロリー」への噎せ返るまでの愛情が
ムンムン伝わってきて、同じ種の臭いを嗅ぐよう。

確かにこの曲はバーバリズム全開な「邪教の神、悪の精の踊り」に
真骨頂が観られる作品で、こういったものが聴けれるからこそ
プロコ・ファンをやっているのだ。

プログラムの筆者さんは高校入学時の吹奏楽部見学で、この洗礼を受けた
との由。どれほどの恐怖に慄いたか、想像に絶します。
でも、ショックすぎる出会いだったんでしょうね、羨まし過ぎる。

(隊長作)

そんな熱烈な想い出を持っている団員もいる、ルスコアール。
どれだけの演奏をしてくれるのか楽しみになります。
とは云っても、メインはアルペン。

アルペンこそ金字塔のような巨峰音楽なので、プロコはどこまで炸裂できるかな?
とちょっと余裕かまして聴き始める・・・。

まぁ、凄かったですね。スキタイ。
爆音演奏ということに関しては、今年一番、いや過去数年間の中でも白眉な爆演でした。



特に期待高まるバーバリズム「邪教の神、悪の精の踊り」がハンパなく、
もの凄い大洪水。

音圧のコンクリートが風のように押し潰してきて、
この状態がもう少し続いたら、自分の聴覚はヤバいんじゃないか
と不安になり始めたほど。

演奏された皆さん、練習もこんなペースだったら、
耳は大丈夫だったでしょうか?
耳栓とかしながら演奏されてたのかな?

こういった史上稀にみる爆演というものは、百と百の音を重ね併せて
作り上げているのじゃないのは、皆さんも想像出来ますよね?
音の強弱とは、弱があるから強が浮かび上がる。
メリハリでんな。

よく音のデュナーミクを薀蓄する先生がいますよね。
大音量を感じさすには、ピアニッシモこそ重要だと。
しかしそんなのはウソだ、と思わせてしまう力任せのゴリ押し爆音が実在した。

ああいった爆演を聴いてしまったら、
音の強弱とか関係ねえじゃん!と思ってしまう。

(隊長作)

強の中の強、最強を作るには、奇跡・秘術も必要。
今回のスキタイはそんな奇蹟が重なって、偶然も少し加わって出来たんでしょう。
今思い返しても、信じられない。なんて大きなカタマリだったんだ。
ここまで恐ろしい音量を、しかも大好きなプロコで聴かせて貰えたとは、
感無量。

ルスコさんには申し訳無いんですけど、前半部で演奏会は
放心状態になっていたのが真相です。

アルペン・シンフォニーは大好きな音楽なんですよ。
「鉄板六枚」による怒涛の雷(いかづち)はビジュアル的にも大興奮できたしね。
鉄板六枚のうち超特大長大な一枚の鉄板を、どうやって打ち鳴らすのか?

大きいので、大きな槌で打ち叩くのか?と楽しみにしていたら。
なんと素手で。むんずと両端を引っ掴んで、グヮラガラァと
揺さ振って震え鳴らす荒技。あんな巨大なのに!これには度肝を抜かれた。

でもね、演奏会が終わっても、帰りの電車の中でも、ずーっと、ずーっと、
スキタイ組曲の大爆音の余韻に浸ってた。

凄まじかった、あんだけデカイと、爆音評論家の私も参った、まいった。



みなさん、覚えてますか?我がメルマガのタイトルを。

「爆音!クラシック突撃隊♪」
信じられないほど凄まじい、爆音には滅法弱いんです。

ああ、スキタイ組曲。
おいどんは好きたい!


過去のコンサート感想。

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